はじめに
富士山と西湖を望む茅葺(かやぶき)の集落「西湖いやしの里根場」は、約20棟の古民家が立ち並ぶ野外博物館型の観光スポット。散策しながら日本の原風景に触れ、陶芸や和紙、香づくりなどの体験、郷土料理や甘味、おみやげ選びまで一度に楽しめます。所要は1〜2時間が目安(体験・食事を入れるなら2〜3時間)。富士山がきれいに見える日は、茅葺屋根と山並みの“映える”写真も狙えます。
アクセスは河口湖ICから車で約25分、河口湖駅から西湖周遊バスで約40〜50分とシンプル。無料駐車場(普通車約120台・バス20台)もあり、ドライブ旅でも公共交通でも訪れやすい立地です。
見どころは季節ごとに表情が変わる景観。春のしだれ桜、秋の紅葉、冬の雪景色は特に人気で、園内の「ふじみ橋」からの富士山ビューは定番の撮影スポットです。
この記事では、初めての方向けに「基本情報 → 歴史 → 見どころの歩き方 → 体験・食事・お土産 → 季節・便利情報 → アクセス → 周辺スポット」の順で、迷わず計画できる実用情報をやさしく紹介します。
第1章|基本情報(まずここだけ読めばOK)


名称・読み方:西湖いやしの里根場(さいこ いやしのさと ねんば)/英語:Saiko Iyashi no Sato Nenba。
所在地:〒401-0332 山梨県南都留郡富士河口湖町西湖根場2710 TEL:0555-20-4677(総合案内所)。
営業時間:
- 3月〜11月 9:00–17:00(最終入場 16:30)
- 12月〜2月 9:30–16:30(最終入場 16:00)
※年中無休(里内メンテナンスなどで臨時休館あり)。
入場料(施設保存協力金):大人(高校生以上)500円/小人(小・中学生)250円(※インターネット割引・団体割引あり、他割引との併用不可)。
所要時間の目安:1〜2時間(体験や食事を含めると2〜3時間)。
園内の規模:茅葺民家が約20棟並ぶ野外博物館型の集落。
駐車場:無料(普通車120台・バス20台ほか)。
公式サイト:案内・割引券・最新情報は公式HPを参照(本文中URL掲載はせず、記事末の参考情報に一覧化)。
ひとことアドバイス:混雑を避けたい場合は午前中の入場がおすすめ。富士山がよく見える晴天日は写真映え抜群です。
第2章|ここが見どころ(写真映えスポット&歩き方)
まずは“定番構図”から。 里の中心をつなぐ遊歩道を上手に回ると、茅葺と富士山がワンフレームに収まる名所を効率よく巡れます。とくに「ふじみ橋」と「見晴らし屋」は人気の撮影ポイント。茅葺屋根が連なる奥行きの先に、堂々と富士山がのぞきます。

歩きやすさ:傾斜地ですが、木質チップの遊歩道が整備されており、スニーカーなら快適。写真を撮りながらでも回りやすい導線です。
四季の“映え”ポイント
- 春(4月中旬〜5月上旬):しだれ桜が茅葺をやさしく縁取り、桜×富士×茅葺の三拍子。澄んだ朝は特にコントラストがきれい。
- 夏:濃い緑と水辺の清涼感。水車小屋や小川沿いが爽やかなカットに。
- 秋(10月下旬〜11月中旬):モミジやイチョウが茅葺を彩る「里山の秋」。順光の午前は色が素直に乗ります。
- 冬:雪の白、茅葺の茶、空の青。静けさが写真に写る季節。つららも被写体に。
撮影のコツ
- 時間帯:混雑前の午前がベター。富士山が見える日は順光を活かすと衣装・茅の質感が映えます。
- 構図:低めの位置から茅葺の屋根線をリードラインにして富士山へ視線誘導。ふじみ橋は視界が抜け、人物入りのスナップにも向きます。
- 足元:段差・傾斜あり。滑りにくい靴推奨。雨上がりはチップ路が湿るので注意。
モデルルート(所要目安)
90分コース(景観+展示+甘味)

総合案内所 → ふじみ橋(定番カット)→ 水車小屋 → 見晴らし屋(展望&原画展示)→ 茶処で団子や甘味休憩。
写真重視の“さくっと派”に最適。
150分コース(景観+体験1つ+ランチ)
総合案内所 → ふじみ橋 → 体験工房で陶芸/匂い袋などを1つ → 見晴らし屋 → 里山 or みずもでランチ。
ゆっくり“体験まで”楽しむ王道プラン。
迷ったらここへ(スポット早見)
- ふじみ橋:富士山×茅葺の決定版。まずはここ。
- 見晴らし屋:展望+『まんが日本むかし話』原画。雨天でも寄りやすい。
- 水車小屋:夏の清涼カットに。
第3章|歴史と“復活”の物語(やさしく解説)
かつて西湖の根場(ねんば)地区には、兜造り(かぶとづくり)の茅葺き民家が並ぶ集落があり、その美しさから「日本一美しい集落」と称されていました。武田氏の時代にはすでに村が形成されていたとも伝わります。
しかし1966年(昭和41年)9月25日未明、秋雨前線と台風の影響による記録的豪雨で山腹が崩壊し、当時「山津波」と呼ばれた土石流が集落を直撃。41棟のうち37棟が全半壊、住民235人中63人が犠牲(約27%)という大被害となり、集落は消滅しました。この災害は「足和田災害」として記録され、これを契機に“土石流”という言葉が公式に使われるようになったとされます。
その後、およそ40年を経て復元事業が始まり、2006年(平成18年)に「西湖いやしの里根場」としてオープン。段階的に棟数を増やし、2010年(平成22年)に20棟が完成してリニューアルオープンしました。
復元された民家は、当時の姿を伝える兜造り。屋根の形が端午の節句の兜に似ていることが名の由来で、2階に採光を取り、養蚕(ようさん)に適した環境をつくるという合理的なつくりです。材料には良質なススキが用いられました。
里内の砂防資料館では、足和田災害の記録や復興の歩み、土石流の仕組みを写真や映像で学べます。観光だけでなく、防災を学ぶ場としての役割も担っています。
一言まとめ
“失われた原風景”は、住民と町の手で再び形に。ここは癒やしと学びの両方を体験できる場所です。
第4章|体験で楽しむ日本の伝統(価格目安つき早見表)
里内の茅葺き民家は、そのまま体験工房・資料館・お店として活用されています。短時間でも“日本の手しごと”に触れられるのが魅力です。所要や料金は各工房・季節で変わるため、当日または公式情報で最新を確認してください。
4-1 体験・レンタル 早見表(目安)
| 体験ジャンル | 主な内容 | 所要の目安 | 予約 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 着物・鎧・忍者装束レンタル(火の見屋) | 着物・鎧兜・忍者など100種類以上から選択。プロが着付け。ふじみ橋付近で記念撮影が人気 | 60–90分 | 要予約 | 3歳~利用可。里内のみ着用可/閉館までに返却 |
| 陶芸 | 手びねり/型づくり/色付け など | 45–90分 | あると安心 | 親子でも楽しみやすい王道体験 |
| お香・練香・匂い袋 | 調合して自分の香りを作る | 30–60分 | 当日可あり | 仕上がりはその場で持ち帰り可 |
| 和紙・ちりめん細工(つるし飾り) | 小物・飾りを制作 | 30–60分 | 当日可あり | 季節の図案が楽しい |
| 彫金・万華鏡 | 打刻で模様づけ/ビーズで万華鏡 | 30–60分 | 当日可あり | 小さな作品で達成感 |
| 子ども向け(ちびっこ広場) | 昔遊び・小さな遊具 | 15–30分 | 不要 | 待ち時間の調整に◎ |
※価格はおおむね¥1,000〜¥3,000台が目安(着物レンタルは別途)。詳細は当日掲示・公式でご確認ください。
4-2 着物レンタル(火の見屋)— 富士山×茅葺で“なりきり”撮影


内容
- 着物・鎧兜・忍者装束など100種類以上の衣装から選べ、プロが着付け。お殿様/お姫様/戦国武将/忍者…となりきり体験ができます。
- 撮影スポットは「ふじみ橋」付近が定番。茅葺きと富士山が一枚に収まる写真が狙えます。
- 3歳以上から利用可。着用は里内限定、閉館時間までに返却がルール。
利用方法のポイント
- 完全予約制。希望時間の10–15分前に現地到着が安心。
- 所要は60–90分目安(衣装選び→着付け→撮影)。週末・繁忙期は前後します。
- 当日キャンセルは100%。時間変更・人数変更は前日までに。
撮影アドバイス

- 午前は順光になりやすく、衣装の質感がきれいに写ります。
- 刀や槍など小道具の取り扱いに注意し、他の来場者の動線を塞がないように。
- 雨・強風時は屋外撮影を無理せず。建物の軒下・通路のやわらかい光も雰囲気◎。
ミニQ&A(よくある質問)
- Q. 雨の日でも借りられる?
A. 可能です。屋外撮影が難しい場合は、建物の軒下や通路での撮影を。裾が濡れやすいので歩幅は小さめに。 - Q. サイズは?髪飾りはある?
A. 子ども用~大人用まで幅広く用意。髪飾り・かんざし等の小物は数に限りがあるため、希望があれば予約時に相談を。 - Q. 靴はどうする?
A. ヒールの高い靴は不向き。低めの靴/スニーカー推奨。草履の有無は当日確認を。 - Q. 里内以外へ出られる?
A. 里内のみです。返却は閉館時間までに。
4-3 代表的な工房の例(抜粋)
陶と香のかやぬま

調合して作る匂い袋/練香(ねりこう)が人気。香原料を選ぶ工程が楽しく、そのまま持ち帰れます。
土あそび 富士炉漫窯

親子でも取り組みやすい手びねりや色付け。素焼きレリーフの絵付けは短時間派に◎。
硝子と金工・ツパイ工房

万華鏡づくりや彫金プレート。完成品は旅の記念にしやすいサイズ感。
富士山しるく
シルク巾着袋など、和の素材を生かした小物作り。
ちりめん細工・つるし飾り

四季のモチーフを選んで小物づくり。仕上がりが写真映え。
どの工房も当日予約可の枠があることが多いですが、繁忙期は事前予約が安心です。
4-4 子連れにうれしいポイント
- ちびっこ広場:昔あそびや小さな遊具で気分転換。
- 体験は30–60分の短時間メニューを選ぶと回しやすい。
- 園内は段差・傾斜があるため、滑りにくい靴と両手が自由になるバッグがおすすめ。
第5章|資料館と展示で学ぶ(短時間でも寄れる学びスポット)
散策の途中で立ち寄れる学びの拠点が里内に点在しています。歴史や自然、防災、昔のくらしをやさしく紹介しているので、雨の日や暑い日のクールダウンにも便利です。
砂防資料館(防災を学ぶ)

1966年の足和田災害(土石流)を写真・資料・映像で伝える施設。被害の実相や土石流の仕組み、復興の歩みがまとめられており、「なぜこの里が復元されたのか」を理解できます。家族で防災を考えるきっかけにも。
ひとこと:展示は要点がまとまっていて短時間(15〜20分)でも回れます。
せせらぎ屋(西湖の自然と歴史)
西湖の自然や地域の歴史がテーマ。昔の暮らしの展示もあり、散策の休憩スポットとしても使いやすい落ち着いた空間です。
ひとこと:里山の季節感が分かるので、写真散策の前後どちらでも寄ると理解が深まります。
旧渡辺家住宅(養蚕民家/国登録有形文化財)
茅葺きの養蚕民家を公開。囲炉裏、かまど、蚕室など、江戸〜昭和初期の農村生活を伝える貴重な建物です。国登録有形文化財として保存され、当時の生活道具も展示されています。
ひとこと:兜造りの屋根と室内の関係(採光・通気)が分かると、里全体の見え方が変わります。
見晴らし屋(原画展示+展望)


『まんが日本むかし話』の前田こうせい氏による原画などを展示。2階は展望スペースで、茅葺集落と富士山のパノラマが楽しめます。時間がない時でも「展示+絶景」を一度に味わえるのが魅力。
ひとこと:天気がよければまずここへ。展望から撮影ポイントの見当をつけるのもおすすめ。
匠や(工芸の企画展)
地元の工芸作品や伝統技術を紹介する企画展を開催。期間限定の展示も多く、何度訪れても新しい発見があります。
ひとこと:季節ごとにテーマが変わることがあるため、入口掲示の案内をチェック。
まとめ
- 知る→歩く→また知るの順で巡ると、景色の見え方がぐっと豊かに。
- どの施設も短時間で要点を押さえやすいので、滞在時間が限られていても安心です。
第6章|食べる(郷土の味&甘味)
散策の合間に立ち寄りたい、里内のごはん&甘味スポットをご紹介。山梨ならではの味から軽めのスイーツまで、幅広くそろっています。
食事処 里山(郷土料理いろいろ)

看板は「ほうとう」。厚みのある平たい自家製麺を、季節野菜や肉と一緒にみそ仕立てで煮込みます。秋は大きななめこ、冬は大根・白菜・かぼちゃなど、具材は季節で表情が変わります。
- 根場うどん:しいたけ・人参の温かい汁で食べる、地域のハレの日の一品。
- おざら:冷たいほうとうをしょうゆベースのつゆで。冷やしほうとう(夏季限定)も爽やか。
- 山菜天ぷら/黒米の炊き込みご飯/わかさぎ甘露煮など、里山らしい副菜も充実。
プチ情報:ベジタリアン志向の方は野菜多めの品を選びやすく、夏は冷やし麺系が軽くておすすめ。
手打ちそば みずも(石挽そば)

店内の石臼でその日の朝に挽いた粉と富士山の地下水で打つ、香り高い手打ちそばが自慢。まずはせいろで香りを。
- 西湖そば:細長く切った大根をそばと一緒に茹でる郷土食。つゆでいただく、ここならではの一品。
- つけ鴨せいろ:厚切り鴨とねぎ・きのこたっぷりの温かいつけ汁。満足感あり。
- 天ぷら各種/そば湯:荒く挽いた粉のとろみあるそば湯も名物。
店主は東京の名店で長年修行の経歴あり。そば好きはぜひ。
茶処・青龍亭(団子と抹茶、夏は“白くま”)

小川のせせらぎを聞きながらひと休み。彩り団子&抹茶セットが人気で、みたらし・きなこ・花見などの串団子も。抹茶豆乳プリンや、夏季は見た目もかわいい白くまかき氷が好評です。テラス席はペット同伴OK。
どれを選ぶか迷ったら(シーン別の選び方)
- しっかりランチ:体が温まるほうとう or ボリュームのつけ鴨せいろ。
- 軽めに済ませたい:おざら/冷やしほうとうや団子+抹茶でサクッと。
- ご当地らしさ重視:西湖そば(大根入りの郷土食)&黒米やわかさぎの副菜で地域色を。
ひと口メモ
- 入場料は食事のみの利用でも必要です(※里の維持管理のため)。
- 混雑回避は早めの時間帯 or 体験の前に注文→制作中に受け取りなどの段取りがスムーズ。
- テラス席のある茶処はペット同伴OKで休憩しやすい。
第7章|買う(お土産&工芸)
散策のしめくくりはお土産探し。里内には昔懐かしい雑貨から地元の味、職人の手しごとまで、幅広い品がそろいます。まずは「おもいで屋」と「特産品加工場」をチェックしましょう。
定番&便利スポット
おもいで屋(地域文化創造館・販売棟)
山梨の銘菓金精軒の信玄餅やお菓子、手ぬぐい・ハンカチなどの雑貨、Tシャツなども扱う便利なお店。富士山モチーフの箸置き・髪飾り・アクセサリーなど“映える小物”も見つかります。
特産品加工場

富士河口湖産の古代米(黒米)、わかさぎ甘露煮、漬物・梅干し・味噌、富士山麓のはちみつ、地酒・ワインなど“地のもの”が充実。スズ竹ざる・あけびつるかごといった伝統工芸品も並びます。ソフトクリームや甘酒の販売もあるので、休憩がてら立ち寄るのに最適です。
工芸品を選ぶなら

スズ竹ざるやあけびつるかごは、河口湖エリアの職人技が光る定番。丈夫で長く使える実用品なので、“買って終わりにならないお土産”として人気です。旅先の思い出と一緒に日常使いできます。
食の名物・“山梨らしさ”を持ち帰る
信玄餅や地酒・ワインは、世代を問わず喜ばれる鉄板。富士山麓のはちみつやわかさぎ甘露煮、地元の漬物は家庭用にも贈り物にも使いやすいサイズ感です。季節限定パッケージや味のバリエーションもあるので、並びを見ながら“今だけ”の品を選んでみてください。
迷ったときの選び方ヒント
- 軽くて割れにくい:ハンカチや手ぬぐい、木・竹の小物。
- 食べ比べが楽しい:信玄餅、地ワインのミニボトル、蜂蜜の少量ボトル。
- 長く使える記念:スズ竹ざる・あけびつるかご(サイズ違いで使い分け)。
- その場で一息:特産品加工場のソフトクリーム/甘酒(休憩+お土産下見に)。
ひとことメモ
- オリジナルラベルの地酒・ワインは、旅の記念にぴったり。ラベルを写真に撮っておくと、後日のお取り寄せの目安になります。
- かさばる品は最後にまとめ買いが便利。割れ物は緩衝材の有無も確認を。
第8章|季節の楽しみ方(桜・紅葉・雪景色)
この里は“季節替わりの絶景”が主役。 とくに春のしだれ桜/秋の紅葉/冬の雪景色は外せません。晴れた日の富士山ビューは感動もの。混雑を避けるなら平日や午前中が狙い目です。
春(4月中旬〜5月上旬)— しだれ桜が里を染める

園内のしだれ桜が一斉に開花。茅葺×桜×富士山の三拍子はこの時季だけのご褒美。見頃は例年4月中旬〜5月上旬です。
ワンポイント:朝のやわらかい光で色がきれいに出ます。花粉対策と薄手の羽織があると快適。
夏(深緑〜納涼)— 小川の涼と夏イベント

深い緑と小川のせせらぎが心地よい季節。納涼祭などの夏イベントが行われる年もあり、浴衣体験とあわせて雰囲気満点です。
ワンポイント:標高約900mの高原なので、朝夕は意外と涼しいことも。薄手の上着を。傾斜地を歩くので歩きやすい靴がおすすめ。
秋(10月下旬〜11月中旬)— 紅葉と茅葺のコントラスト

モミジやイチョウ、ドウダンが赤や金色に色づき、茅葺屋根とのコントラストが見事。見頃は例年10月下旬〜11月中旬。「紅葉まつり」が11月中旬に開かれる年もあります。
ワンポイント:写真は午前の順光がきれい。冷え込みには薄手ダウンやストールが便利。
冬(12月〜2月)— 静寂の里と雪景色
雪が降ると白銀の茅葺と富士山の対比が幻想的。つららも被写体に。営業時間は短縮(9:30–16:30)になるので計画は余裕を持って。近隣では西湖こおりまつり(2月上旬〜中旬)も開催される年があります。
ワンポイント:防寒と滑りにくい靴は必須。屋内展示や体験を活用すれば、天候が変わっても楽しめます。
いつ行っても楽しむためのコツ
- 晴れの日がベスト。出発前に天気やライブカメラで視界をチェック。
- 混雑が苦手なら:平日/午前中。写真重視なら朝の澄んだ空気を狙って。
- 服装:標高約900m。夏でも朝夕は冷えることがあるので調整できる服装で。雨の日はレインウェアも。
第9章|ペット・バリアフリー・便利情報
誰でも心地よく過ごせるように、里内にはペット対応やバリアフリー設備、休憩・多言語対応がそろっています。初めてでも安心して計画できます。
ペット同伴のルール
- 園内散策はOK(リード着用必須)。ただし建物内は入場不可です。
- 茶処・青龍亭のテラス席はペット同伴で休憩可能。散策の合間に一息つけます。
- 里内にはリードフックが各所にあり、休憩時に便利。
ミニアドバイス:水分補給用の折りたたみボウルやウェットシートがあると安心。夏は地面が熱くなる時間帯を避けて。
バリアフリー(車椅子・ベビーカー)


- 身障者用駐車区画:4台を確保。総合案内所に車椅子の無料貸出があります。
- 園内はバリアフリー通路・スロープを整備、車椅子対応トイレも設置。
- ただし敷地全体はゆるい傾斜地。一部区間は介助があると安心です。
- ベビーカー利用OK、おむつ交換台あり。
- 補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)同伴可。
トイレ・休憩・救急
- 多目的トイレは館内1か所+屋外1か所。おむつ交換台・温水洗浄付き。
- 総合案内所にはスタッフ常駐。施設案内・車椅子貸出や各種問い合わせに対応。AEDも設置。
- 休憩にはくつろぎ屋・せせらぎ屋などのスペースが便利。
支払い・言語・その他サービス
- Wi-Fiあり、英語・簡体字の案内表示や英語メニューの用意がある施設も。
- クレジットカード(VISA/Mastercard/JCB 等)や電子マネー・QR決済(Suica・PASMO・iD・メルペイ・d払い・PayPay など)は店舗により可否が異なるので現金も準備を。
- 里内は全面禁煙です。
天候・季節の注意
- 雨の日は屋外の足元が滑りやすい一方、屋内展示や体験が充実しているので予定変更もしやすいです。
- 冬(12〜2月)は短縮営業(9:30–16:30)。積雪・凍結に備え、防寒と滑りにくい靴で。
- 年間を通じて標高約900mの高原。朝夕は冷えやすいため、調整しやすい服装がおすすめ。
ひとことまとめ
- ペット:リード必須/建物内NG/テラス席OK。
- バリアフリー:身障者区画・スロープ・多目的トイレ・車椅子貸出あり。傾斜は要介助。
- 子連れ:ベビーカーOK・おむつ交換台あり。
- 安心:案内所常駐・AED設置。
第10章|アクセス・駐車場・バス
所在地:山梨県南都留郡富士河口湖町西湖根場2710(TEL 0555-20-4677)。カーナビは住所または電話番号で検索すると確実です。
車でのアクセス
- 中央自動車道・河口湖ICから約25分(約16km)。道沿いの案内標識が整っており、初めてでも迷いにくいルートです。
- 東名高速の富士ICから約60分。東富士五湖道路経由も選択肢。
- 駐車場は無料:普通車約120台/大型バス20台、身障者用4台。繁忙期は満車になることもあるため、早い時間帯がおすすめ。
- 冬季は積雪・凍結に注意。必要に応じてスタッドレスタイヤ等の準備を。
電車・バスでのアクセス
- 富士急行線「河口湖駅」から西湖周遊バス(レトロバス/グリーンライン)で約40〜50分、「西湖いやしの里根場」停下車すぐ。観光シーズンは渋滞回避にバス利用が便利です。
- 河口湖駅前からは周辺スポットへバス・タクシー連絡が良好で、停留所は施設の目の前。
迷わないコツ
- 地図検索は「西湖いやしの里根場」でOK。カーナビには「0555-20-4677」または「西湖根場2710」を登録。
- 週末・連休は午前の到着が快適。満車時は一旦公共交通に切り替える判断も。
周辺とあわせて楽しむなら
- 自然洞窟の富岳風穴/鳴沢氷穴、野鳥観察の西湖野鳥の森、絶景の富士山パノラマロープウェイなど、車・バスで連携しやすいスポットが点在。
- ドライブ派は西湖→精進湖→本栖湖など富士五湖周遊コースも人気。
第11章|周辺スポットとセットで楽しむ


里内を核に半日~1日の小さな旅を組み立てやすいのが西湖エリアの魅力。洞窟・樹海・野鳥・温泉・道の駅など、車・バスで回しやすい立ち寄り先をご紹介します。
自然・アウトドア








- 富岳風穴/鳴沢氷穴
溶岩流がつくった横穴・竪穴の代表格。年間を通じてひんやりした洞内で、溶岩樹型や氷柱など富士山麓ならではの自然現象を体感できます。周辺は青木ヶ原樹海の散策路が整備され、短時間の周回も可能。 - 西湖野鳥の森公園
自然観察の拠点。四季の野鳥に出会えるほか、イベント日には観察会も。里内から車/バスでアクセス容易です。 - 富士山パノラマロープウェイ(河口湖)
天上山まで一気に上がり、富士山と河口湖の大パノラマを楽しめます。西湖から河口湖方面へ足を伸ばすなら鉄板スポット。
温泉・リフレッシュ


- 富士眺望の湯 ゆらり(鳴沢)
多彩な露天と休憩スペースが揃う日帰り温泉。散策後のリカバリーに最適で、富士山ビューの湯も人気。移動の組み合わせがしやすく、周遊の「締め」にも。
道の駅・買い物




- 道の駅なるさわ/道の駅富士吉田
地場の食材やお土産、軽食、観光情報がまとまるハブ施設。ドライブ派は西湖とセットで寄りやすく、休憩&情報収集に便利です。
モデルコース
A:半日(約4時間)— 里と洞窟をサクッと
西湖いやしの里根場(90–120分) → 富岳風穴 or 鳴沢氷穴(40–60分) → 道の駅なるさわ(30–40分・休憩&お土産)。
自然と里山景観を効率よく。車/バスいずれも回しやすい導線です。
B:1日満喫(約6–7時間)— 学び・温泉・絶景まで
西湖いやしの里根場(体験+ランチ 150–180分) → 西湖野鳥の森(40–60分) → 富士眺望の湯 ゆらり(90分) → 夕方に河口湖へ移動して富士山パノラマロープウェイ(60分)。
歩く・学ぶ・浸かる・眺める、のメリハリがついた王道ルート。
交通のヒント
- 西湖周遊バス(グリーンライン)で河口湖駅と往来でき、停留所は施設の目の前。渋滞期は公共交通の方が動きやすいことも。
- 富士五湖周遊ドライブ(西湖→精進湖→本栖湖など)と組み合わせると、湖ごとの表情の違いを楽しめます。
第12章|まとめ


「西湖いやしの里根場」は、富士山と茅葺の原風景・手しごと体験・郷土の味が一度に楽しめる“里山テーマパーク”。
約20棟の茅葺民家を巡りながら、四季の景観を写真に収め、陶芸や和紙・香づくりなどの体験、ほうとうや手打ちそば、団子や抹茶の甘味まで満喫できます。所要は1〜2時間(体験や食事込みで2〜3時間)が目安です。
見どころの軸は「景観×体験」。
定番のふじみ橋や見晴らし屋からは、茅葺と富士山が重なる構図が狙えます。体験は着物・鎧・忍者装束(火の見屋)をはじめ、親子で楽しめるメニューが充実。写真派は午前中、体験派は混雑前に予約・段取りを。
季節ごとのハイライトを押さえて計画を。
春はしだれ桜、秋は紅葉、冬は雪景色と澄んだ空気が魅力。晴れの日はとくに“映え度”が高く、混雑回避には平日・午前が有効です。
行き方はシンプル。
車は中央道・河口湖ICから約25分、バスは河口湖駅→西湖周遊(レトロバス)で「西湖いやしの里根場」停下車すぐ。園内には無料駐車場(普通車約120台・大型バス20台)が整います。
快適に楽しむコツ。
標高約900mで朝夕は冷えやすいので、重ね着と歩きやすい靴が基本。入場料(保存協力金)や営業時間(季節で変動)、ペット・バリアフリー対応は事前にチェックを。
ひとこと:
“歩く→体験→味わう→買う”の順で回すと満足度が伸びます。時間が限られる日は90分モデル、余裕があれば150分モデルを目安にどうぞ。
第13章|参考情報一覧
※最新情報(営業時間・料金・催し等)は公式サイトでご確認ください。
公式情報
- 公式サイト(トップ):https://saikoiyashinosatonenba.jp/
- アクセス/駐車場:https://saikoiyashinosatonenba.jp/access/
- おみやげ・店舗案内(例):https://saikoiyashinosatonenba.jp/omiyage/ / https://saikoiyashinosatonenba.jp/shop/omoideya/ / https://saikoiyashinosatonenba.jp/shop/shiruku/
着物レンタル(火の見屋)
- 公式ページ:https://saikoiyashinosatonenba.jp/shop/hinomiya/
- 予約ページ(Coubic):https://coubic.com/iyashinosato-hinomiya/booking_pages / https://coubic.com/iyashinosato-hinomiya/3849421
- 体験一覧(公式):https://saikoiyashinosatonenba.jp/taiken/
- 参考:JAPAN Attractions/GLTJP 等
https://www.japatabi.com/ja/lake-yamanaka/spot/13.html / https://www.gltjp.com/ja/directory/item/10887/
観光・公的情報
- 富士河口湖総合観光情報サイト(Fujisan.ne.jp):https://fujisan.ne.jp/pages/364/
- 山梨県観光情報(やまなし観光):https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p2_2803.html
- 富士河口湖町(お知らせ・ご案内):https://www.town.fujikawaguchiko.lg.jp/ka/info.php?if_id=4845
交通・運行・地図
- 富士急行線「河口湖駅」→西湖周遊バス(グリーンライン)案内(Navitime):
https://www.navitime.co.jp/poi?node=00304883 / https://www.navitime.co.jp/poi/access/?node=00304883&from=poi - Google マップ(位置参照):公式サイト埋め込み・現在記事内より(参考)
施設・飲食・買い物(参考)
- 食事処 里山・手打ちそば みずも・茶処 青龍亭(各メニュー・紹介:記事内記載に基づく)
- 特産品・お土産(黒米・はちみつ・地酒・工芸など):公式おみやげ案内 https://saikoiyashinosatonenba.jp/omiyage/
ライブカメラ・周辺
- ライブカメラ(視界・天候チェック用):
https://livecamera.fujiyamasan.com/yamanashi-fujikawaguchiko-iyashinosato-nenba.html - JAFなび(スポット解説・周辺ドライブ):https://drive.jafnavi.jp/map/spots/191119X00021/
