竹の郷「富士宮市芝川町」
静岡県富士宮市芝川町は旧富士郡芝川町で富士宮市西方に隣接していましたが、2010年に富士宮市に編入合併されました。芝川町は柚野、内房、稲子、芝富の4地区に分かれており、2010年の人口は約9,000人、面積は74平方キロメートルです。竹林が多い事から特産品はタケノコ、竹細工を筆頭に、柚子や梅も人気が高いです。
芝川町のたけのこ
特に芝川のタケノコは有名で内房地区の質の良いものはアク抜きをしなくても食べられるほどです。タケノコは一般的には糠や米のとぎ汁でアク抜きをしなければなりませんが、芝川町特有の土壌と気候が生み出すのか、芝川のたけのこはアク抜きしなくてもエグミがほとんど感じられません。もちろん、芝川のたけのこといえどもエグミがある場合があるので、気になるなら米のとぎ汁でも十分なので下茹ですると良いと思います。それでも全体的にみれば芝川のたけのこはアクが少ない事は間違いありません。
芝川町のたけのこ祭り
芝川町ではその年のたけのこの収穫量にもよるのですが、毎年春にたけのこ祭りを開催しています。芝川のたけのこを求めて各地から観光客や料亭が高品質で安価なたけのこを買いに訪れます。産地直売で安く提供される事も魅力ですが、何といっても掘り立ての新鮮なたけのこが手に入るので毎年大変な賑わいをみせています。
タケノコの美味しさの最大の要因はなんといっても鮮度です。いくら芝川町のタケノコが質が良いといっても、時間が経つにつれて美味しさは急激に低下してしまいます。タケノコを手に入れたらできるだけ早く、必要ならアク抜きをして、調理する事が大切です。調理してしまえば冷蔵なり冷凍するなりして、エグミを出さずに保存できるというわけです。スーパーなどでもアク抜き済みのタケノコが販売されていますが、どちらにしても日が経てば味が落ちてしまうのは否めません。本当に美味しいタケノコを味わいたいなら、とれたての良質なたけのこを手に入れるしかありません。ですから、質が良くて鮮度が良いタケノコが手に入る「たけのこ祭り」が大盛況のイベントとなるのも頷けます。
芝川町の竹細工
また、芝川町は竹の郷として「竹細工」が特産品です。豊富な竹林を生かして「ゆらりとんぼ」など数々の竹細工を生みだしています。「ゆらりとんぼ」とは竹で作った台に止まり木の様なものを作り、同じく竹で作ったとんぼを乗せた作品です。とんぼの頭の先端部分は台の止まり木に置く事ができるようになっており、重心を保ちながらゆらゆらと揺れるので「ゆらりとんぼ」と名付けられています。とんぼや台はほぼ全て竹だけで作られており、その精巧な作りに感激する事亜違いありません。稲子地区の新稲子川温泉ユートリオに竹細工の工房があり、製作の様子を見学したり、体験教室に参加する事もできます。
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