静岡・山梨県境にある日本二百名山の一つ
毛無山(けなしやま)は、静岡県富士宮市と山梨県南巨摩郡身延町にまたがる標高1,964mの山で、天子山地の最高峰です。日本二百名山、山梨百名山、静岡百山に選定されています。山頂には一等三角点があり、富士山や駿河湾の絶景を楽しめます。
天子山地は、山梨県南西部から静岡県中部にかけて連なる山地で、富士山の西方に位置しています。この山地は、毛無山を最高峰(1,964m)とし、竜ヶ岳、雨ヶ岳、天子ヶ岳などの山々で構成されています。山梨県と静岡県の県境に位置し、朝霧高原を挟んで富士山と向かい合っているのが特徴です。
毛無山の登山ルートは複数あり、富士宮市側からは金山沢コースと小尾根コースがあります。山頂付近はササや茅戸に覆われていますが、四季折々の花々も楽しめます。かつては金山として採掘が行われており、その跡も残っています。
麓には朝霧高原が広がり、観光地としても人気です。登山の難易度は中級から上級で、往復約6時間程度かかります。登山道は整備されていますが、険しい斜面もあり、距離もあるので、本格的な登山になります。富士山を間近に望む絶景スポットとして知られています。頂上までは大変ですが、天気の良い日に見える山頂からの景色は最高です。
毛無山の名前の由来は気候条件により山頂部に樹木がほとんどなく、草や笹等で覆われている姿を「毛成(けなし)山」と呼んだことによる説があります。実際、山頂付近は低木や草本類で覆われており、高木の森林は少ない特徴があります。
富士登山に相当する本格的登山
「毛無山」は標高1,946mもあり、登山道も急斜面や険しい道が多く、本格的な登山になります。「ふじやま」さんも登った事がありますが、成人男性でも往復6時間近くかかる難関の山です。よく富士山へスニーカーやサンダルでたいした装備もなく登ろうとする人がいますが、これは非常に危険です。
毛無山は富士山と同じく過酷な山で甘く見てはいけません。夏の富士登山のシーズンでも遭難者や怪我人が出ますが、富士山はそれでも登山者の数が非常に多いので、事故の場合でも助けを呼べ易い点があります。
しかし、毛無山は登山者も少なく、私が登った当時は確か携帯も完全に圏外だったので、万一事故があっても救助が困難です。私は何年も前に一人で上りましたが、今考えれば危険行為だったと反省しています。
運動靴で水や弁当を持ってリュックを背負って朝から登りましたが、道が険しく昼頃やっと着いたのを覚えています。途中誰にも会わず険しい道を黙々と登りましたが、やはり登山は複数で行くべきです。標高も2,000m近くあるので、天気や気温の変化を考えて、雨具や防寒着は持参するべきです。
でもこんな事は登山をする人なら周知のことで、注意する事ではありませんが、私の様な初心者向けに念の為、書き記しております。
登山道入口駐車場
「毛無山」登山道の入口は朝霧高原の麓にあります。他にも色々あるようですが、一番わかり易いのは東名高速富士インターから西富士道路、国道139号線を山梨県境方面へ北上します。
朝霧高原の 「ドライブインもちや」 、「朝霧ジャンボリーゴルフ場」、「パラグライダースクール」を過ぎ、 「東京農業大学富士農場」 へ向かう道の突き当たりにあります。
国道139号線から東京農業大学富士農場への道へ入れば10分もしない内に突き当たりの「登山道入口駐車場」に着きます。
「駐車場」は実は無人で、ポストが置かれていて、そこに自分の車のナンバーを記入した備え付けの封筒に料金を入れて登る事になります。
無人なので自己申告制ですが、しっかりと定期的に管理人がチェックしている様で、私が下山した時には車のワイパーに領収証が挟まれていました。
不動の滝
不動の滝は、毛無山登山道の途中にある景勝地です。登山口から約40分ほど登った地点に展望台があり、そこから落差約100mの滝を眺めることができます。この展望台は、長い急坂が始まる前の重要な休憩ポイントとなっています。
毛無山山頂からの絶景
毛無山の山頂からは、圧巻の富士山の眺望が広がります。富士山が約20km先に位置し、遮るものがないため、その巨大な裾野や剣ヶ峰大沢のガレ場まで肉眼で確認できます。眼下には朝霧高原が広がり、テントが点在するふもとっぱらキャンプ場も見えます。東側には駿河湾も臨めます。南アルプスの山々も望むことができ、特に南東方向の眺望が素晴らしいです。
難関登山の「毛無山」ですが、山頂に着いた時の感動と景色は最高です。標高約2千メートルからの山頂からの景色は富士山とその眼下に広がる広大な平原はたまりません。そして、その頂上で食べるお弁当は何ともおいしいものでした。「ふじやま」さんも朝から登り始めて、昼頃ようやく山頂に着きました。辺りは誰も居ませんでしたが、目の前の素晴らしい景色に大変癒されたのを覚えています。
周辺観光案内
毛無山登山は往復5時間以上はかかるので、ハイキングというより本格的な登山です。朝から登り始めても下山するのは午後になるでしょうから、やはり疲れも出るでしょう。そんな疲れを癒すにはやはり近くの温泉に浸かるのがベストです。
かつて朝霧高原に「グリーンパーク」という温泉がありましたが、今は閉店していまったので、別の温泉を探さなければなりません。
近くてさっと登山の疲れや汗を流すには、 「天母の湯」 がオススメです。毛無山から車で約20分程度で、料金もリーズナブルです。
もっと近くの温泉が良いというなら、 「富士ミルクランド」を南に下った 「風の湯」 があります。施設はしっかりしていますが、1日定額料金なので、さっと短時間で済ませたい方は勿体無いかもしれません。
周辺地図
周辺観光情報
朝霧高原 / 道の駅「朝霧高原」 / 富士花鳥園 / ハートランド朝霧 / 白糸の滝 / グリーンパーク / 田貫湖 / ドライブインもちや / 風の湯 / 富士ミルクランド / 天母の湯 / スカイ朝霧
コメント