はじめに
県道富士宮鳴沢線(県道71号)をドライブしていると、ふいに視界がひらけ、手前に青木ヶ原樹海、つづいて本栖湖、遠くに南アルプスの稜線が重なる“横方向の大展望”に出会えます。本記事で紹介する「県道富士宮鳴沢線 展望台」は、そんな絶景を短時間で気軽に楽しめる道路沿いの休憩・撮影スポット。富士五湖観光の合間に立ち寄るもよし、朝霧高原や本栖湖ドライブの途中にワンポイントで組み込むもよし。
無料の駐車スペースとベンチがあり、車を降りてすぐに広い眺望が得られるのが魅力です(※トイレはありません)。季節が変われば、樹海の緑や紅葉、南アルプスの冠雪など表情も一変。朝夕の斜光時間帯は、地形の陰影が強調され、立体感のある景色を撮影できます。
こんな方におすすめ
- 富士五湖〜朝霧高原エリアを車で周遊する方
- 短時間で写真映えする景色を撮りたい方
- 湖・森・山脈がレイヤー状に重なる雄大な眺めを楽しみたい方
記事のポイント
- 青木ヶ原樹海の向こうに本栖湖と南アルプス連峰が一望できる絶景スポット
- 県道71号(富士宮鳴沢線)沿いにあり、ドライブの途中に気軽に立ち寄れる
- 無料駐車場(約20台)・ベンチあり/トイレなしのシンプルな展望エリア
- 混雑が少なく静かに景色を楽しめる穴場として人気
- スマホでもきれいに撮れる!朝夕や秋冬の光で幻想的な写真が撮影可能
- 道の駅なるさわ・鳴沢氷穴・富岳風穴など、周辺観光との組み合わせもおすすめ
1. 展望台の概要(読み方・場所・何が見える)
名称・読み方:県道富士宮鳴沢線 展望台(けんどう ふじのみや なるさわせん てんぼうだい)
場所の目安:山梨県道・静岡県道71号(富士宮鳴沢線)沿い、本栖〜鳴沢エリアの中ほど。道路脇の駐車スペースと簡易な展望エリアが一体になった小さな展望スポットです。ナビでピンポイント検索が難しい場合は、本栖湖・鳴沢の間を通る県道71号の高所区間を目安にしてください。
眺望の特徴
- 主役は西方のパノラマ:手前の青木ヶ原樹海、その先に本栖湖、さらに遠景に南アルプス連峰。晴天時は稜線の起伏までクッキリ見渡せます。
- 富士山方向は主景ではない:富士山そのものを正面に据える展望ではなく、湖と遠景山脈の重なりを楽しむタイプの景観です。
- 設備:無料の駐車スペース、ベンチあり。トイレは設置されていないため、周辺施設の利用を前提に計画しましょう。
2. 見どころ(景色と季節の楽しみ方)
県道富士宮鳴沢線 展望台からの景色は、まるで段々に重なる風景のパノラマ。手前から奥に向かって、
①青木ヶ原樹海 → ②本栖湖 → ③南アルプスの山々、という順に広がっています。
写真に慣れていない方でも、肉眼で見たままの美しさをそのままスマホで撮るだけで絵になる場所です。
① 手前の「青木ヶ原樹海」
道路のすぐ下に広がる深い森。四季によって色合いが変わり、春〜夏はみずみずしい緑、秋は赤や黄色が混ざり、冬は落ち着いた濃緑に。
スマホでは、森の端を少し下に入れるように構えて撮ると、奥の景色との立体感が出ます。
② 真ん中の「本栖湖」
樹海の先に見える青い湖が本栖湖です。晴れた日は、湖の青と空の青がつながって見えることも。
風があると、湖面がキラキラ光って表情が変わります。
おすすめの撮り方は、湖を画面の真ん中あたりに置くこと。明るさを少し下げると、水の色がより深く写ります。
③ 奥に続く「南アルプス連峰」
遠くの山並みが長く横に伸び、晴れた日には雪をかぶった稜線までくっきり。
冬や早朝は空気が澄み、一番遠くの山々まで見渡せる日もあります。
ズームしすぎず、そのままのバランスで広く写すと、空の広さと山のスケールが伝わります。
季節ごとのおすすめタイミング

- 春:明るい新緑が広がり、やわらかな色合いに。
- 夏:濃い緑と青い空。白い雲が浮かぶ日は“夏の絵はがき”のよう。
- 秋:紅葉が混ざり、森がカラフルに。午後の光が特にきれい。
- 冬:空気が澄んで、南アルプスの雪山がはっきり見えるベストシーズン。
ちょっとした撮影のコツ
- 朝や夕方:横から光が当たる時間帯は、森の凹凸がきれいに出て写真に深みが出ます。
- 曇りの日:やわらかい光で反射が少なく、全体がしっとりまとまります。
- 風のある日:湖面の模様が出て、動きのある写真に。
どの季節・天気でも、そのまま撮って絵になる場所です。
「樹海→湖→山」を順番に入れるだけで、“自分だけの富士五湖ビュー”が撮れます。
3. 基本データ(標高・所在地の目安・マップの使い方)
- 標高:およそ 1,100m 前後(涼しく風が強い日があります。上着があると安心)
- 所在地の目安:山梨県南都留郡 富士河口湖町 本栖 付近(県道71号=県道富士宮鳴沢線 沿い)
- マップの使い方(迷わないコツ)
- 地図アプリで「県道71号 本栖〜鳴沢」付近を表示
- 県道71号の高い場所(稜線寄りの区間)に沿って拡大
- 道のカーブ横にある駐車スペースの広がりが目印
- ピンがうまく刺さらない時は、本栖湖と道の駅なるさわの中間に仮ピン → 県道71号をトレース
※名称検索でヒットしない場合があります。位置は目安としてご利用ください。
4. アクセス(車/公共交通)
車での行き方(おすすめ)
- 中央道・河口湖IC から国道139号→県道71号へ。所要の目安は 20〜50分(交通状況により増減)
- 県道71号はアップダウンとカーブが続きます。景色に気を取られず、停車は必ず展望台の駐車スペースで。
公共交通(現実的な行き方)
- 富士急・河口湖駅 からタクシー約25分 が現実的です。
- 路線バスは本数・停留所ともに使いづらく、基本は自家用車/レンタカー推奨。
出発前チェック
- 天気と道路情報(冬や雨の後は路面に注意)
- ガソリン・トイレ(現地にトイレなし)
- カーナビ設定(名称検索で出ない時は上の「マップの使い方」を参照)
5. 駐車場・現地設備・安全ポイント

駐車場
- 無料・普通車およそ20台前後
- カーブが近く見通しが悪い場所があります。ゆっくり減速→ウインカー→後続確認で安全に入出庫を。
設備
- ベンチあり/トイレなし
- 自販機や売店はありません。飲み物・防寒具は事前に準備を。
安全ポイント
- 撮影は展望スペース内で。路肩や車道での撮影は危険です。
- 強風・凍結に注意(冬季や朝夕)。階段・段差での転倒にご注意ください。
- 小さなお子さまは車道側に近づかないよう手をつないで行動を。
6. 撮影ガイド(スマホでかんたん・失敗しないコツ)
6-1. まずは「準備」を1分だけ
- レンズを拭く:ハンカチやメガネ拭きで“ひと拭き”。にじみや白っぽさが消えます。
- グリッド線をON:設定→カメラ→「グリッド」をオン(水平が取りやすい)。
- バッテリー節約:気温が低い日は電池の減りが早いので、必要な時だけカメラを起動。
6-2. 安全第一の立ち位置
- 必ず展望スペース内で撮影(車道・路肩はNG)。
- 柵や手すりの内側から。足元に段差があるので、のぞき込まない。
6-3. 構図は“横に3つ重ねる”だけ

ここは「手前=樹海 → 中=本栖湖 → 奥=南アルプス」の三層構図が主役。
- 水平をまっすぐ:グリッドの横線に湖のラインを合わせる。
- 少しだけ前景を入れる:手前の樹海の“ふち”を下側に少し入れると、奥行きが出ます。
- 主役の置き方:山並み(稜線)を上1/3、湖を真ん中、樹海を下1/3くらいに分けるイメージ。
6-4. タップとスライドで“明るさ合わせ”
- 画面の湖や樹海を指でタップ → ピントと明るさが合います。
- そのまま上下にスライドして、白飛び(真っ白)や黒つぶれ(真っ黒)を避けるだけ。
- 迷ったら少し暗めが綺麗に見えやすいです。
6-5. ズームは“足で寄る or 2×まで”
- 指でグイグイ拡大すると画質が荒れがち。2×までを目安に。
- 稜線を大きく入れたい時は、少し前に歩いて寄るのが一番きれい。
6-6. ベストな時間と天気
- 朝・夕:横から光が入って樹海の立体感が出る“ごちそう時間”。
- 快晴の昼:湖の青が主役。反射が眩しい時は少し暗めに。
- 薄曇り:全体がしっとり、失敗しにくい。
- 風のある日:湖面の細かい模様が出て、写真に表情がつきます。
6-7. 手ブレを防ぐ小ワザ
- 両手+肘を体につける:スマホが安定。
- 手すりに軽く当てる/もたれる:即席の三脚。
- 連写して1枚選ぶ:同じ構図で数枚撮って“ブレなし”を採用。
- 夜や夕方はゆっくり深呼吸→止めて撮ると成功率UP。
6-8. 便利機能は“これだけ”
- HDR(自動):空も樹海もどちらも明るく見せたい時に強い味方(多くのスマホは自動)。
- パノラマ:横に広い稜線を入れたい時はゆっくり水平移動。途中で上下にブレないように。
- ライブ写真/短い動画:風で揺れる樹海や湖面のきらめきは、数秒の動画が映えます。
6-9. 人を入れる?入れない?
- 風景だけだと静けさが強調され、人の後ろ姿を小さく入れるとスケール感が出ます。
- 周囲の方が写り込む時は顔がはっきり見えない角度で。プライバシー配慮をお忘れなく。
6-10. その場で“仕上がりチェック”
- 傾き:斜めになっていないか。
- 明るさ:空だけ真っ白/樹海が真っ黒になっていないか。
- 主役:三層(樹海・湖・稜線)がちゃんと見えているか。
6-11. マナー&持ち物ミニチェック
- 三脚は短時間・場所配慮(混雑時は基本使わない)。
- ゴミは持ち帰り、大声やスピーカー再生は控えめに。
- 寒さ対策(手袋・カイロ)、レンズ拭き、予備バッテリーがあると安心。
迷ったら——
「レンズを拭く → グリッドON → 湖をタップ → ほんの少し暗めに → 水平まっすぐ」
この5つだけ守れば、誰でも“見栄えの良い一枚”になります。
7. モデルコース(半日・ゆったり周遊/写真ポイント付き)
A. 朝霧高原(30〜60分)

- 牧場や売店で軽食。空が広く気持ちいい場所。
- 📸写真ポイント:ソフトクリーム+空を手前にして、空をタップ→少し暗めにすると青がきれい。
B. 県道富士宮鳴沢線 展望台(15〜30分)

- 今日の主目的地。車を降りてすぐ絶景。
- 📸写真ポイント:画面下に樹海を少し入れて、真ん中に本栖湖、上に山並み。水平線まっすぐ。
C. 道の駅なるさわ(45〜60分)

- ランチ・買い物・休憩に便利。
- 📸写真ポイント:料理は真上から1枚、次に斜め45°から1枚。テーブルの端を少し入れると整って見えます。
D. 鳴沢氷穴・富岳風穴(60分)

- ひんやり洞くつのミニ探検。足元注意。
- 📸写真ポイント:暗い場所は手すりにスマホを軽く当てて固定→ブレを防げます。
⏱全体所要:3〜4時間。午前出発だと渋滞を避けやすく、写真の光もきれいです。
8. 周辺観光・立ち寄り先(距離めやす+初級スマホのコツ)


- 道の駅なるさわ(約7km/車10分)
食事・土産・情報収集の拠点。
📸売店の外観は建物の角を画面中央に置かないと、まっすぐ見えやすいです。 - 鳴沢氷穴・富岳風穴(約5km/車10分)
ひんやり洞窟。滑りやすいのでスニーカー推奨。
📸入口サインは近づきすぎず、全体が入る距離で1枚。 - 本栖湖(約10km/車15分)
透明感のある湖。静かな時間帯は水がきれい。
📸湖面のきらめきは湖をタップ→少し暗めがコツ。 - 竜ヶ岳(登山口方面)(約4km/車8分)
登山は装備が必要ですが、登山口付近でも山の空気を感じられます。
📸山だけでは単調になりがち。木や道を少し入れて奥行きを出しましょう。
9. 季節・天候・安全情報(スマホ・観光目線で)
冬(凍結・積雪)
- 道が凍りやすい時期です。スタッドレス/チェーンの準備を。
- 朝夕は再凍結に注意。ゆっくり運転&早めの行動を。
霧・強風
- 霧の日は見通しが悪くなります。フォグランプの使い方を出発前に確認。
- 風が強い日はドアの開閉と三脚の使用に注意(基本はスマホ手持ちでOK)。
野生動物・夜間
- シカ・タヌキなどの横断に備え、カーブ手前は速度控えめ。
- 夜は足元が暗いので小さなライトがあると安心。
スマホの実用メモ
- 寒い日は電池が減りやすい→必要な時だけ起動。
- レンズを拭く→グリッドON→湖をタップ→少し暗めで、失敗がグッと減ります。
10. よくある質問(FAQ:スマホ&現地初心者向け)
Q. 富士山は見えますか?
A. 主役は本栖湖と南アルプスです。富士山を正面から撮るスポットではありません。
Q. トイレはありますか?
A. ありません。近くの道の駅やコンビニをご利用ください。
Q. 滞在時間のめやすは?
A. 15〜30分。写真数枚+景色を眺める時間でこのくらいです。
Q. 公共交通で行けますか?
A. 路線バスは使いにくいので、自家用車/レンタカーが基本。河口湖駅からはタクシー約25分。
Q. いつ行けば写真が撮りやすい?
A. 朝と夕方は横から光が入り、景色に立体感が出ます。
曇りの日は反射が少なく、意外と撮りやすいです。
11. 基本情報
- 名称:県道富士宮鳴沢線 展望台(けんどう ふじのみや なるさわせん てんぼうだい)
- 所在地の目安:山梨県南都留郡富士河口湖町 本栖 付近(県道71号 沿い)
- 標高:およそ 1,100m 前後
- 駐車場:無料(普通車めやす 20台前後)
- 設備:ベンチあり/トイレなし(飲み物は事前準備)
- アクセス:中央道 河口湖IC → 20〜50分/河口湖駅 → タクシー約25分
- 問い合わせ(道路管理の目安):山梨県 富士東部建設事務所 吉田支所 道路課
※掲載の数値はめやすです。最新情報は現地・公的サイトでご確認ください。
県道富士宮鳴沢線展望台の関連動画
12. 参考情報一覧(URL付き)
- 山梨県 富士東部建設事務所(道路情報・問い合わせ先)
https://www.pref.yamanashi.jp/ft-kensetsu/ - 富士河口湖町観光公式サイト(観光・交通案内)
https://www.fujisan.ne.jp/ - 道の駅なるさわ(施設案内・アクセス)
https://www.ja-narusawamura.com/ - 富岳風穴・鳴沢氷穴
https://www.mtfuji-cave.com/contents/ice_cave/ - 本栖湖観光情報
http://motosuko.com/ - 富士河口湖町 観光交通アクセス
https://www.fujisan.ne.jp/access/ - 日本道路交通情報センター(道路規制・積雪)
https://www.jartic.or.jp/ - 気象庁 天気予報(山梨県)
https://www.jma.go.jp/bosai/forecast/#area_type=offices&area_code=190000