浅間大社の門前町のにぎわい
静岡県富士宮市は全国に1300近くある浅間神社の総本宮がある「富士山本宮浅間大社」の門前町として栄えてきました。浅間大社周辺は現在では商店街がありますが、昔は小さな店が数多く軒を連ねて大変な賑わいだった様です。その昔の懐かしい門前町の風情を味わおうとして生まれたのが「お宮横丁」です。「お宮横丁」では、「富士宮やきそば」を中心とした商店が並び、又地元の静岡茶や豚肉、にじます製品を扱う商店もあります。
富士山湧水の「井戸」
「お宮横丁」には富士山の湧水を飲める井戸があります。富士宮市内の各地には富士山の雪融け水が長い年月を経て湧き出ていますが、その湧水を無料で飲む事ができます。
富士山周辺の湧水は火山岩の地層からバナジウムを豊富に含んでおり、この井戸ではその天然バナジウム水を飲む事ができるのです。
井戸には柄杓が置いてあって自由に飲む事ができますが、横丁の店を利用すればコップをもらう事ができるので、やきそばなどを食べる際に利用できます。
また、横丁そばの浅間大社の「湧玉池」は国の特別天然記念物にも指定されており、毎秒2.8トンの富士山の雪融け水が湧いています。
浅間大社でも水飲み場があって、参拝者は自由に富士山の湧水を飲む事ができます。
富士宮の特産品が集結
「横丁」とは表通りから横へ入った町筋又は通りの事を指します。「お宮横丁」には浅間大社のかつての門前町の賑わいがイメージされています。「お宮横丁」には、小さな商店がひしめきあって活気を呈している昔の横丁の雰囲気が漂っています。
「富士宮やきそば学会」のアンテナショップでは「富士宮やきそば」を味わえるだけでなく、各種やきそば関連グッズも販売しています。
富士宮特産の「にじます」を味わえる「鱒益分岐点(そんえきぶんきてん)」では、「にじます」のフライをトマトバジルとはさんだ「虹鱒バーガー」を販売しています。
また、「ポーク神社」は「ルイビ豚」などの富士宮産のブランド豚が味わえる豚肉料理専門店です。
他にも「あんこ屋」直営で「ぜんざい」や「自家製ジェラート」が自慢の「ぷくいち」もあります。
どの店も自慢のメニューがあり、小さな横丁に地元のグルメが勢揃いしています。市内の名店を探しまわるのも良いですが、「お宮横丁」なら一度にいろんな店をまわる事ができます。浅間大社に参拝する際にはぜひとも立寄って欲しいスポットです。
「やきそば学会」と「すぎ本」
「お宮横丁」には「富士宮やきそば」を食べる事ができる店が2軒あります。「富士宮やきそば学会」のアンテナショップとやきそば専門店の「すぎ本」です。やきそば学会のアンテナショップは学会直営のお店で、学会公認の「富士宮やきそば」を食べる事ができます。
「富士宮やきそば」を提供する店は市内に150軒以上あって、どれも「富士宮やきそば」なのですが、このアンテナショップでは標準的な「富士宮やきそば」を提供しています。
市内の各店舗ではそれぞれ味付けや具材が異なり、どこが一番美味しいとはいえません。やきそば専門店の「すぎ本」さんは昭和23年創業の老舗で、本店は市内西町にあります。
平成16年に「お宮横丁」に支店を開店しましたが、元々は鉄板焼き、お好み焼き屋として営業していたのです。お宮横丁の「すぎ本」支店では、やきそば専門店として「イカ入りやきそば」のみ販売しています。サイズだけ大盛600円、並450円、小300円と選ぶ事ができます。どちらも美味しいやきそばですが、好みもあると思います。お腹と相談の上、ぜひ食べ比べてみましょう。
「ルイビ豚」とは
「ルイビ豚」とは正式名称が「LYB豚」で、「ランドレース種」(L)、「ヨークシャー種」(Y)と「バークシャー」(B)の日本の原種豚3種を掛け合わせて生まれた豚を指します。
平成11年に静岡県富士宮市の富士農場サービスの桑原康氏が生み出しました。肉質がきめ細かく、とても柔らかいので、評判は高いです。
まだ生産量は少ないのでなかなかお目にかかれませんが、上野の「東京豚バザール」や富士宮市の「ポーク神社」で食べる事ができます。
「ポーク神社」では自慢のLYB豚を富士山の溶岩プレートで焼いて、塩コショウで味付けをして丼や定食にして提供しています。
富士宮産虹鱒の「マスバーガー」
富士宮は全国一の「虹鱒(にじます)」の生産量を誇る「にじますの町」ですが、「やきそば」ほど消費量も知名度も高くありません。
その「虹鱒」の消費拡大を狙って、また地元名物となる事を願って作られたのが「マスバーガー」(税込400円)です。一見普通のハンバーガーですが、虹鱒のフライにトマトバジルを組み合わせて、サッパリとした味わいに仕上げています。
トマトの酸味、バジルの風味、虹鱒のフライのクセのない淡白な味は豚肉や牛肉のハンバーグの脂っこさやしつこさがなく、女性にもおすすめのヘルシーな商品です。
「マスバーガー」はこの「トマトバジル」味の他にも「からみそ」味もあるので、好みに合わせて食べてみるのも良いと思います。
「マスバーガー」を販売している「鱒益分岐店」では、他にも「虹鱒のフリッター」、「虹鱒の一生丼ミニ」、「虹鱒の酒粕漬け」など虹鱒メニューがいっぱいです。
富士山の湧水で炊いた「団子」と「おむすび」
「お宮横丁」の一角には「団子」と「おむすび」を販売しているお店「むすびや」があります。富士宮ではどうしても「やきそば」が目立ちがちですが、「むすびや」では富士山の湧水で炊き上げた「団子」や「おむすび」を堅実に販売しています。団子はみたらし、こしあん、よもぎ、ずんだ、ごま、紫芋あんなど全部で11種類もあります。同様に富士山の湧水で炊き上げた米を使用した「天むす」や「太巻き」も販売しています。
富士宮塩焼きそば
「むすびや」で団子やおむすびを売っているとはいっても、やっぱり「富士宮やきそば」も販売しています。「むすびや」では横丁内の他の2軒、「富士宮やきそば学会」と「すぎ本」、とは違う「塩やきそば」を提供しています。
普通、「富士宮やきそば」といえばソース焼きそばが主流ですが、富士宮の製麺業者のマルモ食品でも「焼きそば用の塩だれ」を販売しており、「塩焼きそば」もれっきとした「富士宮やきそば」なのです。
好みもありますが、刻んだ生のキャベツをソースをかけて食べる人もいれば、塩を振りかけて食べる人もいるわけで、逆に塩やきそばの方が素材の味が引き立って美味しいという人もいる位です。もちろん、どちらも美味しいのですが、塩味の「富士宮やきそば」を食べるのもおすすめです。
「お宮横丁」の駐車場
「お宮横丁」まで車でお越しになる方は駐車場が気になると思います。「お宮横丁」は浅間大社の前にあるので、もちろん「せんげんさん」(地元では浅間大社の事をこう呼びます)の駐車場に止めても良いのですが、南側の「せせらぎ広場」なら無料で止める事ができます。
「せせらぎ広場」から「お宮横丁」までは徒歩でわずか数分です。駐車場の入口には高さ16mもある大きな鳥居があるのですぐわかります。普通車なら約30台まで駐車可能で、土日祝日やイベントなどの混雑時を除けば結構空きがあります。水飲み場やトイレもあるので、観光の際にはぜひ利用したい場所です。
詳細情報
- 住所 – 静岡県富士宮市宮町4-23
- 電話 – 0544-26-3765
- URL- https://fujinomiya-foodvalley.jp/spot/4760.html
- 営業時間 – ①富士宮やきそば学会10:00~18:00(無休) ②ジェラートぷくいち10:30~19:00(不定休) ③和カフェぷくいち10:30~19:00(不定休) ④むすびや10:30~18:00(月曜定休) ⑤名産品売店きたがわ10:30~18:00(不定休) ⑥やきそば「すぎ本」10:30~17:00(火曜定休) ⑦ポーク神社10:00~18:00(水曜定休)
- 休業日 – 店舗により異なる(上記参照)
- 駐車場 – あり
- アクセス – 東名高速道路富士インターから西富士道路経由で国道139号線、県道76号線経由で富士山本宮浅間大社前へ
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