- 第1節|西沢渓谷とは(基礎情報と魅力の要約)
- 第2節|ベストシーズン&混雑カレンダー
- 第3節|コース全体像と難易度
- 第4節|モデルコース(タイム配分つき)
- 第5節|見どころ詳説(滝・奇岩・撮影ポイント)
- 第6節|コース図・標高差・所要時間の目安(図版予定)
- 第7節|服装・装備チェックリスト(季節別)
- 第8節|安全対策と現地マナー
- 第9節|最新情報の確認方法(通行止め・山開き・閉鎖)
- 第10節|アクセス
- 第11節|駐車場と拠点(道の駅みとみ)
- 第12節|周辺立ち寄り(温泉・食事・観光)
- 第13節|FAQ(要点を短文で)
- 第14節|基本情報(住所・問い合わせ・公式リンク・地図)
- 第15節|参考情報一覧(URL付き)
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第1節|西沢渓谷とは(基礎情報と魅力の要約)
西沢渓谷(読み方:にしざわけいこく)は、山梨県山梨市の秩父多摩甲斐国立公園に属する渓谷で、奥秩父・笛吹川の源流域に広がる名勝です。巨大な花崗岩の地形を清流が長い時間をかけて削ったことで、白い川床と澄んだ水が生む“アクアブルー”の景観が特徴。国内でも屈指の渓谷美として知られています。

渓谷内には大小の滝が連なり、とりわけ最奥部の七ツ釜五段の滝は「日本の滝百選」に選ばれた象徴的なスポット。段を成す落ちの連なりと、釜(滝壺)が点在する独特の造形が、ダイナミックな水の表情を見せてくれます。ほかにも三重の滝や竜神の滝など、歩くたびに変化する見どころが続き、四季を通じてハイカーや写真愛好家を魅了します。
はじめての方は、「花崗岩×清流がつくる明快な色彩」と「滝群の連続性」の二つを押さえておくと、この渓谷の魅力がぐっと掴みやすくなります。以降の章では、ベストシーズン(新緑・シャクナゲ・紅葉)、難易度とコース取り、モデルコース、装備・安全、アクセスと駐車場を順を追って解説していきます。読み進めながら計画に落とし込み、無理のない行程で“青と白”の渓谷美を楽しみましょう。
第2節|ベストシーズン&混雑カレンダー
見頃の目安(年ごとの前後は天候次第)


- 新緑:5月下旬〜6月中旬。白い花崗岩דアクアブルー”に柔らかな緑が重なる、最も爽やかな季節。歩行気温も快適で初訪にもおすすめ。
- シャクナゲ:5月中旬〜下旬。遊歩道沿いの群生が見頃に。新緑とあわせて写真派に人気。
- 紅葉:10月中旬〜11月上旬。モミジ・ブナなどが色づき、渓谷全体が最高潮に映える“ハイシーズン”。
メモ:渓谷は標高約1,100m前後から歩き始めるため、平地より季節の進みが早めです(朝晩は冷える前提)。
月別の楽しみ方(ざっくりカレンダー)
- 4月下旬:山開きで入山可に(例年)。残雪/凍結・倒木情報を事前確認。
- 5月中旬〜下旬:シャクナゲ+若葉。平日なら人出は穏やか。
- 5月下旬〜6月中旬:新緑ピーク。気温15〜20℃目安、レイヤリングで対応。
- 10月中旬〜11月上旬:紅葉ピーク。週末は最混雑。早朝発・平日推奨。
- 12月1日〜4月下旬:冬季閉鎖(入山不可)。再開は天候により前後。
気温と服装の目安
- 新緑期:日中15〜20℃。薄手の長袖+ソフトシェル、軽雨対応のレイン上着が安心。
- 紅葉期:日中10〜15℃、朝晩は5℃以下も。フリースや中綿ベスト等の防風・防寒を追加。いずれの季節もトレッキングシューズ必須。
混雑の傾向と回避策
- 最混雑:紅葉ピークの土日祝。駐車場・バスともに混み合い、入山ゲートで列が伸びます。
- 回避のコツ
- 早朝到着(開門直後〜午前8時台)で先行入山。
- 平日利用/天候が穏やかな曇天日は人が緩やか。
- 車は満車時の道の駅みとみ北側(約200台、紅葉期は有料化の場合あり)を併用。
- バスは紅葉期に臨時便・増便あり。最新の運行情報を事前確認。
ワンポイント:紅葉期の写真狙いは午前の順光が滝の白と紅葉色を素直に描きやすい一方、午後遅めは人波がやや緩む傾向(天候・年により変動)。
第3節|コース全体像と難易度
概要(まずはここだけ)
- 周回距離:約10km / 所要:約4時間(休憩除くの目安) / 標高差:約300m。体力度は★★☆☆☆、技術レベルB。初心者でも体力と装備が整っていれば十分可能ですが、岩場・鎖場があり油断は禁物です。
推奨の回り方(反時計回り・一方通行推奨)
- 基本動線:往路=渓谷沿いの遊歩道 → 復路=旧森林軌道(トロッコ)道。前半は滝や清流を間近に、後半は幅広で歩きやすい緩やかな下りに切り替わります。原則一方通行で、反時計回りが安全・快適です。
区間イメージ(見どころの並び)


- 入口 → 二俣吊橋 → 三重の滝 → 竜神の滝 → (各淵・奇岩) → 七ツ釜五段の滝 → 旧森林軌道跡で下山。季節や工事により通行止め・迂回が出ることがあるため、当日朝に最新情報を確認してください。
時間配分の目安(周回プラン)
- 前半(渓谷道 〜 七ツ釜五段の滝):撮影・休憩を含め2.0〜2.5時間。水辺で足を止めがちなので余裕を見て。
- 後半(旧森林軌道〜下山):1.5〜2.0時間。道幅が広く歩きやすい区間でペースを整えやすいのが特徴。
難易度の実際(装備・注意点)
- 足元は濡れ岩・木の根で滑りやすいため、トレッキングシューズ必須。要所に鎖場あり。雨後や紅葉期の落葉時は特に注意。
- 標高差はおおむね約300m。整備は進んでいるものの、山歩きの基礎体力は前提。
ショートコース(時間がない/体力に不安な方向け)
- 三重の滝や竜神の滝で折り返しする往復2〜3時間の選択肢も。無理にフル周回せず、天候・体調に合わせて柔軟に。
通行止め・季節運用(計画前に要チェック)
- 遊歩道は冬季閉鎖(例年12/1〜4月下旬)。再開や工事・迂回情報は山梨県・山梨市の公式で最新を確認。
第4節|モデルコース(タイム配分つき)
A)定番フル周回(反時計回り)|歩行約4時間・総距離約10km
想定タイム:入口→二俣吊橋(30–40分)→三重の滝(+20分)→竜神の滝(+15分)→母胎淵(+15分)→七ツ釜五段の滝(+30分)→旧森林軌道跡(下山 90–120分)=計 約4時間(撮影や休憩で+30–60分の余裕推奨)。
コースの並び(反時計回り・一方通行推奨)
入口 → 二俣吊橋 → 三重の滝 → 竜神の滝 → 母胎淵 → 七ツ釜五段の滝 → 大久保沢 → 旧森林軌道跡(トロッコ道) → 入口(周回) 。往路は渓谷沿いで滝を間近に、復路は幅広で歩きやすい軌道跡を下ります。
撮影&休憩ポイント
- 二俣吊橋:谷のスケール感が出る俯瞰。橋上からの撮影は譲り合いを。
- 三重の滝:ベンチあり。霧化した水しぶきはシャッタースピード短めで。
- 竜神の滝:小休止向き。人波が切れやすいタイミングを見て撮影。
- 七ツ釜五段の滝:全景の定点が複数。安全柵内からの鑑賞厳守。
メモ:七ツ釜五段の滝周辺は年によって通行止め・迂回が出ることがあります。出発前に最新の開通状況を確認してください。
難所と装備
濡れた花崗岩・木の根・鎖場が連続する区間あり。トレッキングシューズ必須、雨後は特にスリップ注意。
復路の特性
旧森林軌道跡(トロッコ道)は広く歩きやすい下り。前半の渓谷道と対照的で、森林浴を楽しみつつペースを整えやすい区間です。
B)ショートコース(往復2〜3時間)|途中折返し
時間や体力に応じて、三重の滝または竜神の滝で折返す約5kmの往復が定番。渓谷らしい景観を凝縮して楽しめ、アップダウンも比較的少なめです。
おすすめの折返し基準
- 初訪や家族連れ:三重の滝で満足度高(ベンチ有)。
- 写真重視・もう少し歩ける:竜神の滝まで延伸。
参考タイム早見(休憩別・撮影込みは+α)
- 入口→二俣吊橋:30–40分/二俣吊橋→三重の滝:20分前後/三重→竜神:15分前後/竜神→母胎淵:15分前後/母胎淵→七ツ釜五段:30分前後/七ツ釜五段→入口(旧森林軌道跡経由下山):90–120分。
コース全体の標高差 約300m/周回 約10km/所要 約4時間が基本線。工程設計の“素”にしてください。
第5節|見どころ詳説(滝・奇岩・撮影ポイント)
七ツ釜五段の滝(日本の滝百選)

西沢渓谷のハイライト。五段の落ちと7つの釜(滝壺)が名前の由来で、落差はおよそ30m(各段の目安:3m・4m・2m・9m・10m)。右岸側の遊歩道から段階的に下段→上段へと視点を移しながら鑑賞するのが基本で、全景を一度に収めることはできません。安全柵内から、譲り合って楽しみましょう。
撮影のヒント
- 段ごとに画角を変え“連続性”を表現。水しぶきが多い日はレンズ拭きを。
三重の滝(歩きはじめの“渓谷らしさ”)

大小3段の連続滝。入口から比較的早い場所にあり、休憩ベンチや撮影スペースも整備。透明度の高い“西沢ブルー”を掴みやすい最初の好ポイントです。
撮影のヒント
- 流れの質感を出すなら1/10〜1/4秒前後のスロー。手すりや岩にカメラを固定し、通行の妨げにならない位置で。
竜神の滝(迫力と休憩の両立)

水量・落差ともに見応えがあり、ベンチが近くにあって小休止に最適。夏は浅瀬で遊ぶ家族連れの姿も見られます(遊歩道からの安全な範囲で)。
母胎淵(静かな碧のたまり)

流れの表情が落ち着く静かな淵。魚影が見えることもあり、歩行の合間に呼吸を整えるのに向いた清流ポイントです。
奇岩めぐり(フグ岩・人面洞 ほか)

歩道沿いにフグ岩(フグに似たシルエット)や、岩肌に“顔”が浮かぶ人面洞などの奇岩が点在。滝と滝の“待ち時間”を飽きさせない道中の楽しみです。足元に注意しつつ、決められた場所から観察を。
橋とビューポイント(東沢・二俣吊橋)

二俣吊橋は谷のスケールを掴みやすい俯瞰ポイント。橋上撮影は立ち止まり過ぎない・譲り合いがマナーです。
旧森林軌道跡(トロッコ道)

周回後半は幅広で歩きやすい旧森林軌道跡へ。木漏れ日の中を下る“クールダウン”区間で、森林浴をしながらゆったり戻れます。
見どころ巡りのコツ(まとめ)
- 安全第一:鎖場・濡れ岩は滑りやすく、遊歩道外へ出ない。増水時は無理をしない。
- 混雑対策:人気ポイントは短時間で譲り合い。休憩はベンチや広い場所で。
- 写真派:滝は霧状の飛沫が多いので防滴・クロス拭きを携行。段ごとに画角を変えて“連続性”を表現。
第6節|コース図・標高差・所要時間の目安(図版予定)
この節では、のちほど掲載する「コース概念図」と「標高プロファイル」の読み方を先に示し、現地で迷わず安全に歩けるよう所要時間の組み立て方をまとめます。
コース概念図(差し込み予定)の凡例と読み方
- 基本動線:入口 → 渓谷沿い遊歩道(往路)→ 七ツ釜五段の滝方面 → 旧森林軌道跡(復路)→ 入口の反時計回り周回。現地は一方通行推奨です。
- 主なランドマーク:二俣吊橋/三重の滝/竜神の滝/母胎淵/七ツ釜五段の滝/大久保沢/旧森林軌道跡。図中にはベンチ・撮影スペースの位置もピン留めします。
- 道の性格:往路は渓谷寄りで起伏・岩場・鎖場が点在、復路は幅広で歩きやすい軌道跡(緩やかな下り)。
図には「すれ違い注意区間」「滑りやすい岩」「増水時危険」も図記号で反映します。
標高プロファイル(差し込み予定)
- 標高レンジ:登山口付近約1,100m → コース最高点約1,417m前後。標高差はおおむね300m。
- プロファイルの流れ:前半(渓谷道)に小さなアップダウン+徐々に標高を上げる区間、七ツ釜五段の滝から先は旧森林軌道跡の緩い下りで戻る構成。
プロファイル図には、脚を止めやすい撮影スポットもマーク(“平均ペースが落ちる箇所”の可視化)。
所要時間の目安とペース設計
- 総距離:約10km。歩行時間はおおよそ4時間が基準。資料によっては「休憩込みで約4時間」とする表記もあるため、計画上は4〜5時間幅で見積もると安全です。
- 配分の考え方
- 前半(渓谷道):岩場・鎖場・撮影停滞で時間が延びがち。無理に詰めない。
- 後半(旧森林軌道跡):歩きやすい下りでペースを整えやすい。行動食・小休止に向く。
- 休憩ポイントの取り方:二俣吊橋・三重の滝・竜神の滝にベンチ。撮影は短時間で譲り合い、広い場所で休むのが基本。
- 余裕のバッファ:紅葉の最盛期や雨後は滑りやすく、+30〜60分程度の余裕を。
難所・危険箇所


- 濡れ岩・鎖場:転倒・滑落リスク。トレッキングシューズ必須。
- 増水・落石・倒木:通行止め・迂回の可能性。最新情報の確認を。
- 冬期:12/1〜4月下旬は閉鎖運用。入山禁止。
まとめ(計画づくりの指針)
- 「約10km/標高差約300m/歩行4時間前後」をベースに、写真派・初訪は時間に余裕を持つ。
- 反時計回り・一方通行推奨の前提で、前半に時間がかかる設計にする。
- 撮影・休憩スポットと危険箇所を事前に把握し、当日は最新の通行情報を必ず確認。
第7節|服装・装備チェックリスト(季節別)

「濡れた花崗岩」「木の根」「鎖場」が点在する渓谷道です。足元の確保とレイヤリングが基本方針。以下を目安に準備してください。
共通(通年)マスト
- 靴:トレッキングシューズ(登山靴)必須。滑りにくいソールでくるぶしも保護できるものを。スニーカーは非推奨。
- レインウェア上下:山間部は天候急変あり。透湿タイプ推奨。ザック用の防水カバーも併せて。
- 手袋:岩場・鎖場での手保護+防寒。
- ストック(トレッキングポール):滑りやすい区間で安定性アップ。
- 飲料・行動食:歩行約4時間が目安。水分・エネルギー補給を計画的に。
- 熊鈴:出没情報あり。音で存在を知らせるのが基本。
春(4–6月)/秋(10–11月)
- 気温の目安:春の新緑期は15〜20℃、紅葉期は10〜15℃・朝晩5℃以下も。平地より5–6℃低い前提で。
- 服装:レイヤリングが基本(吸湿速乾インナー/長袖/ソフトシェルやウインドブレーカー/必要に応じてフリース)。
- 小物:薄手手袋、ビーニー(朝夕冷え対策)、ネックゲイター。
- 注意:落ち葉+濡れ岩でスリップしやすい。時間に余裕を。
夏(7–9月)
- 服装:通気性の高い薄手長袖+軽量ロングパンツ(藪・虫・日焼け対策)。レイン上下は常備。
- 対策:虫よけ、汗拭き、帽子。水辺での飛び込みや水遊びはNG(安全上の理由)。
- 体調管理:涼しいとはいえ発汗する。こまめに給水・塩分補給を。
持ち物チェック(推奨)
- バックパック(20–25L)、ゴミ袋(持ち帰り徹底)、タオル、絆創膏・テーピング、地図・保険証。
- スマホ予備電源(電波圏外区間あり)、ライト(万一の遅延に備え)。
- 防水パック(カメラ・スマホ用)。
トイレと身支度
- 渓谷内は原則トイレなし。出発前に入口トイレや道の駅みとみを利用。
まとめ:「滑らない足元」+「体温調整できる重ね着」+「雨対策」が三本柱。天候・増水・通行止めの有無を出発前に必ず確認し、無理のない装備と計画で歩きましょう。
第8節|安全対策と現地マナー

西沢渓谷は「濡れた花崗岩」「鎖場」「狭い道」が点在する本格派の渓谷歩きです。安全第一と歩行マナーを押さえて、無理のない計画で楽しみましょう。
歩行安全の基本
- 滑落・転倒対策:濡れた岩や崖縁は非常に滑りやすい区間。慎重な足運び+トレッキングシューズが前提です。鎖場では三点支持を意識。
- 増水・落石リスク:大雨後は入山を控える判断を。天候の急変や土砂崩れに備え、当日のコンディションを必ず確認。
- すれ違い:道幅が狭い場所では譲り合ってゆっくり進む。焦りは禁物。
- 一方通行の理解:コースは原則一方通行。反時計回りの周回想定で動線を組むのが安全です。
水辺での禁止・非推奨行為
- 水遊び・飛び込みはNG:水深や流速が読めず危険。滝壺・渓流での遊泳や飛び込みは禁止です。
- 増水時の接近:水際・岩上への無理な接近は避ける。安全柵や注意喚起に従う。
トイレ・設備の前提
- 渓谷内のトイレは基本なし。出発前に入口トイレや道の駅みとみを確実に利用。周回終盤に簡易トイレがある場合も、基本は“事前に済ませる”想定で。
季節運用・通行情報
- 冬季閉鎖:例年12月1日〜翌4月下旬は遊歩道を閉鎖。期間中の入山は厳禁です。開通時期や工事・迂回は公式発表を確認。
- 最新情報の探し方:山梨県・山梨市の観光ページや観光課への問合せで通行止め・積雪・臨時運行をチェック。
持ち物・備え(再掲)
- レイン上下・防水装備(急な天候変化に備える)、手袋・ストック(岩場・鎖場対策)、飲料・行動食(歩行4時間目安)。
自然と他者への配慮
- ゴミは必ず持ち帰る、立入禁止区域に入らない、撮影は短時間で譲り合い。標識・掲示の指示に従う。
- スマホ電波圏外の区間あり。家族・同行者と行程を共有しておくと安心。
まとめ:滑りやすい岩場×水際×細道という渓谷特性を理解し、装備・天候・最新情報の三点を事前に整えることが最大の安全策です。
第9節|最新情報の確認方法(通行止め・山開き・閉鎖)
「今日歩けるのか」「どこで通行止めか」は、出発前日に公式発表で最終確認するのが鉄則です。以下の順でチェックすれば、必要情報を短時間で網羅できます。
1)公式の“歩道情報”を確認
- 山梨県・山梨市の案内ページ:歩道の開通・工事・迂回、注意喚起が更新されます。まずここで「本日時点で歩けるのか」を確認。
- 問い合わせ先:不明点は山梨市役所 観光課へ電話で確認(担当内線の記載あり)。現場反映が最も早いケースがあります。
2)季節運用(山開き・冬季閉鎖)の目安
- 山開き:例年4月29日前後に開通告知(天候次第で前後)。「開いたかどうか」は上記公式で要確認。
- 冬季閉鎖:例年12月1日〜翌4月下旬は遊歩道閉鎖。期間中の入山は不可。早春も霜・倒木の可能性があるため、再開初期はとくに最新情報重視。
3)当日のアクセス運用(バス・駐車場)
- 路線バス:JR山梨市駅/塩山駅 →「西沢渓谷入口」へ。紅葉期(10月下旬〜11月上旬)や連休は臨時便・増便が出るため、時刻表を事前確認。
- 駐車場:入口近く市営約60台(無料)+道の駅みとみ北側 約200台。紅葉の土日祝は有料化(目安500円)となる運用があるため、到着時刻と予備駐車を計画に。
4)混雑・安全の直前判断
- 混雑傾向:紅葉ピークは駐車が難しくなるため早朝到着か公共交通へ切替。混雑情報の掲出も公式や観光案内で随時あり。
- 天候・増水:雨の前後は岩が滑りやすく、通行止め・迂回が出やすい。“歩く/やめる”の最終判断は、当朝の最新発表と現場状況で。
5)チェック手順まとめ(保存版)
- 県・市の“西沢渓谷”ページで、開通可否/工事・迂回を確認。
- 季節運用:山開き(4/29目安)/冬季閉鎖(12/1〜4月下旬)を把握。
- 交通:バスの臨時便・駐車場の有料化の有無を確認。
- 当日朝:天候・増水・倒木情報で最終判断(無理はしない)。
ワンポイント:道の駅みとみはトイレ・食事・観光案内の拠点。満車時の受け皿としても機能するので、計画段階から“拠点扱い”にしておくと動きやすいです。
第10節|アクセス
車(中央道→R140・雁坂トンネル手前)
- 推奨ルート:中央自動車道勝沼IC→国道20号→県道38号→国道140号を秩父方面へ。雁坂トンネル手前・「道の駅みとみ」を過ぎた先に西沢渓谷入口の案内あり。所要の目安はICから40〜60分。
- 進入規制:ドライブイン不動小屋より先は一般車通行不可。手前の駐車場を利用。
- 別ルートの例:甲府南IC/一宮御坂IC→石和→R140北上でも到達可。
公共交通(JR+山梨交通バス)
- 最寄駅:JR中央本線 山梨市駅/塩山駅。
- バス:両駅から山梨交通「西沢渓谷入口」行きで約60分→「西沢渓谷入口」下車すぐ。4〜11月の土日祝・紅葉期は臨時便や増便あり。最新の時刻表は事前確認を。
駐車場(台数・運用)
- 市営駐車場:入口近くに約60台/無料。早朝満車対策を。
- 道の駅みとみ 北側:約200台。紅葉期の土日祝は有料化(目安500円)の運用あり。混雑時の“受け皿”。
- ナビ設定のコツ:「道の駅みとみ」で検索すると迷いにくい(標高は約1,100m前後)。
道の駅みとみの活用
- トイレ・食事・観光案内の拠点。北側駐車場(約200台)は混雑時のメイン候補。紅葉期は早着 or 公共交通がスマート。
所要のめやす(発着別)
- 車:中央道勝沼IC→入口 40〜60分。
- 電車+バス:山梨市駅/塩山駅→入口 約60分。
メモ:紅葉ピーク(10月下旬〜11月上旬)は道路・駐車場とも混み合います。早朝到着または公共交通への切り替えを計画に入れてください。
第11節|駐車場と拠点(道の駅みとみ)
駐車場の基本
- 市営駐車場(入口近く):約60台/無料。紅葉期や連休は早朝満車になりやすいので、先着順想定で動くのが安全です。
- 道の駅みとみ 北側駐車場:約200台。紅葉期の土日祝は有料化(目安500円)の運用があります。混雑時の“受け皿”として計画に入れておくと安心。
- 満車時の代替:状況により東沢山荘の有料駐車場(500円)が案内される場合あり。最新情報に従ってください。
まとめ:市営60台(無料)+道の駅みとみ200台(紅葉期は有料化あり)が基本線。紅葉ピーク(10月下旬〜11月上旬)は早着 or 公共交通が賢い選択です。
道の駅みとみを“拠点化”する
- 位置と使い方:国道140号・雁坂トンネル手前。「道の駅みとみ」をナビ目的地に設定すると迷いにくく、トイレ・売店・観光案内がそろう休憩拠点として機能します。
- 駐車の実用性:北側駐車場は約200台。紅葉期の混雑時は“駐車場難民”の受け皿的役割を果たし、入口までもアクセス良好です。
- 施設:軽食・土産・観光情報の入手が可能。出発前の最終トイレにも最適です。
料金・運用のポイント(紅葉シーズン)
- 道の駅みとみ北側は、紅葉の土日祝に有料(500円程度)となる場合があるため、小銭・キャッシュレス手段を用意するとスムーズ。
- 週末ピークは開門直後〜午前早めの到着を基本にし、遅い時間帯は公共交通(山梨交通バス)への切り替えも検討を。
トイレ・出発準備
- 渓谷内は原則トイレなし。入口公衆トイレと道の駅みとみで必ず事前に済ませる運用にしましょう。
- ハイシーズンは身支度(装備調整・給水・手袋の準備)まで道の駅で整えると、入口到着後にスムーズに入山できます。
ナビ・標高の目安
- 検索キーワード:「道の駅みとみ」を推奨。入口の標高は約1,100m前後で、平地より気温が低い前提で服装計画を。
第12節|周辺立ち寄り(温泉・食事・観光)
温泉(ハイキング後のご褒美)

- ほったらかし温泉(山梨市)
富士山と甲府盆地を望む絶景の露天で有名。日の出前1時間〜22:00(最終受付21:30)のロング営業、大人900円/小人400円の目安。泉質はアルカリ性単純温泉で、湯上がりの肌ざわりが軽いのが特徴です。夕暮れ〜夜景まで粘る価値あり。 - 川浦温泉 山縣館/三富温泉 白龍閣/はやぶさ温泉
渓谷周辺の老舗・立ち寄り湯。移動距離を抑えて“下山直行”で温泉に寄れるのが魅力です。
食事・土産(動線に組み込みやすい拠点)

- 道の駅みとみ
食事処・売店があり、地元果物の土産や特産品が揃います。時間が読みにくい渓谷歩きでも“寄りやすい”安心拠点。
名物の猪豚まん/猪豚ラーメン、巨峰ワインなどのご当地品も話題。ハイキング前後の腹ごしらえや買い物に。
観光スポット(サクッと寄り道)

- 広瀬ダム
国道140号沿い、道の駅みとみの手前に位置。ダム湖と連なる山並みの景観が美しく、紅葉期(10月中旬〜11月上旬)はドライブの好ビューポイント。 - 昇仙峡
花崗岩の奇岩と渓流が続く、山梨を代表する景勝地。西沢渓谷との“渓谷ハシゴ”で表情の違いを楽しむ周遊も人気です。
周遊プランのヒント
- 「午前:西沢渓谷 → 夕方:ほったらかし温泉」で、青い渓谷からサンセット&夜景の露天へ。移動・食事は道の駅みとみをハブにすると動線がスムーズです。
- 車の場合は広瀬ダムをドライブに組み込み、写真好きは昇仙峡で岩峰の造形美を追加鑑賞。1日を通して「渓谷×温泉×展望」を満喫できます。
第13節|FAQ(要点を短文で)
Q1. いちばんのベストシーズンは?
A. 新緑は5月下旬〜6月中旬、紅葉は10月中旬〜11月上旬がピークです。
Q2. コースの距離と所要時間は?
A. 約10km/歩行約4時間が基本線。写真や休憩込みで4〜5時間みてください。
Q3. 難易度は?初心者でも歩けますか?
A. 体力度は★2/5目安。整備はある程度進んでいますが、濡れた岩・鎖場があるため山歩き装備前提です。
Q4. 一方通行って本当?回る向きは?
A. 原則一方通行の運用で、反時計回り(往路=渓谷道/復路=旧森林軌道跡)を推奨。
Q5. 料金はかかる?
A. 遊歩道は無料。駐車場は市営約60台(無料)のほか、道の駅みとみ北側 約200台は紅葉期の土日祝に有料化(目安500円)があります。
Q6. 混雑を避けるコツは?
A. 紅葉ピークの土日祝は最混雑。早朝到着または平日が有効です。
Q7. トイレはある?
A. 渓谷内は原則なし。入口トイレと道の駅みとみで必ず済ませましょう。
Q8. 公共交通で行ける?
A. JR山梨市駅/塩山駅から山梨交通バス「西沢渓谷入口」へ約60分。紅葉期は臨時便・増便あり。
Q9. 冬も歩ける?
A. 例年12/1〜翌4月下旬は冬季閉鎖で入山不可。再開時期は公式で確認を。
Q10. 必須装備は?
A. トレッキングシューズ、レイン上下、手袋、飲料・行動食はマスト。
Q11. 水辺で遊べる?
A. 遊泳・飛び込みはNG。安全上の理由で禁止です。
Q12. 体力に不安がある場合は?
A. 三重の滝や竜神の滝で折返すショート(往復2〜3時間)がおすすめ。
第14節|基本情報(住所・問い合わせ・公式リンク・地図)

基本データ
- 名称:西沢渓谷(にしざわけいこく)
- 所在地の目安:山梨県山梨市三富川浦(国道140号・雁坂トンネル手前/「道の駅みとみ」至近)
- 標高:入口周辺 約1,100m前後(平地より気温が低め)
- 通行期:例年 4月下旬〜11月末(12/1〜翌4月下旬は冬季閉鎖)※年により前後。最新情報は公式で要確認。
連絡先(問い合わせ窓口)
- 山梨市役所 観光担当(観光課):通行止め・山開き・イベント等の最新状況を確認。電話問合せ先は公式ページ記載。
- 観光案内(現地):道の駅みとみの観光案内・掲示で当日の注意喚起や駐車運用を確認可能。
公式・参考リンク(本文中に出典は入れず末尾で再掲)
- 山梨市(西沢渓谷)公式案内:開通・工事・迂回など“歩道情報”の一次情報。
- 山梨県(観光・自然公園):季節運用・注意喚起の告知。
- 山梨交通(路線バス):山梨市駅/塩山駅 ⇄ 西沢渓谷入口の時刻表・臨時便情報。
- 駐車場(市営・道の駅みとみ北側):台数・有料化の運用(紅葉期)。
アクセスの要点(再掲)
- 車:中央道勝沼IC→R20→県道38→R140(秩父方面)/「道の駅みとみ」を目印に。
- 公共交通:JR山梨市駅/塩山駅→山梨交通バス「西沢渓谷入口」(約60分)。ピーク期は臨時便・増便あり。
マップ(埋め込み想定)
- 表示推奨ポイント:
- 西沢渓谷入口(登山口・遊歩道入口)
- 道の駅みとみ(拠点・トイレ・案内・北側駐車場)
- 市営駐車場(約60台)/道の駅みとみ北側駐車場(約200台)
- 七ツ釜五段の滝(最奥の見どころ)
※危険箇所・すれ違い注意区間のピンは現地掲示を優先。
注:通行可否・駐車運用・バスダイヤは変動します。来訪前日〜当日にかけて第9節のチェック手順で公式情報を再確認してください。
第15節|参考情報一覧(URL付き)
公式・一次情報
- 山梨市:西沢渓谷(歩道・通行案内)
https://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/soshiki/17/14010.html - 山梨市観光協会:西沢渓谷(総合案内)
https://www.yamanashishi-kankou.com/nature/nishizawa_keikoku/ - 富士の国やまなし観光ネット:西沢渓谷
https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p1_4536.html - 山梨県(歩道開山・閉鎖等の告知)
https://www.pref.yamanashi.jp/kankou-sgn/r3nishizawakeikokuhodoukaizan/r5nishizawakeikokukaizan.html
アクセス・交通
- 山梨市観光協会:アクセス(バス情報等)
https://www.yamanashishi-kankou.com/access/
コース図・配布資料
- 西沢渓谷ガイドマップ(PDF/山梨市観光協会)
https://www.yamanashishi-kankou.com/wp/wp-content/uploads/2017/02/843e80395ad3f6eaa2132a382194ddae.pdf
登山・現地レポ(補足)
- ヤマレコ(西沢渓谷・基本データ)
https://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=18734 - 登山口ナビ(アクセス・登山口)
https://tozanguchinavi.com/trailhead/trailhead-1077 - やまなし百名山・西沢渓谷コース
https://yamanashi-hiking100.jp/course/detail/46
季節・紅葉情報(補足)
- Walkerplus 紅葉スポット
https://koyo.walkerplus.com/detail/ar0419e12601/ - Weathernews 紅葉情報(スポット)
https://weathernews.jp/koyo/spot/24927/
駐車場・運用(補足)
- 道の駅みとみ(周辺案内の参考)
※関連リンクまとまり:
https://www.yamanashishi-kankou.com/(観光協会トップ)
温泉・周辺スポット(補足)
- ほったらかし温泉(公式)
http://www.hottarakashi-onsen.com - 山梨市観光協会:温泉一覧
https://www.yamanashishi-kankou.com/stay-hotspring/