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富士山本宮浅間大社|全国1300社の総本宮で感じる富士山信仰と歴史(静岡県富士宮市)

富士山本宮浅間大社 観光施設
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第1節|はじめに:浅間神社の総本宮・富士山本宮浅間大社とは

富士山本宮浅間大社(ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ)は、日本各地にある浅間神社の“総本宮”。富士山を御神体と仰ぐ信仰の中心で、古くから駿河国一之宮として地域の崇敬を集めてきました。現在の社殿は徳川家康による造営で、優美な社殿群は国の重要文化財に指定。境内すぐ脇には富士山の湧水がこんこんと湧く「湧玉池」もあり、清らかな水辺の景観とともに“富士山の恵み”を肌で感じられます。

この神社は、世界遺産「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一つ。富士山信仰の歴史を今に伝える拠点であり、山頂の奥宮と里宮(本宮)が一体となって“山を拝む”日本独自の信仰文化を体験できます。

読み方は「ふじさん・ほんぐう・せんげん・たいしゃ」。所在地は静岡県富士宮市宮町1-1。アクセスは、JR身延線「富士宮」駅から徒歩約10分と便利です。車なら新東名「新富士IC」から約15分。世界遺産センターや門前の食べ歩きスポットも徒歩圏にあり、短時間の参拝から半日観光まで、旅程に組み込みやすいのが魅力です。

由緒は、富士の噴火を鎮めるため浅間大神(木花咲耶姫命)を祀ったことに始まると伝わります。大同元年(806)、坂上田村麻呂が現在地に社殿を建立して“里宮”として整え、以来、多くの人びとが富士山への畏敬と祈りを捧げてきました。

まずはこの節の要点

  • 浅間神社の総本宮/駿河国一之宮
  • 世界遺産・富士山の構成資産
  • 読み方・所在地・アクセスの基本
  • 徳川家康造営の社殿と湧玉池が象徴
  • 富士山信仰(里宮と山頂の奥宮)を今に伝える拠点

第2節|歴史と由緒:富士山を鎮め、敬う社のあゆみ

1) 起源 ― 富士の噴火を鎮める祈りから

富士山本宮浅間大社のはじまりは、古く富士の噴火を鎮めるために浅間大神(木花咲耶姫命)を山麓に祀ったことにあると伝わります。富士を御神体と仰ぐ信仰は、自然の猛威に向き合う人びとの切実な祈りとともに育まれてきました。

2) 里宮の成立 ― 大同元年(806)の遷座

平安時代初頭の大同元年(806)、征夷大将軍坂上田村麻呂が、山麓の古い祭祀地(山宮)から現在地に社殿を整え、里宮(本宮)としての姿が形づくられました。以後、浅間大社は駿河国一之宮として篤い崇敬を集めます。

3) 武家の崇敬 ― 源頼朝・武田信玄・徳川家康

鎌倉時代、源頼朝は富士裾野での巻狩の折に流鏑馬を奉納。これが今日まで続く浅間大社の流鏑馬神事の淵源とされます。戦国の武田信玄も深く崇敬し、江戸時代には徳川家康が社殿を造営・寄進。現在の荘厳な社殿群の中心である本殿(浅間造)が整えられました。

4) 富士山頂の「奥宮」 ― 山を拝する日本独自のかたち

浅間大社の境内は市街地の本宮だけではありません。富士山八合目以上の山頂域は「奥宮境内」とされ、頂上に「富士山頂上浅間大社奥宮」が鎮座しています。里と山が対をなすことで、「山を拝む」という日本独自の信仰形態を今に伝えています(山頂域の境内地は近代以降も法的に位置づけが確認されています)。

5) 世界遺産の構成資産へ(2013)

2013年、「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」が世界文化遺産に登録。浅間大社はその重要な構成資産のひとつとして、富士山信仰の中心地である歴史的・文化的価値が世界的にも認められました。

要点まとめ

  • 噴火鎮静の祈りから始まった富士山信仰の拠点
  • 806年に現在地で里宮(本宮)が成立、駿河国一之宮に
  • 頼朝の流鏑馬、家康の造営など武家の崇敬が厚い
  • 八合目以上は「奥宮境内」—頂上に奥宮を鎮座
  • 2013年、世界遺産の構成資産に登録され評価が確立

第3節|境内の見どころ・パワースポット

浅間大社境内案内図
浅間大社境内案内図

富士山本宮浅間大社の境内は、歴史建築と清らかな湧水、季節の風景がぎゅっと詰まった“歩いて楽しい”エリア。ここでは、初めてでも迷わず回れるように、押さえるべき見どころを順路イメージでご紹介します。

1) 楼門・拝殿・本殿(浅間造)

浅間大社楼門
浅間大社楼門
富士山本宮浅間大社拝殿・幣殿・透塀
富士山本宮浅間大社拝殿・幣殿・透塀
浅間大社本殿
浅間大社本殿

参道正面の朱塗りの楼門をくぐると、拝殿越しに荘厳な本殿が現れます。現社殿群は徳川家康の造営。本殿は全国的にも珍しい二層構造の「浅間造(せんげんづくり)」で、国指定の重要文化財です。屋根の重なりと立ち姿の端正さは必見。写真は参拝後に、混雑を避けて側面から落ち着いてどうぞ。

2) 鳥居(東・西・一の鳥居・二の鳥居)

浅間大社東の鳥居
浅間大社東の鳥居
浅間大社一の鳥居
浅間大社一の鳥居
富士山本宮浅間大社二の鳥居
富士山本宮浅間大社二の鳥居

駅側から正面に入る東鳥居、市街地側の西鳥居、参道の中程の二の鳥居、少し離れた場所に立つ一の鳥居があります。特に一の鳥居はスケール感があり、富士山と組み合わせた“遠近”ショットが人気です。時間帯は朝〜午前が逆光を避けやすくおすすめ。

3) 湧玉池(特別天然記念物)と水屋神社

湧玉池
湧玉池

境内のハイライト。富士山の伏流水が1日約20万トン・水温約13℃で湧く「湧玉池」は、透明度の高い水面が印象的。古来、富士登山者はここで禊(みそぎ)を行って山へ向かったとされます。池のほとりの水屋神社には採水口があり、“御霊水”を授かれます(飲用は煮沸推奨・マナーとして少額の奉納を)。夏でも涼やかなスポットで、映り込みを活かした写真がきれいに撮れます。

4) 桜の馬場(春)と流鏑馬像

東の鳥居と桜の馬場
東の鳥居と桜の馬場
流鏑馬像
流鏑馬像

参道脇に延びる桜の馬場は、春は桜のトンネルに。5月の流鏑馬祭の舞台でもあります。境内には流鏑馬像も置かれ、頼朝ゆかりの神事文化を感じられます。桜の季節は午前の順光で花色が素直に出やすいです。

5) 神田川ふれあい広場(境外隣接)

神田川ふれあい広場

湧玉池から流れる神田川沿いに整備された広場。築山や親水池が配され、富士山の眺望と季節の風を感じながら休憩できます。夕方は富士の稜線が柔らかく浮かぶ時間帯が好評。お子さま連れの小休止にも。

6) 末社・摂社(厳島神社・稲荷など)

湧玉池の中島にある厳島神社
湧玉池の中島にある厳島神社

湧玉池周辺には厳島神社、境内各所に稲荷社などの小社が点在。小さな社にも手を合わせ、静かな気持ちで歩きましょう。朱と緑、水面のコントラストが写真に映えます。

ご利益・スピリチュアルの視点(要点)

  • 火難消除・登山安全:富士の噴火鎮静・富士登拝の起点から
  • 安産・縁結び・家内安全:御祭神・木花咲耶姫命にちなむ祈り
  • 浄化:湧玉池の御霊水・水屋神社での感謝参拝
    参拝は「二礼二拍手一礼」を丁寧に。撮影は本殿正面での長時間占有や参拝列への割込みは避け、参拝最優先のマナーで。

さくっと巡る・基本ルート(所要30〜60分の目安)

東鳥居 → 楼門 → 拝殿・本殿参拝 → 湧玉池 → 水屋神社 → 桜の馬場 → 神田川ふれあい広場(小休止) → 西鳥居方面で退出
混雑日は「湧玉池→水屋神社」を先に回すとスムーズです。

撮影のコツ(マナー優先で)

  • 湧玉池:風の弱い朝に“映り込み”が狙いやすい
  • 本殿:参拝後、側面〜斜め前から屋根の重なりを強調
  • 一の鳥居:望遠で圧縮効果、または広角でスケール感
  • 桜の馬場:午前の順光、人の流れが切れた瞬間に
  • 人物・祈祷中の撮影NGエリア・三脚規制に注意(現地掲示・職員案内に従う)

第4節|奥宮と富士山信仰

富士山頂上浅間大社奥宮
富士山頂上浅間大社奥宮

富士山本宮浅間大社の信仰は、里に鎮座する本宮(里宮)と、富士山頂に鎮座する奥宮が対になって成り立っています。里で“山を拝み”、山で“神の座に詣でる”——日本固有の山岳信仰のかたちが、今も息づいています。

1) 「富士山そのものが境内」という特別性

浅間大社は、市街地の本宮境内とは別に、富士山八合目以上の山頂域を「奥宮境内」とみなします。山頂には富士山頂上浅間大社奥宮が鎮座し、富士を御神体とする信仰を象徴します。八合目以上の広大な山頂域(約385万㎡/約120万坪)は、近代以降も“境内地”としての位置づけが確認されています。

2) 奥宮参拝の基本(開山期・ルート)

浅間大社奥宮と登山者
浅間大社奥宮と登山者

奥宮への実参拝は夏山の開山期間(概ね7月上旬〜9月上旬)に限られます。代表的な登拝ルートは富士宮口登山道で、五合目から山頂までおおむね5〜8時間。標高3,000m超の高所歩行となるため、十分な登山装備と体調管理が不可欠です。お鉢巡りの起点として奥宮に詣で、山体そのものへの畏敬を新たにする――それが古来の登拝の作法でした。

3) 御朱印・授与と登拝のしるし

奥宮の御朱印は開山期のみ授与されます。里宮(本宮)とは別印で、奥宮限定の御朱印帳が出る年もあります。富士登山の象徴である金剛杖に焼印を押す風習も残り、登拝の記憶をかたちとして持ち帰れます(授与・受付の可否や時間はシーズン毎に変わるため現地で要確認)。

4) 里宮と奥宮——二つで一つの信仰体験

里宮は街の暮らしに寄り添う“日常の祈り”の場。清らかな湧玉池で身心を清め、水屋神社で感謝を捧げ、富士に向き合う準備を整えます。対して奥宮は、大いなる山そのものに向き合う“極みの参拝”。麓と頂を往還することで、自然への畏敬と感謝が一体化した浅間信仰の核心に触れられます。

5) 参拝の心得(安全とマナー)

  • 気象と体調を最優先:高山病・低体温のリスクを理解し、無理をしない
  • 装備を整える:防寒・防風・雨具、手袋、ヘッドライト、行動食・水分
  • 計画的に行動:混雑期は下山時間に余裕を取り、日没前下山を徹底
  • 信仰の場としての礼節:参道・社域での無断ドローンや侵入、過度な撮影行為は避ける

要点まとめ

  • 八合目以上は浅間大社の奥宮境内、山頂に奥宮が鎮座
  • 開山期(7月上旬〜9月上旬)のみ実参拝可/富士宮口から5〜8時間が目安
  • 奥宮御朱印は登山期間中の授与、金剛杖の焼印など登拝文化が継承
  • 里宮=日常の祈り奥宮=極みの参拝という両輪で、浅間信仰を体感

第5節|年中行事と祭典

富士山本宮浅間大社では、四季折々に“富士とともに祈る”行事が営まれます。初めての方でも雰囲気と流れが掴みやすいよう、主要祭典を時期順にまとめ、見どころと参拝のコツを添えました。

年間ハイライト(だいたいの時期)

流鏑馬祭
流鏑馬祭
  • 2/3ごろ|節分祭
    無病息災を祈る豆まき神事。力士や年男・年女の参加で境内がにぎわいます。
  • 3月下旬~4月上旬|桜花祭・夜桜ライトアップ
    桜の馬場一帯が見頃に。雅楽や野点の催しが行われる年も。夜はライトアップで幽玄の風景に。
  • 5/4〜6|流鏑馬祭(主行事は5/5)
    源頼朝ゆかりの古式流鏑馬。馬上から的を射抜く勇壮な神事は必見。的中矢は縁起物として人気です。
  • 6/30|夏越大祓(茅の輪くぐり)
    半年の罪穢れを祓い、残る半年の無事を祈る節目の神事。
  • 7/1|富士山開山祭
    登拝の安全を祈る夏山シーズンの幕開け。
  • 7/7|御田植祭(湧玉池周辺)
    五穀豊穣を願う古式ゆかしい田植え神事。
  • 8/15|奥宮例祭(富士山頂)
    山頂に鎮座する奥宮での年に一度の例祭。
  • 11/3〜5|富士宮まつり(秋の例大祭)
    20の氏子町内から山車・屋台が曳き出され、市街地が祭の熱気に包まれます。
  • 1/1〜3|初詣
    三が日で約30万人が参拝。臨時駐車場・交通規制が敷かれる年も。比較的空くのは早朝や夕方以降。

体験ポイントとマナー

  • 流鏑馬祭は午前中の神事(古式流鏑馬式)に注目。撮影は参道の誘導に従い、長時間の場所取りやフラッシュは避けましょう。
  • 桜花祭・ライトアップは人出が多いので、三脚使用可否の掲示に従い安全第一で。
  • 初詣はピーク(元日0:00~3:00/各日10:00~15:00)を外すとスムーズ。小さなお守りは会計を済ませてから袋詰めを。
  • いずれの祭典も神事最優先。列の横入り・通路占有・ドローン飛行は厳禁です。

要点まとめ

  • 5月の流鏑馬祭、7月の開山祭、11月の富士宮まつりが“三大ハイライト”。
  • 年中行事は「祓い」「感謝」「豊穣」「登拝安全」が軸。
  • 混雑期は時間帯調整と公共交通の活用が有効。

第6節|御朱印・お守り・ご祈祷

1) 御朱印(本宮/奥宮)

  • 本宮の御朱印:通常は記帳(直書き)または書置き。目安の受付時間は8:30〜16:30、初穂料は500円。授与所は拝殿向かって右手の社務所が基本です。受領時に富士山型クリップ(全7種)を一ついただける期があります。
  • 限定朱印:行事・季節に合わせた特別紙朱印が出ることがあります。
  • 奥宮の御朱印開山期(7月上旬〜9月上旬)に富士山頂・奥宮で授与。登拝計画とあわせて確認を。

2) 御朱印帳

  • 種類:紺・白など複数のオリジナル御朱印帳を用意。
  • サイズ・初穂料の目安:携行しやすい約11×16cm朱印なし1,500円/朱印込み2,000円程度の設定が一般的です。
  • 奥宮デザイン:年により奥宮仕様の御朱印帳が頒布されることがあります。

3) お守り・授与品

祈祷殿・お守授与所
  • 人気のお守り縁むすび守、華やかな美守(びまもり)安産守子安まもり交通安全学業成就、富士山や桜モチーフの咲良守など、種類が豊富。初穂料は500〜1,500円が中心です。
  • その他授与品絵馬(富士山・合格など)破魔矢(主に年始)、安産祈願の腹帯、おみくじ など。
  • 受付時間の目安9:00〜17:00(季節で変動)。一部郵送対応もあります。返納は境内の古札納め所(授与所案内)へ。

4) ご祈祷(厄除・安産・車祓い ほか)

  • 受付時間・初穂料の目安8:30〜16:30/5,000円〜(祈願内容により異なります)。所要は約30分。混雑期は待ち時間に余裕を。
  • 主な祈願安産(戌の日)/初宮詣・七五三/厄除・方位除/交通安全(車のお祓い)/合格祈願・事業繁栄など。
  • 申込み:当日受付が基本ですが、電話での仮予約が安心。神前結婚式は本殿での挙式(初穂料目安10万円)が可能、近隣ホテルとの提携プランも。

5) 受け方のコツ(混雑・マナー)

  • 動線:本殿参拝 → 湧玉池・水屋神社 → 御朱印・お守りの順だとスムーズ。
  • 時間帯:午前の早い時間や午後遅めは比較的落ち着きます。
  • マナー:授与所前では列整列・短時間滞在を心がけ、撮影は周囲と神事最優先。奥宮の御朱印は登山安全を最優先に。

要点まとめ

  • 本宮の御朱印は500円/8:30〜16:30が目安、奥宮は開山期のみ
  • 御朱印帳は約11×16cm1,500〜2,000円程度、年により奥宮仕様あり。
  • お守りは縁結び・安産・美守・交通安全など種類豊富、返納は境内で
  • ご祈祷は8:30〜16:30/5,000円〜・約30分、仮予約推奨。

第7節|アクセス・駐車場・参拝の基本情報

住所・地図・最寄り駅

  • 住所:〒418-0067 静岡県富士宮市宮町1-1
  • 最寄り駅:JR身延線 富士宮駅から徒歩約10分
  • 市中心部・駅近の立地で、地図アプリのナビが使いやすいです。

車・バスツアーアクセス

  • :新東名「新富士IC」→西富士バイパス経由で約15分/東名「富士IC」からも至便。
  • バス:富士宮駅・新富士駅から路線バスで「浅間大社前」下車。首都圏などからの高速バス利用も便利。

駐車場(台数・時間・料金の目安)

  • 第1駐車場(本殿そば)…約75台5:00~20:0030分無料→以降1時間200円(祈祷者は2時間無料の期あり)
  • 第2駐車場約75台7:00~17:30/料金は第1と同じ
  • 大型バス8台程度収容、専用動線あり(事前確認推奨)
  • 臨時駐車場…初詣や祭礼時は神田川観光駐車場(約100台・3時間200円)ほか、市内施設が臨時開放される年もあります。

参拝可能時間・社務所(季節で変動)

  • 開門時間(目安)
    • 4~9月5:00~20:00
    • 3月・10月5:30~19:30
    • 11~2月6:00~19:00
  • 社務所(御朱印・授与所)8:30~16:30
    ※シーズン・行事で前後します。現地掲示・公式情報でご確認ください。

所要時間とおすすめの回り方(モデルコース)

  • 滞在目安60~80分(本殿参拝・湧玉池・水屋神社・授与所)
  • モデルコース
    駐車場/駅 → 手水舎本殿参拝湧玉池社務所(御朱印・授与品) → 門前のお宮横丁で食べ歩き →(余裕があれば)世界遺産センター

バリアフリー・車椅子・ペット

  • 車椅子:境内の主要動線は段差が少なく、車椅子トイレ専用区画あり。社務所での相談も可能。
  • ベビーカー:利用可。混雑時は譲り合いを。
  • ペットリード着用で境内歩行は原則可。他の参拝者への配慮・建物内の可否に注意。

要点まとめ

  • JR富士宮駅から徒歩約10分、新富士ICから約20分
  • 駐車場は第1・第2あわせて約150台/30分無料→以降200円/h、混雑期は臨時駐車場を活用。
  • 開門5:00〜20:00(夏期)が目安、社務所8:30〜16:30
  • バリアフリー対応ペットはリード必須で参拝可。

第8節|周辺観光・グルメ・宿泊情報

門前の楽しみ:お宮横丁と富士宮やきそば

富士宮やきそば
富士宮やきそば

富士山本宮浅間大社の表参道に位置する「お宮横丁」は、参拝後の散策にぴったりのスポットです。富士宮名物の富士宮やきそばをはじめ、地元産牛乳を使った朝霧高原ジェラートや、湧水コーヒーなどのグルメが並びます。
木造の屋台風店舗が並ぶ横丁は雰囲気も良く、食べ歩きやお土産探しにも人気。特に土日や祭礼の日には観光客でにぎわい、地元のB級グルメ大会「富士宮やきそば学会アンテナショップ」も話題です。

自然と文化を感じる周辺観光

静岡県富士山世界遺産センター
静岡県富士山世界遺産センター
  • 湧玉池(わくたまいけ):境内に湧く名水。富士山の伏流水が透明に湧き出し、国指定の天然記念物でもあります。
  • 富士山世界遺産センター(徒歩5分):富士山信仰の歴史や自然環境を最新映像で学べる人気施設。屋上展望デッキからは富士山の全景を眺望できます。
  • 白糸の滝(車で約30分):富士山の雪解け水が白糸のように流れ落ちる名瀑。浅間大社の水の信仰にもつながる景勝地です。
  • 田貫湖(車で約35分):湖面に映る「逆さ富士」が有名。キャンプやサイクリングにもおすすめです。

春の風物詩:富士山本宮浅間大社の桜

富士山本宮浅間大社と桜

主祭神の木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと)は「桜の花」の女神とされ、境内にはその御神徳にちなみ約500本の桜が植えられています。見頃は例年3月下旬〜4月上旬。期間中は桜花祭夜桜ライトアップが行われ、参拝と花見が同時に楽しめるのが魅力です。

神田川ふれあい広場
神田川ふれあい広場

桜の種類はソメイヨシノ、オオシマザクラ、しだれ桜、富士桜など多彩。朱塗りの拝殿・楼門や、条件が合えば富士山のシルエットと合わせた構図も狙えます。境内の桜は御神木として特別な意味を持ち、とくに参道脇の「桜の馬場」と、境外隣接の神田川ふれあい広場周辺は定番スポット。伝承で知られる「信玄桜」の二世も見どころのひとつです。

ライトアップは夕刻〜夜にかけて行われ、朱と薄桃色が浮かぶ幻想的な雰囲気に。奉納行事として雅楽・舞楽・狂言などが催される年もあります。

撮影のコツ(マナー優先)

  • 早朝は人出が少なく、無風時は湧玉池への映り込みがねらい目。
  • 日中は桜の馬場で参道の奥行きを活かした構図が定番。
  • 夜は参拝導線と神事の妨げにならない位置から、長時間の場所取り・三脚の可否に注意。

混雑回避と服装

  • 週末は大変混雑。平日または午前早めの参拝が快適です。
  • 夜は冷えやすいので、薄手の防寒を。花粉対策も忘れずに。

※開花状況・ライトアップ日程・奉納行事の有無は年ごとに変わるため、参拝前に公式情報をご確認ください。

周辺の宿泊・温泉

富士宮市街にはホテル・旅館・ゲストハウスが点在し、富士山観光や朝霧高原観光の拠点として便利です。

  • くれたけインプレミアム富士宮駅前:駅近で大浴場・駐車場完備。
  • 休暇村富士(田貫湖畔):富士山ビューの露天風呂と四季の料理が評判。
  • 富士宮グリーンホテル:リーズナブルで長期滞在にも好評。

また、車で25〜30分圏には「富士ミルクランド」「まかいの牧場」「朝霧高原道の駅」などの観光施設もあり、浅間大社を中心に1日観光ルートを組むことができます。

写真スポットと夜間ライトアップ

境内では、神橋越しの本殿と富士山の構図が人気の撮影ポイント。秋の紅葉シーズンや春の桜シーズンには多くのカメラ愛好家が訪れます。
夜間は一部エリアがライトアップされ、朱塗りの社殿が幻想的に浮かび上がります。参拝時間外でも外から眺めるだけなら楽しめる時間帯もあります。


ポイントまとめ

  • 参拝後はお宮横丁で地元グルメを満喫
  • 世界遺産センター・白糸の滝・田貫湖など周辺観光が充実
  • 駅前〜朝霧高原にかけて宿泊施設多数、日帰り温泉もあり
  • 境内の神橋や湧玉池は絶好の撮影スポット

第9節|祭事・年中行事・御朱印情報

浅間大社での初詣
浅間大社での初詣
浅間大社の初詣の賑わい
浅間大社での初詣に賑わい

年中行事と祭礼

富士山本宮浅間大社では、四季を通じてさまざまな祭典や神事が執り行われます。富士山の神を祀る総本宮として、自然の恵みと火山鎮護を祈る伝統が今も息づいています。

  • 1月:初詣・歳旦祭
     新年三が日には約20万人が参拝に訪れ、早朝から夜まで賑わいます。元旦には境内から初日の出と富士山のシルエットを望むことができ、荘厳な雰囲気に包まれます。
  • 2月:紀元祭・祈年祭(きねんさい)
     五穀豊穣と国家安泰を祈る重要な神事で、春の訪れを告げる節目となります。
  • 4月:富士山御神火まつり(流鏑馬祭)
     毎年5月初旬に行われる浅間大社最大の例大祭。古式ゆかしい衣装に身を包んだ射手が馬上から矢を放つ「流鏑馬神事」が見どころです。境内や神田川周辺には屋台が立ち並び、富士宮市全体が祭り一色に染まります。
     また、前夜に行われる「御神火行列」では、富士山の御神火を分けたたいまつが市内を練り歩き、夜の街を幻想的に照らします。
  • 7月:富士山山開き祭
     富士山登山シーズンの安全を祈願する祭り。全国から登山者が集い、山頂の奥宮にも祈りが捧げられます。
  • 11月:新嘗祭(にいなめさい)
     秋の収穫を感謝する祭。稲穂や新酒が供えられ、農作の恵みに感謝する地域色豊かな行事です。
  • 12月:大祓式・除夜祭
     一年の穢れを祓う「大祓(おおはらえ)」とともに、新年を迎える準備が整えられます。

これらの行事は、いずれも地域住民の協力で受け継がれており、富士山信仰の精神が生活の中に根づいていることを感じさせます。

御朱印・お守り・授与品

富士山本宮浅間大社では、季節や祭礼ごとに複数種類の御朱印が頒布されています。代表的なものは以下の通りです。

  • 基本御朱印(通常版)
     中央に「浅間大神」、左に「富士山本宮浅間大社」の墨書き。朱印には富士山と社紋が押されています。
  • 富士山登拝記念御朱印
     登山シーズン限定で授与されるもので、「富士山頂奥宮」への参拝を記念する印が加えられます。
  • 祭礼限定御朱印
     流鏑馬祭や正月など、行事期間中に特別印が押されることもあります。

授与所(社務所)は、境内右手にあり、受付時間は8:30〜16:30。お守りやお札、登山安全守など、富士山ゆかりの品も多く取り揃えられています。
また、登山者向けには「登山安全守」「富士山登拝守」「交通安全守」などが人気です。

見どころ:祭りの日の境内風景

流鏑馬祭や御神火まつりの期間中は、参道にのぼり旗が立ち並び、白装束や馬上の射手が行き交う勇壮な風景が広がります。夜は灯籠とたいまつの灯りが境内を照らし、昼とはまったく異なる幻想的な表情を見せます。
祭りの時期に訪れる際は、混雑を避けるために公共交通機関の利用がおすすめです。


ポイントまとめ

  • 最大の祭りは「流鏑馬祭・御神火まつり」(毎年5月)
  • 季節ごとの神事が豊富で、地元に根づいた信仰文化が息づく
  • 御朱印は通常版のほか、登山記念・限定印もあり
  • 授与所の受付は8:30〜16:30、登山守や交通安全守も人気

第10節|まとめ

富士山本宮浅間大社は、全国1300余の浅間神社の総本宮として、古くから富士山信仰の中心に位置づけられてきました。
湧玉池をはじめとする豊かな湧水、朱塗りの社殿、そして富士山を仰ぐ絶景のロケーションは、訪れる人々に深い感動を与えます。

また、流鏑馬祭や御神火まつりなどの祭礼では、地域と神社が一体となって伝統を守り続ける姿が見られ、現代においても「富士山の神を祀るまち・富士宮」の象徴的存在です。
観光としても、富士山世界遺産センター・お宮横丁・白糸の滝・田貫湖などと組み合わせることで、1日観光コースとして十分に楽しめるでしょう。

アクセスも良く、JR富士宮駅から徒歩圏、また新東名・東名ICからも短時間で到着可能。駐車場・社務所・バリアフリー対応も整っており、観光客にも優しい環境が整備されています。
信仰・自然・文化・観光が融合するこの地は、まさに「富士山を体感できる聖地」といえます。

第11節|よくある質問(FAQ)

Q1. 浅間神社と富士山本宮浅間大社の違いは?
A. 「浅間神社」は富士山(浅間大神=木花咲耶姫命)を祀る神社の総称です。その全国約1300社の“総本宮”が富士山本宮浅間大社。里に鎮座する本宮に加え、富士山八合目以上の山頂域を境内とし、頂上に奥宮を持つのが最大の特色です。

Q2. 御朱印はいくら?時間は?
A. 本宮の御朱印:初穂料の目安は500円、受付8:30〜16:30(混雑・行事で変動あり)。書置き対応や限定御朱印が出る期も。奥宮の御朱印は開山期(7月上旬〜9月上旬)限定で山頂授与になります。

Q3. 奥宮への行き方・登山ルートは?
A. 奥宮は富士山頂(八合目以上の奥宮境内)に鎮座。開山期に富士宮口登山道などから登拝します。五合目から山頂まで目安5〜8時間。高所・寒冷・荒天に備え、防寒・雨具・ヘッドライト・行動食など必携。体調と天候を最優先に、無理をしない計画で。

Q4. 初詣の混雑状況と駐車場のコツは?
A. 三が日は大変混み合います(深夜〜早朝、各日10:00〜15:00がピーク)。

  • 時間帯調整:早朝(6〜8時)や夕方以降が比較的スムーズ。
  • 移動手段:JR富士宮駅から徒歩約10分の公共交通が有利。
  • 駐車:第1・第2駐車場(各約75台)は早く満車。臨時駐車場(神田川観光駐車場ほか)の案内に従うと安心。30分無料→以降200円/時が目安、祈祷者は一定時間無料の期あり。

Q5. 雨の日・雪の日でも参拝できる?
A. 本宮は通年参拝可(開門時間は季節変動)。雨天時は石畳・木道が滑りやすいので滑りにくい靴で。冬季は朝夕の凍結に注意。社務所の受付時間(8:30〜16:30)は天候・行事で前後することがあります。奥宮(山頂)は冬季閉鎖で登拝不可。

Q6. 犬連れ・ペット参拝は可能?
A. リード着用で境内歩行は原則可。ただし建物内は不可の場合が多く、混雑時は抱きかかえる・距離を取るなど配慮を。排泄物の持ち帰り・水場周辺でのマナー厳守を。

Q7. 周辺で食事やカフェはある?
A. 表参道のお宮横丁富士宮やきそば湧水コーヒー、スイーツなど食べ歩き店が集まっています。徒歩圏に富士山世界遺産センター(展示後のカフェ利用も◎)、市街には和食・洋食・喫茶まで選択肢多数。白糸の滝・田貫湖方面へ足を延ばすなら、道の駅・牧場系の飲食もおすすめです。


ワンポイント

  • 参拝は二礼二拍手一礼。撮影は参拝最優先・列の妨げ回避で。
  • 御朱印・授与は参拝→湧玉池→授与所の順だと動線がスムーズ。
  • 最新の開門・受付時間、駐車場、行事情報は出発前に公式サイトで確認を。

第12節 | 参考情報・出典一覧

  1. 富士山本宮浅間大社公式サイト
    http://fuji-hongu.or.jp/sengen/
  2. 富士山本宮浅間大社 アクセス・駐車場案内PDF
    http://fuji-hongu.or.jp/sengen/pdf/22_23parking_map.pdf
    https://fujinomiya-foodvalley.jp/spot/5113.html
  3. 富士宮市観光公式サイト「富士宮やきそば&フードバレー公式ガイド」
    https://fujinomiya-foodvalley.jp/
  4. 富士宮市観光公式サイト「富士山本宮浅間大社 コラム」
    https://fujinomiya-foodvalley.jp/columns/23064.html
  5. タイムズ駐車場検索 富士山本宮浅間大社周辺
    https://times-info.net/P22-shizuoka/C207/
  6. BTIMES 駐車場予約 富士山本宮浅間大社周辺
    https://btimes.jp/shizuoka/park/45043/
  7. akippa 駐車場予約ページ(静岡・富士宮)
    https://www.akippa.com/others/shizuoka/172362
  8. 富士宮市観光協会 公式ページ
    https://fujinomiya.gr.jp/
  9. 静岡県観光公式サイト「Hello Navi Shizuoka」
    https://hellonavi.jp/index.html
  10. 文化庁データベース「重要文化財 富士山本宮浅間大社」
    https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/911/115

補足:観光に役立つリンク

湧玉池の由来
湧玉池の鯉
湧玉池の鯉
平成の名水百選「湧玉池・神田川」
平成の名水百選「湧玉池・神田川」
富士山御霊水
富士山御霊水水屋神社
富士山御霊水水汲み場
浅間大社のにわとり
湧玉池近くの鳩
富士宮浅間大社近くの神田川
富士宮浅間大社の境内

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