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富士山スカイライン(表富士周遊道路) | 静岡県富士宮市 【冬期閉鎖】【マイカー規制】

富士山スカイライン 交通事情
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第1節:はじめに

富士山スカイライン(表富士周遊道路)は、静岡県側から富士山の南西斜面を駆け上がり、標高約2,400mの富士宮口五合目へ至る山岳道路です。周遊区間は大きな樹海の広がりと富士の稜線、晴天時には駿河湾方面まで望める雄大な景観が魅力。登山区間は高低差とダイナミックなカーブが続き、季節ごとに表情を変える森と空の近さを体感できます。

本記事は、初めての方でも迷わず安全に計画できるように、道路の基本情報から通行規制・季節ごとの注意点、ビュースポット、駐車場、モデルコース、よくある質問までを一つにまとめた“実用ガイド”です。ドライブ・ツーリング・ヒルクライム・登山口アクセスの各視点を併記し、2025年の情報や注意点も章立てで整理しています。

この記事でわかること

  • 道路の全体像:周遊区間と登山区間の違い/どこからどこまで走れるか
  • 2025年の通行・規制のポイント:冬期閉鎖、夏季マイカー規制、荒天時対応
  • 行程づくり:主要分岐とランドマーク、所要時間の目安、ナビ設定のコツ
  • 現地の使い方:水ヶ塚公園・五合目の設備、駐車場とトイレの基本
  • 季節別の楽しみ方:桜・新緑・雲海・星空・紅葉・雪景色を狙うコツ
  • 安全運転の勘どころ:勾配・カーブ特性、路面・気温差への備え
  • 比較と周遊:富士スバルラインとの違い、周辺観光との組み合わせ方
  • よくある疑問への即答:今走れる? ノーマルタイヤで行ける? ベストシーズンは?

想定読者

  • はじめて富士山スカイラインを走るドライバー/ライダー
  • 家族・友人と景色を楽しみたい観光ドライブ派
  • 富士宮口五合目を基点に短時間で高地の眺望を味わいたい人
  • 登山や撮影の足として効率よくアクセスしたい人
  • 富士スバルラインとの違いを踏まえてルートを選びたい人

この記事の使い方

  1. まず第2–5節で道路の構造と通行規制(季節・天候)を把握。
  2. 第6–8節でルートのイメージを固め、駐車場・見どころ・撮影ポイントをチェック。
  3. 第9–10節の季節&月別ガイドで装備と時間帯を調整。
  4. 第16–17節のモデルコースと周辺スポットで行程を仕上げる。
  5. 出発前に第18–19節(FAQとチェックリスト)で最終確認。

注意:山岳道路は天候・気温・路面状況の変化が早く、規制は急に発表・解除される場合があります。計画段階と出発直前の二度確認を前提に、余裕あるスケジュールと装備で臨んでください。

第2節:基本情報・概要

富士山スカイライン
富士山スカイライン

富士山スカイライン(表富士周遊道路)は、静岡県側(御殿場市〜裾野市〜富士宮市)を横断し、標高約2,400mの富士宮口五合目まで上がる山岳道路です。周遊ドライブと五合目アクセスの二つの用途を持つのが特徴です。

要点サマリー

  • 所在地:静岡県(御殿場市・裾野市・富士宮市)
  • 通称:富士山スカイライン(表富士周遊道路)
  • 区間の性格
    • 周遊区間=御殿場〜富士宮方面を結ぶ森林高原のドライブ路
    • 登山区間=水ヶ塚(周辺)から富士宮口五合目へ上る登山口アクセス路
  • 標高レンジ:おおむね 約600m → 約2,400m
  • 通行料無料(料金所は撤廃済み)
  • 車で到達できる最高地点:富士宮口五合目(約2,400m)
  • 道路の性格:中〜高標高帯のワインディング。カーブ・勾配ともに多く、天候・路面変化が速い
  • 沿道施設の密度少なめ(ガソリンスタンド等は沿線に基本なし。出発前給油推奨)
  • 景観の方向:駿河湾・伊豆方面の遠望、森と溶岩地形、雲海・星空の名所
  • シーズナル要点
    • 冬期:積雪・凍結により区間閉鎖・夜間通行止め等あり
    • 夏期:富士宮口五合目方面はマイカー規制(水ヶ塚等で乗換が基本)
    • 台風・大雨:一時的な通行止め・規制に注意

区間イメージ(まずはここを押さえる)

  • 周遊区間(横移動)
    御殿場側と富士宮側を結ぶ森の高原路。景観停車ポイントや公園(例:水ヶ塚公園)を挟みつつ、季節の変化を楽しめます。撮影・ピクニック・軽い散策にも向きます。
  • 登山区間(縦移動)
    水ヶ塚周辺から一気に標高を上げて富士宮口五合目へ。眺望・気温差が大きく、体感的にも“山に来た”実感が強い区間。夏期はマイカー規制が入るため、シャトルバス/タクシー乗換が前提になります。

走行の前提(初めての方向け)

  • 所要時間の目安:周遊のみの通過でも信号・勾配・観光停車で時間がかかりがち。余裕を見た計画が安全
  • 路面・装備:標高が上がるほど気温が低く風が強い。季節を問わず上着を一枚。冬〜春先はチェーン携行やスタッドレスの判断が必要
  • 補給:沿線の売店・トイレは限られるため、水分・行動食は出発前に確保
  • ナビ設定のコツ:「富士宮口五合目」直指定よりも、まず水ヶ塚公園(森の駅)を中継点に設定すると迷いにくい

こんな人に向いています

  • 短時間で“高地の絶景”に触れたい:車(または乗換)で一気に標高2,400m級へ
  • 季節の変化を楽しむドライブ:新緑・紅葉・雪景色・雲海・星空
  • 登山口アクセスの効率化:富士宮口を起点に計画する方
  • 写真・動画撮影:雲海・夕景・星空撮影のベースとして

メモ:本記事では、次節以降で最新の通行情報・規制(2025年)駐車場・施設季節別/月別ガイド安全運転の勘どころモデルコースまで順に具体化します。まずは全体像として「周遊(横移動)」と「五合目アクセス(縦移動)」の二層構造を押さえておけば、計画がぐっと立てやすくなります。

第3節:ルート構成と地図の見方

富士山スカイラインは、横に走る「周遊区間」と、上へ登る「登山区間」の2本立てで考えると迷いません。
まずはこの“十字”イメージを押さえてください。

御殿場 ←── 周遊区間 ──→ 富士宮
                   │
                (乗換)
                   │
               登山区間
                   │
             富士宮口五合目

3-1 全体像(まずここだけ)

  • 周遊区間(横移動):御殿場側〜富士宮側を結ぶ森の高原路。ドライブや寄り道に向きます。
  • 登山区間(縦移動):周遊区間の途中(※水ヶ塚周辺)から分かれて、富士宮口五合目に上がる道。夏はマイカー規制で乗換(バス/タクシー)が基本になります。

3-2 出発口別「入り方」のコツ

A. 御殿場側から入る場合(東側スタート)

  1. 御殿場の市街地 → 周遊区間へ進入
  2. 水ヶ塚公園(森の駅 富士山)を“中継点”に設定
  3. ここを基準に、
    • 周遊を続けて富士宮方面へ抜ける
    • 乗換のうえ富士宮口五合目へ向かう(規制期)
      のどちらかを選びます。

B. 富士宮側から入る場合(西側スタート)

  1. 富士宮市街 → 周遊区間へ進入
  2. まず水ヶ塚公園を目指す(中継点に最適)
  3. そこから周遊を延長して御殿場側へ抜けるか、登山区間で五合目へ。

迷いにくい設定順:
「水ヶ塚公園」→(必要なら)「富士宮口五合目」
いきなり“五合目”を目的地にすると、別ルートに案内されることがあります。

3-3 主要分岐・ランドマーク(覚えておくと安心)

水ヶ塚公園
水ヶ塚公園
  • 水ヶ塚公園(森の駅 富士山)
    周遊と登山口アクセスの“結節点”。駐車場・トイレ・売店があり、休憩と情報確認に便利。夏の規制期は乗換拠点になります。
  • 旧料金所跡
    かつて料金所があった地点。目印になりやすく、周遊中の位置把握に役立ちます。
  • 西臼塚周辺
    森の雰囲気がよく、軽い散策や撮影で人気のエリア。路肩駐停車は避け、指定のスペースを利用しましょう。
  • 富士宮口五合目
    終点。眺望、気温差、風の強さに注意。施設の営業状況は季節で変わります。

3-4 地図アプリの使い方(ナビの“クセ”対策)

  • 中継点を入れる
    「富士宮口五合目」だけを入れると、別の登山口側へ大回りすることがあります。まず「水ヶ塚公園」を経由地に設定。
  • 目的地名の表記ゆれに注意:
    「水ヶ塚」「水ヶ塚公園」「森の駅 富士山」など、候補が複数出ることがあります。公園または施設名を選ぶと確実です。
  • 規制期の案内
    マイカー規制中は、アプリの案内が乗換前提にならない場合があります。現地案内板に従いましょう。

3-5 よくある“迷いポイント”と回避策

  • 周遊に集中しすぎて登山区間の分岐を通過
    → 水ヶ塚公園で一度停まって案内板を確認。乗換の有無もここで判断。
  • 五合目へ直接行こうとして別ルートに
    → 中継点を水ヶ塚公園に固定。そこから目的地を切り替える。
  • 撮影でつい路肩停車
    → 見通しが悪く危険。駐車スペースを探してから停車。

3-6 寄り道・停車のヒント

  • 水ヶ塚公園:富士山の眺めが開けやすく、休憩・撮影・情報収集に最適。
  • 視界が開けるカーブ先:無理に停まらず、次の安全な駐車スペースまで進む。
  • 天候急変時:雲が湧いたら周遊に切り替えるなど、柔軟にプランBへ。

3-7 まとめ(この章のポイント)

  • 地図は「横=周遊」「縦=登山口」の二層で整理。
  • 迷いにくい順路は「水ヶ塚公園」を起点に考える
  • 規制期は乗換前提、アプリの案内だけに頼らず現地表示を確認。

第4節:最新の通行情報(2025年の見方)

この章では、今年の通行可否や規制の見方を、できるだけシンプルにまとめます。具体の日付は毎年変わります。計画時と出発直前の2回、必ず最新情報を確認してください。

4-1 年間で起きやすい規制

富士宮口の冬季閉鎖
富士宮口の冬季閉鎖
  • 冬期閉鎖(例:晩秋〜春先)
    標高が高い区間で全面通行止め夜間通行止めになります。解除直後もしばらくは朝夕の凍結に注意。
  • 夏季のマイカー規制(登山区間)
    富士登山シーズン中、水ヶ塚周辺〜富士宮口五合目自家用車進入不可が基本。水ヶ塚公園で駐車→シャトルバス/タクシーに乗換の流れになります。
    ※規制の期間・時間帯・対象車は年ごとに発表されます。
  • 荒天・雨量規制
    台風や大雨・濃霧・降雪時は、一時的な通行止め/チェーン規制が入ることがあります。予報に晴れ間があっても、山は急変しやすい前提で。

4-2 今日いま走れる?(確認ステップ)

  1. 公式発表を見る
    • 「富士山スカイラインの通行規制」
    • 「富士登山(富士宮口・道路)関連のお知らせ」
      年度・日付入りで最新の告知を確認。
  2. ライブカメラ/気象を見る
    • 雨・霧・積雪・路面の濡れ具合を目視に近い形で把握。
    • 気温は五合目の体感(平地よりかなり低い)を想定。
  3. 当日の運行(シャトル/タクシー)
    • マイカー規制期は運行時間・最終便をチェック。
    • 荒天時は運休・間引きが起こり得ます。
  4. 代替案(プランB)
    • 五合目が難しければ周遊ドライブに切替
    • 逆に周遊が荒天なら早めに下山・撤退の判断を。

4-3 マイカー規制の“基本ルール”(毎年の共通点)

  • 対象区間:水ヶ塚周辺から富士宮口五合目までの登山区間が中心
  • 流れ
    1. 水ヶ塚公園へ駐車(混雑日は早めの到着が安心)
    2. シャトルバスまたは許可タクシーで五合目へ
  • よくある質問
    • 「タクシーなら行ける?」 → 基本は可(年度規定に従う/予約推奨)
    • 「二輪・自転車は?」 → 年ごとの規定に従う(安全最優先)
    • 「夜間は?」時間帯規制がある年も。必ず当年告知で確認。

4-4 季節別・当日の注意ポイント

  • 春(解除直後):日陰コーナーは凍結・残雪・小石の流入に注意。
  • 夏(登山期):乗換の待ち時間最終便防寒(五合目は冷える)。
  • 秋(紅葉期):夕方の放射冷却で路面温度が急低下。
  • 冬(閉鎖期〜再開前):通行止めが基本。開通見込みは直前に変わることがあります。

4-5 荒天・雨量・チェーン規制の考え方

  • 雨量の目安:長雨・台風接近時は事前に計画変更も選択肢に。
  • チェーン規制:チェーン携行/スタッドレスの事前判断。無理はしない。
  • 視界不良(濃霧):速度を落とし、無理に停車しない(指定の駐車場まで進む)。

4-6 出発前チェック(ひと目で)

  • 公式の通行規制ページを開く(当年・当日の更新を確認)
  • マイカー規制の有無と時間(運行時刻・最終便)
  • ライブカメラと天気(気温・風・降水・雲)
  • 服装・装備(上着、雨具、飲料、ヘッドライト等)
  • 車両準備(燃料満タン、タイヤ・チェーン、ウォッシャー液)
  • ナビ設定はまず水ヶ塚公園→必要に応じて五合目

ワンポイント:
「今日はダメでも明日・明後日はOK」ということが珍しくありません。山の天候は変わりやすいので、日程に遊びを持たせると成功率が上がります。

第5節:年間の規制と安全対策(計画前に必読)

富士山スカイラインは標高差が大きく、四季によって通行条件が大きく変わります。ここでは、年間で必ず押さえておきたい規制の種類安全に走るための基本対策を整理します。

5-1 冬期閉鎖

富士宮口の冬季閉鎖
富士宮口の冬季閉鎖
  • 期間の目安:おおよそ11月下旬〜4月下旬(年によって前後します)。
  • 対象区間:標高が高い登山区間を中心に、夜間や全面で通行止め。
  • 注意点:開通直後は朝夕の凍結や残雪が残ることが多く、ノーマルタイヤでは危険です。
    → 冬〜春先に訪れる場合は、開通時期と路面状況を必ず確認しましょう。

5-2 夏季マイカー規制

  • 実施時期:富士登山シーズン(例:7月上旬〜9月中旬ごろ)。
  • 対象:自家用車での富士宮口五合目までの進入は禁止
  • 流れ
    1. 水ヶ塚公園駐車場に車を置く
    2. シャトルバスタクシーで五合目へ移動
  • 例外:タクシーや許可車両は進入可能な場合あり。二輪や自転車については年ごとの規定を確認してください。

5-3 雨量規制・荒天時の対応

  • 大雨・台風:一定の雨量(目安200mm前後)が積算されると、一時的に通行止めになることがあります。
  • チェーン規制:積雪・凍結時はチェーン装着またはスタッドレスタイヤ必須。突然の冷え込みでも発令されることがあります。
  • 濃霧・強風:視界不良や横風で危険な場合は、速度を落とす/走行中止を判断することも必要です。

5-4 安全対策の基本

  • 燃料満タンで出発:沿線にガソリンスタンドはありません。
  • 服装:標高2,400mでは真夏でも冷え込みます。防寒着を常備
  • 持ち物:水・軽食・雨具・ライト・携帯トイレなど、山道の基本装備があると安心。
  • 運転:急カーブと急勾配が続くため、スピードを控えめに。休憩は水ヶ塚公園や指定駐車場を利用。
  • 最新情報の確認:出発前に必ず
    • 静岡県の道路規制ページ
    • 富士山関連の公式サイト
    • ライブカメラ(路面・天気)
      をチェックしてから向かいましょう。

5-5 まとめ

  • 冬は閉鎖・凍結、夏はマイカー規制、雨量・雪・風で臨時規制があると覚えておく。
  • 規制の種類は多いですが、共通するのは「直前の確認が必須」という点。
  • 山の道路は平地とは別世界。準備と余裕を持てば、安心して富士山の大自然を楽しめます。

第6節:アクセスと所要時間

富士山スカイラインへ行くときは、どのICから入るかどこを目的地にするかで所要時間が変わります。ここでは出発口ごとの目安と、初めてでも迷いにくいナビ設定のコツを紹介します。

6-1 車でのアクセス

東名高速から

  • 御殿場IC → 周遊区間(御殿場口側入口)まで 約20分
  • 東京・横浜方面から来る場合、もっとも一般的なルートです。

新東名高速から

  • 新富士IC → 富士宮口方面(西入口)まで 約30分
  • 静岡市や名古屋方面から来るときはこちらが便利です。

中央道から

  • 河口湖IC → 東富士五湖道路経由で御殿場へ → 周遊区間へ合流
  • 山梨側からアクセスするときに使われます。

6-2 周遊区間の通過時間

富士山スカイラインの周遊区間
富士山スカイラインの周遊区間
  • 御殿場側から富士宮側まで、信号や停車を含めずに走れば 約40〜50分
  • 途中で水ヶ塚公園や景観スポットに立ち寄ると、1時間〜1時間半を見ておくと安心です。

6-3 登山区間(水ヶ塚 → 富士宮口五合目)

  • 距離は短めですが、標高差が大きいため約30分
  • 夏のマイカー規制中は水ヶ塚公園で駐車+シャトルバス利用となり、乗車待ちや運行時間を含めると片道40〜60分かかることがあります。

6-4 ナビ設定のコツ

  • 「水ヶ塚公園」または「森の駅 富士山」を目的地に設定 → ここを基準に計画を立てるのがおすすめ。
  • 「富士宮口五合目」だけを入力すると、別ルート(スバルラインなど)へ案内されることもあるので注意。
  • 規制中はナビが乗換を自動で案内してくれない場合もあります。現地の看板・係員の指示を必ず確認しましょう。

6-5 バス・タクシー利用

富士山五合目行きのバスとバス停
富士山五合目行きのバスとバス停
  • バス:夏の規制期は水ヶ塚公園〜富士宮口五合目を結ぶシャトルバスが運行されます。
    • 所要:約40分
    • 運行間隔:おおむね20〜30分(混雑期は増便あり)
  • タクシー:時間を気にせず動きたい場合に便利。登山や夜明け撮影を狙う人がよく利用します。

6-6 所要時間まとめ(目安)

  • 東京 → 御殿場IC → 水ヶ塚公園:約2時間半〜3時間
  • 名古屋 → 新富士IC → 水ヶ塚公園:約3時間
  • 水ヶ塚公園 → 富士宮口五合目:約30分(規制なし)/約40〜60分(バス利用)

6-7 まとめ

  • 車なら「御殿場IC」または「新富士IC」からアクセスしやすい。
  • 所要時間は周遊区間:約1時間前後、登山区間:約30分
  • ナビは水ヶ塚公園を基準に設定すれば迷いにくい。
  • 規制期はシャトルやタクシー利用で時間に余裕を持つのがポイントです。

第7節:駐車場・料金・営業時間

富士山スカイラインを利用する際は、どこに車を停めるかが大きなポイントになります。ここでは、旅行者が最もよく使う水ヶ塚公園駐車場と、終点である富士宮口五合目の駐車事情についてまとめます。

7-1 水ヶ塚公園駐車場(メイン拠点)

水ヶ塚公園駐車場
水ヶ塚公園駐車場
  • 場所:周遊区間と登山区間の分岐点
  • 収容台数:数百台規模
  • 営業時間:24時間出入り可能(年中利用可)
  • 料金:通常期は無料。ただし夏のマイカー規制期間は有料化され、1回あたり1,000円前後の駐車料金がかかります。
  • 役割
    • 夏期規制中の乗換拠点(シャトルバス・タクシー)
    • 休憩・食事・トイレ・観光案内の中心
    • 富士山撮影や散策の人気スポット

ワンポイント:週末や登山シーズンは朝から満車になることがあります。早朝の到着がおすすめです。

7-2 富士宮口五合目の駐車場

  • 収容台数:限られており、ピーク時はすぐに満車になります。
  • 料金:通常は無料ですが、状況により利用制限がかかる場合があります。
  • 注意点
    • 夏のマイカー規制中は一般車は利用できません
    • トイレは設置されていますが、シーズンにより混雑や一部制限もあります。
    • 山小屋や売店は、時期や営業状況によって休業中の場合があります。

7-3 その他の駐車ポイント

西臼塚駐車場と富士山
西臼塚駐車場と富士山
  • 西臼塚駐車場(にしうすづかちゅうしゃじょう):周遊区間沿いにあり、自然散策や撮影向け。
  • 周辺の臨時駐車場:繁忙期には一部の施設や観光スポットが臨時利用を案内する場合があります。

7-4 利用時の注意点

  • 夜間利用:暗い時間帯は照明が少なく、懐中電灯やヘッドライトを用意すると安心。
  • 防犯・防寒:標高が高く気温が低いため、車中泊は寒さ対策が必須。
  • ごみ持ち帰り:基本的にゴミ箱は設置されていません。持ち帰りルールを守りましょう。
  • 混雑対策:登山シーズンや週末は早朝でも混雑します。時間に余裕を持って到着してください。

7-5 まとめ

  • 基本は水ヶ塚公園駐車場を利用するのが安心。
  • 夏の規制期は有料&乗換拠点になるので要注意。
  • 五合目の駐車場は台数が少なく、規制期は使えない。
  • 夜間・早朝利用時は安全・防寒・ごみ持ち帰りを意識すること。

第8節:見どころ・絶景ポイント

富士山スカイラインは、「五合目の大パノラマ」と「周遊区間の静かな景色」の二本柱で楽しめます。短時間の寄り道でも満足度が高いので、まずは停めやすい場所から押さえましょう。

8-1 富士宮口五合目(王道スポット)

富士山五合目からの夜景・駿河湾
富士山五合目からの夜景・駿河湾
  • 眺望:駿河湾・伊豆方面まで開ける大パノラマ。条件が合えば雲海・夕焼け・星空まで楽しめます。
  • 時間帯のコツ
    • 早朝:空気が澄みやすく、雲海・ご来光を狙いやすい
    • 夕方:西日で山肌の陰影がくっきり
    • 夜間:天の川・星景の名所(防寒はしっかり)
  • 注意:風が強く、体感温度が一気に下がります。防寒着と手袋は通年で用意。

8-2 水ヶ塚公園(使いやすい展望+休憩)

  • 展望デッキからの富士山の全景が見やすく、駐車・トイレ・売店がそろいます。
  • 撮影のねらい目:新雪直後、逆さ富士の水たまり、夕方の赤富士。
  • ファミリー向け:芝生で軽くピクニック。ドライブの途中休憩にも最適。

8-3 西臼塚周辺(森に包まれる静けさ)

  • 雰囲気:樹林のトンネルや溶岩地形が続き、森の匂いと静けさを感じられます。
  • ねらい目新緑(初夏)と黄葉(晩秋)。木漏れ日が美しく、動画にも向きます。
  • 注意:路肩停車は避け、指定の駐車スペースを利用。

8-4 旧料金所跡(位置の目印+小休止)

  • 目印としてわかりやすい地点。天気が読みにくい日は、ここで一度空模様の様子見を。
  • ねらい目霧が流れる日のスロー動画やタイムラプス。

8-5 走行中に“景色が抜ける”区間(周遊)

  • カラマツの黄葉帯(秋):午後の斜光で金色に。
  • 視界の開けるカーブ先:遠景の海や街明かりがのぞくことあり。
  • 撮影マナー:路肩停車は危険。必ず駐車場まで進んでから撮影。

8-6 季節別のおすすめ

  • 春(開通直後):残雪+青空。朝夕は路面凍結に注意。
  • 初夏(新緑):森の緑が濃く、コントラスト弱めの柔らかい絵が撮りやすい。
  • 夏(雲海・星空):日中は積雲、明け方〜朝は雲海チャンス。夜は冷える。
  • 秋(紅葉・黄葉)午前の順光で色が鮮やか。夕方はドラマチックな陰影。
  • 冬(閉鎖期前後)澄んだ空気で遠望が効く。開通状況を要確認。

8-7 撮影・観賞の実用ヒント

  • 三脚:星景やタイムラプス用に軽量三脚が便利(人の通行を妨げない位置で)。
  • レンズ:広角(全景)+中望遠(山肌や街明かりの切り取り)が定番。
  • 風対策:強風時は車体を風よけに。ドアのあおりに注意。
  • ライト:夜間はヘッドライト/赤色ライトで足元確保(周囲に配慮して照らす)。
  • 防寒・飲み物:五合目は真夏でも冷えます。温かい飲み物があると助かる。
  • 野生動物:食べ物を外に置かない。ゴミは必ず持ち帰り

8-8 天候別“プランB”

  • 上がガス(霧)で真っ白:五合目は諦めて周遊区間の森景色に切り替え。
  • 強風で長居が難しい水ヶ塚公園で短時間勝負に変更。
  • 夕焼けが不発:夜景・星へ狙いを変更(ただし帰路の凍結に注意)。

8-9 まとめ(この章のポイント)

  • まずは五合目水ヶ塚公園。ここを押さえれば外しにくい。
  • 季節と時間帯で表情が大きく変わる。朝・夕・夜のどれを狙うかを決めて計画。
  • 安全第一:停車場所は指定の駐車場、防寒・風対策は“通年装備”。

第9節:季節の楽しみ方(桜・新緑・紅葉・雪景色)

富士山スカイラインは、季節が変わるたびに“別の場所”のように見えるのが魅力です。ここでは、春・夏・秋・冬の楽しみ方をシンプルにまとめます。服装や時間帯のコツもあわせてチェックしてください。

9-1 春(桜・残雪のコントラスト)

  • 見どころ:斜面に残る雪と、麓の桜・新緑のコントラスト。空気が澄んで遠望もしやすい時期。
  • 時間帯:朝がおすすめ。日中は雲が湧きやすい日があります。
  • 服装:平地よりかなり冷えます。薄手ダウンやフリース+ウインドブレーカー。
  • 注意:開通直後は朝夕の凍結や砂利の流入が残っていることがあります。速度は控えめに。

9-2 初夏(新緑と雲海)

  • 見どころ:森の明るい新緑。条件が合うと明け方〜朝の雲海
  • 時間帯夜明け前〜朝は雲海狙い、夕方は柔らかい斜光で森がきれい。
  • 服装:長袖+薄手の防寒1枚。標高が上がると風が冷たい。
  • 注意:虫除けがあると快適。水分も早めに補給。

9-3 夏(雲の表情・星空・登山期)

  • 見どころ:入道雲や夕焼けのドラマチックな空、星空
  • 時間帯夕方〜夜の空の色変化、深夜〜未明の星。
  • 服装:半袖の上に薄手ダウンなどしっかり防寒。五合目は真夏でも冷えます。
  • 注意:登山区間はマイカー規制が入ります。水ヶ塚で乗換が基本。最終便に注意。

9-4 秋(紅葉・黄葉・高透明度の空)

富士山五合目からの紅葉と雲海
富士山五合目からの紅葉と雲海
  • 見どころ:カラマツの黄葉と広葉樹の紅葉。空気が澄み、遠くまで見渡せます。
  • 時間帯午前は色が鮮やかに出やすい。夕方は影が伸びて立体感が増します。
  • 服装:フリース+防風。手袋があると朝夕が楽。
  • 注意:日没後は急に冷え、路面温度が一気に下がることがあります。

9-5 冬(雪景色・クリアな視界)

  • 見どころ:空気が乾き、抜けの良い遠望。積雪があれば白い森がきれい。
  • 時間帯:日中の短時間勝負。朝夕は凍結リスクが上がります。
  • 服装:真冬装備(ダウン、手袋、ニット帽、保温靴)。
  • 注意通行止めやチェーン規制が入りやすい時期。最新情報の確認が前提です。

9-6 “時間帯別”ねらい目まとめ

  • 夜明け前〜朝:雲海・ご来光・静かな森。
  • :森の色をしっかり描写。散策やピクニックに向く。
  • 夕方:赤富士、山肌の陰影、ドラマチックな空。
  • :星景・街明かり(防寒・ヘッドライト必須、帰路の凍結に注意)。

9-7 あると便利な持ち物(季節共通)

  • 防寒着(夏でも必須)/レインウエア
  • 飲み物・軽食(売店が閉まる時間帯に備える)
  • ヘッドライト/小型ライト(夜間・早朝の足元確保)
  • モバイルバッテリー(ナビ・撮影の電源確保)
  • ビニール袋(ゴミ持ち帰り)
  • 軽量三脚・レンズ拭き(撮影派向け)

9-8 クイックカレンダー(目安)

  • 4〜5月:残雪+新緑の始まり。朝夕は冷える。
  • 6〜7月:新緑ピーク、雲海チャンス。登山期に入って乗換前提
  • 8〜9月:夕焼け・星空が楽しい。夜は防寒必須。
  • 10〜11月:紅葉・黄葉。日没後は一気に冷える。
  • 12〜3月:通行止め・凍結の可能性大。安全第一で。

9-9 まとめ

  • 季節ごとに“別世界”。狙い(雲海・紅葉・星空)を決めて時間帯を選ぶと外しにくい。
  • どの季節でも防寒と最新情報チェックが基本。
  • 無理をせず、天候が悪ければ周遊ドライブに切り替えるなど柔軟に楽しみましょう。

第10節:月別ガイド(12か月の道路状況と楽しみ・注意点)

※あくまで目安です。年や天候で前後します。計画時と出発直前の最新情報を必ず確認してください。


1月

  • 状況:高所は通行止めが基本。積雪・凍結リスク大。
  • 楽しみ:空気が澄み遠望が効く日がある(低標高の安全な区間のみ)。
  • 装備:完全冬装備+スタッドレス/チェーン前提。
  • 注意:ブラックアイス(見えにくい凍結)に要注意。

2月

  • 状況:1月同様に厳冬。通行止め・凍結多め。
  • 楽しみ:晴天日は抜けの良い青空
  • 装備:真冬装備。燃料・防寒・非常食を多めに。
  • 注意:強風と地吹雪で視界が急変。

3月

  • 状況:下旬でも朝夕は凍結しやすい。上部は閉鎖が続くことあり。
  • 楽しみ:残雪の富士山と早春の光
  • 装備:冬寄り装備のまま。
  • 注意:日中溶けて夕方再凍結(再凍結)が起きやすい。

4月

  • 状況:一部区間で冬期閉鎖が段階的に解除。ただし朝夕は凍結の可能性。
  • 楽しみ残雪+青空、麓の遅い桜。
  • 装備:防寒+薄手ダウン。
  • 注意:砂利・落石小片が残ることあり。スピード控えめ。

5月

  • 状況:走れる区間が増えるが、標高差で気温の落差が大きい。
  • 楽しみ新緑のはじまり、空気がまだ澄みやすい。
  • 装備:長袖+ウインドブレーカー。
  • 注意:GWは混雑。駐車は早めに。

6月

  • 状況:梅雨入りで雨・霧が増える。路面は濡れやすい。
  • 楽しみしっとりした森の色、条件が合えば雲海
  • 装備:レインウエア+防寒1枚。
  • 注意:視界不良。無理な停車・追い越しは避ける。

7月

  • 状況:富士登山期へ。マイカー規制が始まる年が多い。
  • 楽しみ:入道雲と夕焼け、夜は星空
  • 装備:半袖の上に薄手ダウン。
  • 注意:規制期間は水ヶ塚公園で乗換。最終便に注意。

8月

  • 状況:登山ピーク。規制・混雑・渋滞に注意。
  • 楽しみ星景、夜明け前の雲海チャンス。
  • 装備:真夏でも五合目は冷える。防寒+飲料多め。
  • 注意:雷雨・急な濃霧。無理せず待避・撤退を。

9月

  • 状況:規制が中旬〜下旬にかけて終了する年が多い(年により前後)。
  • 楽しみ:空気がクリアに。夕焼けのドラマ
  • 装備:長袖+防風。
  • 注意:台風接近時は通行止めや運休あり。

10月

  • 状況紅葉・黄葉が進む。朝晩は冷え込み強まる。
  • 楽しみ:午前の順光で色鮮やかな森
  • 装備:フリース+手袋。
  • 注意:日没後に急激な路温低下。帰路は早めに。

11月

  • 状況:黄葉の終盤〜初冬。上部で夜間通行止めが出ることあり。
  • 楽しみ澄んだ空と遠望。
  • 装備:冬寄り装備へ移行。
  • 注意:放射冷却で朝の凍結。チェーン携行を検討。

12月

  • 状況:冬期閉鎖の準備・実施へ。積雪・凍結期に入る。
  • 楽しみ:天候が安定した日に限り、低標高の抜けの良い景色
  • 装備:完全冬装備。
  • 注意:無理は禁物。安全第一で中止判断も選択肢に。

クイック早見(目的別)

  • 雲海を狙う:6〜7月の明け方/9月の澄んだ朝
  • 星空を狙う:7〜9月(防寒・ライト必須
  • 紅葉・黄葉:10〜11月(午前が色鮮やか)
  • 残雪の風景:4〜5月(開通直後は滑りやすい)

第11節:ドライブ実用情報(勾配・カーブ・ビギナー向けのコツ)

富士山スカイラインはカーブが多い山岳路です。スピードを控え、無理をしない運転が基本。ここでは初めての方でも安全に楽しめるよう、ポイントをわかりやすくまとめます。

11-1 勾配とカーブの“感覚”をつかむ

  • 登り:勾配に合わせて早めにアクセルを調整。直線で加速→カーブ手前で十分に減速
  • 下り:速度が自然に上がるので、直線で速度を落とす→カーブは一定速が安全。
  • 見通し:森の区間は見通しが急に変わります。先の先まで見えたときだけ操作。

11-2 ブレーキとエンジンブレーキ

  • 下りの基本エンジンブレーキ主体補助的にフットブレーキ
  • AT/CVTは「L」「S」「B」などの低速レンジを活用。
  • 連続した下りでベタ踏みし続けない(フェード対策)。直線で短く強く→離すを繰り返す。

EV・ハイブリッドの回生ブレーキ

  • 回生強め設定(Bレンジ/回生増)でペースを作る。
  • 電池残量が高いと回生が弱まることがあるため、フットブレーキの余力を常に残す。

11-3 ギア選びと速度の作り方

  • 登り:早めのシフトダウンでトルクを確保
  • 下り:ひとつ低いギアでブレーキに頼りすぎない速度域へ。
  • 目安:カーブ手前は直線で十分に減速し、曲がり始めたら一定速

11-4 タイヤ・路面・気温差

  • 路面:落ち葉、砂利、路面の継ぎ目、濡れた白線は滑りやすい。
  • 気温:標高で急に下がります。朝夕は凍結・結露に注意。
  • タイヤ空気圧:出発前に適正値を確認(高地での温度変化も想定)。

11-5 視界・ライト・霧対策

  • :ハイビームはNG。ロービーム+フォグ(あれば)、リアフォグは眩しすぎに注意。
  • :ワイパーとデフロスターで曇り止め
  • 夜間:動物の飛び出しに注意。速度控えめ、前走車と距離を空ける。

11-6 追い越し・車間・マナー

  • 車間距離は“多め”が正解。
  • 無理な追い越し禁止:見通しの良い直線でも、対向のカーブ開口部は読めません。
  • 遅いと感じたら:安全な場所(駐車場や待避所)で先に行かせる
  • 路肩停車は危険:撮影は必ず駐車スペースで。

11-7 取り締まりと安全意識

  • 山岳路でも速度・駐停車違反の取り締まりが行われることがあると考えて、安全第一で。
  • 事故・故障時はハザード+発炎筒/停止表示板、人はガード外に出ない。携帯が通じる場所へ移動して通報。

11-8 車両と装備の準備

  • 燃料満タン(沿線に給油所は基本なし)。
  • 冷却水・オイル・ウォッシャー残量をチェック。
  • 非常装備:ブースターケーブル、簡易ライト、雨具、飲料、行動食、モバイルバッテリー。
  • ナビ水ヶ塚公園→(必要なら)五合目の順で設定。

11-9 休憩計画と体調管理

  • 高地は乾燥+冷えで体力を奪われます。1〜2時間に1回は休憩。
  • 酔いやすい人は手前で休憩+こまめな換気
  • 子ども・高齢者は防寒こまめな水分がポイント。

11-10 まとめ(この章のポイント)

  • 下りはエンブレ主体、フットブレーキは短く・要所で
  • 直線で減速→カーブは一定速が安全。
  • 霧・濡れ路面・落ち葉・朝夕の冷えに常に備える
  • 停車は駐車場、無理はしない。安全最優先で楽しみましょう。

第12節:バイク・ツーリング

富士山スカイラインは、ライダーにとっても人気のルートです。森の中を抜け、標高2,000mを超える世界へ一気に駆け上がる爽快感は格別。ただし、標高差・気温差・路面状況の変化が激しいため、ツーリングの際は準備と安全意識が欠かせません。

12-1 魅力と走りごたえ

  • ワインディングロード:カーブが連続し、リズムよく走れる。
  • 標高差による変化:登るごとに森の雰囲気が変わり、視界が開けてくる。
  • 絶景ポイント:五合目や水ヶ塚公園で、バイクを停めて雄大な富士を眺められる。

12-2 路面・気候の注意点

  • 路面の特徴
    • 落ち葉や小石が散らばりやすい。
    • 雨のあとは濡れた苔や砂利で滑りやすい。
  • 気温差
    • 平地と比べて10℃以上低いことも。
    • 真夏でも五合目ではメッシュジャケットだけでは寒い
    • 標高が上がるほど横風が強くなる。特に午後は注意。

12-3 装備のポイント

  • 服装
    • 夏でも防寒インナーを1枚携帯。
    • 冬〜春先は完全防寒(ウインタージャケット・ネックウォーマー・冬用グローブ)。
  • タイヤ:溝や空気圧を事前チェック。山道は負荷が大きい。
  • 積載:飲み物・簡易食・レインウエア・工具を入れておくと安心。

12-4 走行のコツ

  • 登り:エンジン回転に余裕を持ち、トルクを活かして。
  • 下り:エンジンブレーキを多めに使い、ブレーキに頼りすぎない。
  • カーブ:見通しが悪い場所ではインに寄りすぎない。急に動物が出ることもある。
  • 停車:撮影や休憩は必ず駐車場や待避所を利用。路肩停車は危険。

12-5 季節ごとの楽しみ

  • :残雪を背景に、新緑の森を駆け抜ける爽快感。
  • :早朝や夜のツーリングで雲海や星空を狙える。
  • :紅葉・黄葉の中を走る絶好のシーズン。
  • :通行止めや凍結が多く、バイク走行は不向き。

12-6 まとめ

  • 富士山スカイラインは、標高差と絶景を一度に味わえるツーリングルート。
  • 気温差・路面変化・強風を前提に、防寒・レイン装備を必ず準備。
  • 停車は指定場所で、安全第一で走れば忘れられない体験になります。

第13節:自転車・ヒルクライム

富士山スカイラインは、長い登り+高所を一気に味わえるコースです。景色は最高ですが、標高差・気温差・風が大きく、体力と装備が必要です。初めての方は、無理のない計画で臨みましょう。

13-1 コースのイメージ(目安)

  • 代表区間:水ヶ塚公園 → 富士宮口五合目
  • 距離・標高差(目安)約11〜12km/標高差約900〜1,000m
  • 平均勾配(目安)7〜8%(所々で2桁勾配)
  • 所要時間の目安:上り 1.5〜3時間、下り 30〜50分
    ※数値は“だいたいの目安”。年・状況で通行条件が変わります。

13-2 季節・時間帯のポイント

  • :最も走りやすい時期。ただしマイカー規制中の自転車可否は年ごとに変わるので、事前確認を。
  • 春・秋:朝夕は一気に冷える。放射冷却で路面温度が急低下
  • 冬〜初春:凍結・通行止めが多く、基本はオフシーズン。
  • 時間帯:上りは早朝スタートが安全。午後は風が強まりやすい。

13-3 装備(これだけは)

  • ウェア:高所は真夏でも寒い。薄手ダウン/防風ベスト/長指グローブを常備。
  • ライト前後ライト+反射材(霧・トンネル対策)。
  • 補給:水・電解質・ジェル/バー。売店時間外も想定。
  • 工具類:携帯ポンプ、CO₂、タイヤレバー、マルチツール、チューブ or シーラント。
  • 保険・連絡:スマホ、モバイルバッテリー、小銭/交通系IC、簡易救急セット。

13-4 バイク仕様の目安

  • ギアコンパクト(例:34×32〜34T)程度が安心。脚に自信がなければよりワイドに。
  • ブレーキ:長い下りに備え、パッド残量ローター・リムを事前点検。
  • タイヤ28〜32mmが快適。空気圧はやや低めでグリップ重視。
  • チューブレス派:シーラント量を確認。高所の温度差で圧が変わる点に注意。

13-5 走り方のコツ

上り

  • 序盤セーブ:中盤から勾配がきつくなります。心拍・ケイデンス一定で。
  • ケイデンス高めで脚を温存。ダンシングは短く刻む。
  • 補給は早めに少量ずつ。喉が渇く前に飲む。

下り

  • 直線で減速→コーナーは一定速。ブレーキは短く・強く→離すを繰り返す。
  • 路面変化(濡れ・落ち葉・砂利・白線)を早めに発見。
  • 体温低下に注意。ウインドブレーカーをすぐ羽織れる位置に。

13-6 交通・マナー

  • マイカー規制期自転車の扱いは年ごとに変わります。事前に可否・時間帯を確認。
  • シャトルバス・タクシー:大型車の通行に注意。左端キープ+合図を徹底。
  • 停車:写真・休憩は駐車場や待避所のみ。路肩停車は危険。
  • 並走・追い越し:一列走行。追い越しは安全マージンを大きく。
  • ごみゼロ:補給食パッケージは必ず持ち帰り。

13-7 体調管理

  • 高所順応:呼吸を意識して吸うより吐く。無理はしない。
  • 痙攣予防:電解質・マグネシウム系サプリが有効なことも。
  • 熱中症・低体温:どちらも起こり得ます。風が冷たい日ほど発汗に気づきにくいので意識的に水分を。

13-8 モデルプラン(初めての方向け)

  1. 水ヶ塚公園で身支度・トイレ・補給 → 余分な荷物は最小限に
  2. 上りは前半抑えめ、勾配が上がる中盤からギアを温存
  3. 五合目で防寒を着て休憩(写真・補給)
  4. 下りはこまめに減速、指先の冷えに注意
  5. 水ヶ塚に戻って補給&ストレッチ。余裕があれば周遊区間を軽く流して終了

13-9 よくある失敗と対策

  • 軽装で凍える上り専用/下り専用でアウターを分けて準備
  • 序盤オーバーペース → 心拍ゾーンを決めて守る
  • 補給遅れ → 30分ごとに一口ルール
  • ブレーキ引きずり → 直線で減速してコーナーは一定速

13-10 まとめ

  • 富士山スカイラインのヒルクライムは、短距離×大標高差の本格派。
  • 防寒・ライト・補給・ワイドギアで“安全第一”のセットアップを。
  • 規制や天候はその年その日で変わる前提で、最新情報を確認して走りましょう。

第14節:富士宮口五合目の使い方(設備・滞在のコツ)

富士山表口五合目
富士山表口五合目

標高約2,400mの富士宮口五合目は、「景色を楽しむ短時間滞在」にも、「登山口としての準備」にも使える拠点です。ここでは、設備や混雑の傾向、快適に過ごすコツをシンプルにまとめます。

14-1 あるもの・ないもの(基本)

  • トイレ:設置あり。混雑期は列ができやすいので早めに
  • 売店・軽食:営業は季節・時間で変動。夜間・早朝は閉まっていることがあります。
  • 休憩スペース:ベンチや建物の軒下など、短時間の休憩向け。
  • 飲料・自販機:設置があっても売り切れ・停止の場合あり。持参がおすすめ。
  • 駐車:台数は限られる/夏のマイカー規制中は一般車不可(下の拠点から乗換)。
  • 携帯電波:概ね入るが、状況により不安定な場合あり。

14-2 滞在時間の目安

  • 観光・撮影:30〜60分程度(景色・写真・トイレ・軽い散策)。
  • 星空・ご来光狙い:到着→準備→撮影→撤収で1.5〜3時間
  • 登山前後:装備確認・トイレ・防寒着の調整で20〜40分

コツ:到着したら先にトイレ景色売店・自販機の順に動くと効率的です。

14-3 服装・持ち物(短時間でも)

  • 防寒着:夏でも薄手ダウン/フリース+防風は必須。
  • 手袋・ネックウォーマー:風が強い日は体感が大きく変わります。
  • 飲み物・軽食:売店時間外に備えて持参。
  • ライト:早朝・夜間はヘッドライトが安全。
  • 雨具:雲の出入りで急に降ることがあります。
  • ゴミ袋持ち帰りが原則

14-4 混雑の傾向と回避

  • 夏の週末・連休の午前中:最混雑。乗換・トイレともに列。
  • ねらい目:平日/早朝または夕方以降。
  • 写真狙い:三脚は人の導線を塞がない位置+短時間で切り上げる。

14-5 高地ならではの注意

  • 息切れ:階段・小道でも無理をしない。深く吐いて整える
  • 寒さ:風で一気に体温が下がる。動かない時間が長い撮影は特に防寒
  • 日差し:紫外線が強い。帽子・サングラス・日焼け止めがあると安心。
  • 気圧差:耳の違和感はこまめな嚙み合わせ・水分で和らぐことあり。

14-6 撮影・観賞の小ワザ

  • 風下に入る:強風の日は建物や車を風よけに。
  • レンズ・スマホの結露対策:温度差で曇りやすい。拭き取り布を携帯。
  • 夜間:ライトは手元と足元中心に。周りの人の視界に配慮(直射しない)。

14-7 バス・タクシー利用のポイント(規制期)

  • バス最終便の時刻を先に確認。復路の混雑は想定より長いことがあります。
  • タクシー:予約できるなら下山時刻から逆算。天候悪化時は呼び出しが集中。
  • 待ち時間対策防寒+飲み物で快適性が段違い。

14-8 もし天候が崩れたら

  • 霧で真っ白:粘らず下へ移動(水ヶ塚公園など)に切り替える。
  • 強風・雨:無理な撮影や長居は避ける。安全最優先で早めの撤収。

14-9 まとめ

  • 五合目は短時間でも高地装備が基本。
  • トイレは先に最終便は先に確認ゴミは持ち帰り
  • 天候が悪ければ迷わず撤退し、下の拠点で楽しむ切り替えが成功のコツです。

第15節:富士山スカイライン vs 富士スバルライン(比較早見表)

富士スバルライン
富士スバルライン

富士山への代表的なドライブルートは「富士山スカイライン(静岡県側)」と「富士スバルライン(山梨県側)」の2つです。それぞれに特徴があり、用途や目的に合わせて選ぶのがポイントです。以下はわかりやすく整理した比較です。

15-1 比較早見表

項目富士山スカイライン(表富士周遊道路)富士スバルライン
位置静岡県側(富士宮市~御殿場市を結ぶ)山梨県側(富士吉田市~富士山五合目)
料金無料有料道路(普通車 往復2,100円前後)
標高約2,400m(富士宮口五合目)約2,300m(吉田口五合目)
営業期間通年利用可(冬期は一部閉鎖あり)通年利用可(冬期は積雪閉鎖あり)
マイカー規制夏の登山期に規制あり(水ヶ塚でシャトルバスに乗換)夏の登山期に規制あり(ふじ吉田市内でシャトルバスに乗換)
眺望南アルプス・駿河湾・伊豆半島の眺め河口湖・富士五湖・八ヶ岳の眺め
観光拠点水ヶ塚公園、朝霧高原、白糸の滝富士急ハイランド、河口湖、忍野八海
雰囲気森の中を抜けて静かな山岳道路観光客が多く、賑わいがある
おすすめ用途ドライブ・ツーリング・静かな景色を楽しむ観光・アクセス便利・富士五湖とセットで楽しむ

15-2 どちらを選ぶ?

  • ゆったりドライブ・ツーリング派富士山スカイライン
    (無料・混雑が比較的少ない・静かな雰囲気)
  • 観光メイン・アクセス重視派富士スバルライン
    (河口湖や富士急ハイランドとセットで楽しめる)

15-3 両ルートを走る楽しみ方

時間に余裕があれば、

  • 「スカイラインで上り」→「スバルラインで下り」や
  • 「往路と復路を別ルート」
    にすると、南北でまったく違う富士山の姿を体験できます。

15-4 まとめ

  • スカイラインは無料・静か・自然重視
  • スバルラインは有料・賑やか・観光地セット向き
  • どちらもマイカー規制に注意。計画は時期と目的で選びましょう。

第16節:周辺観光スポット(白糸の滝・田貫湖・朝霧高原 ほか)

スカイラインは“寄り道してこそ楽しい”道です。ここでは、車で組み合わせやすい定番スポットを所要時間の目安つきで紹介します(時間は滞在の目安)。

16-1 富士宮側(西側エリア)

白糸の滝・音止の滝(各30〜60分)

  • 見どころ:扇状に広がる絹糸のような滝。音止の滝は豪快な一本滝。
  • ポイント:足元は滑りやすい箇所あり。歩きやすい靴で。

田貫湖(45〜90分)

  • 見どころ:湖面越しの富士山。条件が合えば逆さ富士
  • ポイント:湖畔をぐるっと散歩できる。朝夕は空の色がきれい。

朝霧高原(60〜120分)

  • 見どころ:牧草地の広がりと大きな富士山。
  • ポイント:ソフトクリームや乳製品が名物。直売や体験施設が点在。

まかいの牧場(60〜120分)

  • 見どころ:動物ふれあい・体験。ファミリー向け。
  • ポイント:週末は混みやすいので早めに。

富士山本宮浅間大社(30〜60分)

  • 見どころ:富士山信仰の中心の一つ。湧玉池の水が美しい。
  • ポイント:市街地寄り。帰路に立ち寄りやすい。

16-2 御殿場・裾野側(東側エリア)

御殿場プレミアム・アウトレット(90〜150分)

  • 見どころ:買い物+フード。運がよければ富士山ビュー
  • ポイント:渋滞しやすい時間帯は出入り口を早めに決めて動く。

富士山樹空の森(45〜90分)

  • 見どころ:富士山の展示・公園。
  • ポイント:軽い休憩や学習にちょうど良い。

富士サファリパーク(120〜180分)

  • 見どころ:ドライブスルー型の動物園。
  • ポイント:所要が長め。スカイライン観光と半日ずつに分けるとラク。

16-3 スカイラインと直結しやすい拠点

水ヶ塚公園(30〜60分)

  • 見どころ富士山の全景、芝生、売店、トイレ。
  • ポイント:天候判断・休憩・情報収集の起点。まずここへ。

森の駅 富士山(併設・15〜30分)

  • 見どころ:軽食・おみやげ。
  • ポイント:天候の様子見に最適。短時間で整えられる。

16-4 小さな寄り道(時間がない時に)

  • 陣馬の滝(20〜40分):こぢんまりとした癒やし系の滝。
  • 西臼塚周辺(15〜30分):森の静けさを感じる短い散策。
  • 朝霧の直売所(15〜30分):乳製品や野菜の買い足しに。

16-5 組み合わせ例(サクッと回る)

  • 半日A(富士宮発)
    水ヶ塚公園 → 五合目(景色)→ 白糸の滝 → 市内で食事
  • 半日B(御殿場発)
    水ヶ塚公園 → 周遊ドライブ → 御殿場アウトレット → 日帰り温泉
  • 1日満喫
    水ヶ塚公園 → 五合目 → 田貫湖(散歩)→ 朝霧高原(ランチ・直売)→ 白糸の滝

16-6 回り方のコツ

  • 天候で上下を切替:五合目がガスなら、湖・滝・牧場へ。
  • 混雑時間をずらす:滝・アウトレットは朝イチ or 夕方が楽。
  • 駐車を早めに:人気スポットは先に停める→歩くでストレス減。

16-7 まとめ

  • スカイラインは“高地の景色+麓の観光”で組み合わせると満足度が上がる。
  • 水ヶ塚を起点に、白糸の滝・田貫湖・朝霧高原が王道ルート。
  • 天気と混雑に合わせて順番を入れ替えるのが成功のコツです。

第17節:モデルコース(半日・1日プラン)

富士山スカイラインは「絶景ドライブ」自体が目的になりますが、周辺観光や休憩スポットを組み合わせると満足度がぐっと上がります。ここでは、初めて訪れる方におすすめの「半日コース」と「1日コース」をご紹介します。

17-1 半日コース(午前/午後向け)

午前発プラン(絶景+滝めぐり)

  • 出発 → 水ヶ塚公園(休憩・富士山全景)
  • 富士宮口五合目(短時間滞在・展望)
  • → 下山して白糸の滝・音止の滝(散策・写真)
  • → 市街地で昼食

👉 見どころをコンパクトに楽しむプラン。午前中は視界が良い日が多く、撮影にも向きます。

午後発プラン(夕景狙い)

  • 出発 → 田貫湖(湖畔散歩・逆さ富士)
  • 富士山スカイライン周遊ドライブ
  • 水ヶ塚公園で夕焼けの富士山撮影
  • → 帰路へ

👉 夕方にかけて空が赤く染まり、赤富士・シルエット富士の景観を狙えるプラン。

17-2 1日満喫コース(観光+ドライブ)

モデルルート

  • 午前:
    出発 → 水ヶ塚公園で休憩 → 富士宮口五合目へ(展望・短い散策)
  • 昼:
    下山して田貫湖でランチ・湖畔散歩
    (お弁当持参 or 周辺カフェ利用)
  • 午後:
    朝霧高原でソフトクリームや直売所めぐり
    白糸の滝で涼やかな散策
    → 時間に余裕があればまかいの牧場陣馬の滝へ寄り道
  • 夕方:
    水ヶ塚公園に戻り夕景撮影、帰路へ

👉 絶景・湖・滝・高原のグルメをバランスよく取り入れたプラン。車移動で効率よく巡れます。

17-3 走行の目安時間

  • 水ヶ塚公園 → 五合目:片道約30分
  • 五合目 → 田貫湖:約40分
  • 田貫湖 → 白糸の滝:約15分
  • 白糸の滝 → 朝霧高原:約20分

👉 観光+休憩を含めると半日=3〜4時間/1日=6〜8時間が目安です。

17-4 モデルコースのコツ

  • 天候判断:五合目がガスなら無理せず、湖や高原に切り替える。
  • 混雑回避:白糸の滝やアウトレットは朝イチ or 夕方が楽。
  • 休憩タイミング:水ヶ塚公園を拠点に「行き」と「帰り」の両方で立ち寄ると快適。

17-5 まとめ

  • 半日なら「五合目+滝」か「湖+夕景」がおすすめ。
  • 1日なら「五合目+湖+高原+滝」で富士山の表情をフルコースで楽しめる
  • どのプランも「水ヶ塚公園を拠点」に組み立てると効率よく回れます。

第18節:四季のイベント・開通情報(規制・祭り・花の見頃)

富士山スカイラインは、道路規制・季節イベント・自然の見頃を知っておくと、より快適に楽しめます。ここでは年間を通じての目安を整理しました。

18-1 マイカー規制(夏季)

  • 時期:例年 7月上旬〜9月上旬(富士登山シーズン)
  • 対象:富士宮口五合目までの区間(通行不可)
  • 対応
    • 水ヶ塚公園で駐車 → シャトルバス or タクシーに乗換
    • 最終便時刻を必ず確認
  • 注意:年ごとに日程や内容が変わるため、公式発表を事前確認必須。

18-2 冬期閉鎖・通行止め

  • 時期:例年 11月下旬〜4月下旬にかけて、一部区間で閉鎖。
  • 理由:積雪・凍結による安全確保。
  • 注意:積雪が早い年は11月初旬から規制。解除も天候次第で前後します。
  • 対策:冬期は基本的に「低標高エリアでのドライブ」に切り替えるのがおすすめ。

18-3 季節のイベント(周辺)

  • 春(4〜5月)
    • 富士宮市:富士宮まつり春の部
    • 周辺:桜まつり、芝桜まつり(河口湖エリア)
  • 夏(7〜8月)
    • 富士宮市:富士山開山祭
    • 朝霧高原:高原音楽イベントやキャンプイベント
  • 秋(10月)
    • 富士宮市:富士宮秋祭り
    • 朝霧高原:そば祭り、新そば提供イベント
  • 冬(12〜2月)
    • 御殿場高原:イルミネーション(時之栖など)
    • 市街地:初詣・新年行事

18-4 花・自然の見頃

  • :4月中旬〜下旬(標高によって開花時期がずれる)
  • 新緑:5月〜6月(森が一気に明るくなる)
  • 高原の花:夏(ニッコウキスゲなど)
  • 紅葉・黄葉:10月中旬〜11月上旬(カラマツ黄葉が美しい)
  • 雪景色:12月〜3月(ただし通行制限多し)

18-5 開通・イベント情報のチェック先

  • 静岡県道路公社/富士宮市公式サイト:規制・開通情報
  • 富士山スカイライン ライブカメラ:天候・積雪状況の確認
  • 観光協会サイト:イベント開催情報
  • SNS・天気アプリ:急な天候変化・混雑状況

18-6 まとめ

  • 夏=マイカー規制冬=閉鎖・通行止めが基本ルール。
  • 春は桜・残雪、秋は紅葉が狙い目。
  • 祭りやイベントと組み合わせると、ドライブ以上に楽しめます。

第19節:撮影スポット(定番・穴場)

富士山スカイラインは、走るだけでなく「撮る」楽しみも大きな魅力です。初心者でもわかりやすいように、定番から穴場までを整理しました。

19-1 定番スポット

水ヶ塚公園

  • おすすめ理由:駐車場から正面に大きな富士山。遮るものがなく構図が決めやすい。
  • ねらい目:朝のすっきりした時間帯/夕方の赤富士。
  • 撮影ポイント:芝生や木々を前景に入れると奥行きが出る。

富士宮口五合目

富士山五合目からの雲海
富士山五合目からの雲海
  • おすすめ理由:標高2,400mからの眼下の雲海
  • ねらい目:夜明け前〜朝。天候次第でご来光も。
  • 撮影ポイント:ガードレールを避け、少し移動して視界の広い場所から。

19-2 途中の展望ポイント

西臼塚周辺

  • 特徴:森の中の静かな駐車スペース。人が少なく落ち着いて撮れる。
  • おすすめ構図:木々の間から覗く富士山。

周遊道路のカーブ外側

  • 特徴:カーブごとに視界が開ける区間がある。
  • 注意:停車禁止。必ず待避所か駐車場を利用して歩いて探す。

19-3 季節ごとのおすすめ

  • 春(4〜5月):残雪の富士山と麓の桜。水ヶ塚からの対比が美しい。
  • 夏(7〜8月):星空・天の川。五合目で長時間露光。
  • 秋(10〜11月):紅葉や黄葉を前景に。田貫湖と組み合わせると鮮やか。
  • 冬(12〜3月):低標高区間から澄んだ空越しの富士山。雪化粧が映える。

19-4 穴場スポット

田貫湖

  • 見どころ:湖面に映る「逆さ富士」。
  • ねらい目:早朝、風のない時間。

陣馬の滝

  • 見どころ:小さな滝と緑を前景にした富士山。
  • ねらい目:新緑や紅葉シーズン。

朝霧高原

  • 見どころ:牧草地越しの雄大な富士。
  • ねらい目:午後〜夕方、空の色が柔らかいとき。

19-5 撮影の小ワザ

  • 三脚:星空や夜景には必須。日中は人の迷惑にならないよう短時間で。
  • 服装:夜明け前や夕方は冷えるので、防寒着を忘れずに。
  • 小物:レンズクロス(結露対策)、モバイルバッテリー(長時間撮影対策)。
  • アプリ:日の出・月の出アプリを使うと計画的に狙える。

19-6 まとめ

  • 定番は水ヶ塚公園・五合目、穴場は田貫湖・朝霧高原・陣馬の滝
  • 季節ごとに狙いを変えると「同じ道でも違う表情」が撮れる。
  • 安全最優先で、駐停車は必ず指定場所を利用するのが鉄則です。

第20節:よくある質問(FAQ)

Q1. 今、通行できますか?
A. 時期と天候で変わります。出発前と直前の2回、最新の通行情報を確認してください。冬や荒天時は一部通行止め夜間規制が入ることがあります。

Q2. マイカー規制はいつですか?
A. 例年、富士登山シーズン(7月上旬〜9月上旬ごろ)に実施されます。期間・時間帯・対象は毎年異なるため、当年の発表を確認してください。規制中は水ヶ塚公園で駐車→シャトルバス/タクシーに乗換が基本です。

Q3. 富士山スカイラインはどこからどこまでですか?
A. 静岡県側の御殿場〜裾野〜富士宮を結ぶ「周遊区間」と、途中から富士宮口五合目へ上がる「登山区間」の2つで構成されています。観光ドライブでも、五合目アクセスでも使えます。

Q4. 通行料はかかりますか?
A. 無料です(料金所はありません)。ただし、水ヶ塚公園の駐車場は規制期に有料となる場合があります。

Q5. ノーマルタイヤで行けますか?
A. 路面と季節次第です。春先・晩秋・冬は凍結や積雪があるため、スタッドレスやチェーンが必要な場合があります。開通直後は朝夕の再凍結にも注意してください。

Q6. 所要時間はどのくらいですか?
A. 目安として、周遊区間は約40〜50分(寄り道すれば1時間以上)、水ヶ塚公園→五合目は約30分です。マイカー規制中はバス待ち・乗車を含め40〜60分かかることがあります。

Q7. 雲海は何時ごろ見られますか?
A. 条件がそろえば夜明け前〜朝が狙い目です。気温・風・湿度次第で出方が変わるため、当日の天気予報とライブカメラをチェックしましょう。

Q8. 星は見えますか?
A. 空気が澄む日なら五合目は星景撮影の名所です。防寒着・ヘッドライトを必ず用意し、帰路の路面凍結に注意してください。

Q9. トイレや売店はありますか?
A. 水ヶ塚公園五合目にあります。売店・自販機は季節・時間帯で営業が変わるため、飲み物・軽食は持参が安心です。

Q10. 駐車場はどこを使えばいいですか?
A. 基本は水ヶ塚公園が拠点です。五合目の駐車台数は少なめで、規制期間は一般車の利用不可です。混雑期は早朝の到着が安全です。

Q11. バスやタクシーで五合目に行けますか?
A. 規制期間はシャトルバスが運行されます。最終便の時刻を必ず確認してください。タクシーは事前予約が安心です。

Q12. 自転車・バイクは走れますか?
A. 走れますが、季節や規制の内容によって扱いが変わる場合があります。二輪は風・気温差・路面変化が大きいので、装備と速度管理を万全に。

Q13. 初めてでも迷わず行けますか?
A. ナビは「水ヶ塚公園」→「富士宮口五合目」の順で設定すると迷いにくいです。いきなり“五合目”だけを目的地にすると、別ルートに案内されることがあります。

Q14. どんな服装が必要ですか?
A. 夏でも防寒着は必須です。風が強く体感温度が低い日が多いので、薄手ダウンやフリース+防風を持参してください。

Q15. 子ども連れでも大丈夫?
A. 問題ありません。水ヶ塚公園は芝生やトイレがあり休憩しやすいです。高地は冷えやすいので、防寒と飲み物を多めに。

Q16. 荒天時はどうすればいい?
A. 無理をしないが基本です。濃霧・強風・大雨の日は五合目を諦め、周遊ドライブや麓の観光に切り替えましょう。

Q17. ベストシーズンはいつ?
A. 目的によります。雲海・星空=初夏〜夏の夜明け・夜紅葉・黄葉=10〜11月澄んだ遠望=冬の安定した晴れが狙い目です(冬は規制に注意)。

Q18. 事故や体調不良のときは?
A. まず安全な場所に停車し、ハザード・発炎筒を使用。人は車外の安全地帯に移動し、状況を見て119/警察・道路管理者へ通報してください。携帯が繋がりにくい場所もあるため、見通しの良い場所へ移動を。

第21節:旅行前チェックリスト

出発の前に、これだけ確認・準備しておけば安心です。印刷・スクショして使ってください。


21-1 情報の確認(前日まで)

  • 通行情報:閉鎖・夜間規制・工事・雨量規制の有無
  • マイカー規制:実施の期間・区間・時間帯
  • シャトルバス/タクシー:運行時間・最終便・乗り場
  • 天気予報:風(強風注意)、気温(五合目は平地より大幅に低い)
  • ライブカメラ:路面の濡れ・積雪・視界を目視チェック
  • 施設の営業:水ヶ塚公園・五合目のトイレ/売店の時間

21-2 服装・持ち物(年間共通)

  • 防寒着(夏でも薄手ダウン or フリース+防風)
  • 手袋・ネックウォーマー・帽子
  • レインウエア(上下分かれタイプが便利)
  • 飲み物・軽食(売店時間外に備える)
  • ヘッドライト/小型ライト(夜明け・夜間用)
  • モバイルバッテリー(ナビ・撮影の予備電源)
  • ゴミ袋(持ち帰り用)・ティッシュ/ウェットティッシュ
  • 常備薬・簡易救急セット・保険証の写し

21-3 車両チェック(ドライブ)

  • 燃料満タン(沿線に給油所ほぼなし)
  • タイヤ:溝・空気圧・傷(季節によりスタッドレス/チェーン
  • ブレーキ:異音・効き・ブレーキ液
  • ウォッシャー液/ワイパー:補充・拭き筋の確認
  • 冷却水・オイル:量のチェック
  • 非常装備:発炎筒・停止表示板・ブースターケーブル・牽引ロープ

21-4 二輪・自転車向け追加

  • 防寒インナー、冬用グローブ/シューズカバー
  • 雨対策(バッグの防水、機材の防水)
  • ライト前後+反射材、ベル(自転車)
  • 工具・パンク修理セット、CO₂またはポンプ、スペアチューブ
  • 補給:水・電解質・ジェル/バー

21-5 ナビ・計画

  • 目的地は「水ヶ塚公園(森の駅 富士山)」→必要に応じて「富士宮口五合目」の順に設定
  • 代替プラン(プランB):五合目がダメなら周遊ドライブ/麓の観光へ切り替え
  • 休憩ポイント:水ヶ塚公園で往復とも休憩を入れる
  • 時間配分:観光+休憩で半日3〜4h/1日6〜8h目安

21-6 当日朝の“最終チェック”10項目

  1. 通行情報/規制を今日の日付で再確認
  2. 天気と風の強さを確認(強風日は無理をしない)
  3. シャトルの最終便を確認(規制期)
  4. 服装:防寒一式は積んだ?
  5. 飲み物・軽食・現金/ICはある?
  6. スマホ充電・モバイルバッテリーOK?
  7. 車両:タイヤ空気圧・ワイパー・ウォッシャーOK?
  8. チェーンの装着手順を思い出せる?(必要時)
  9. ナビは水ヶ塚公園になっている?
  10. プランB(湖・滝・高原)を家族・同行者と共有した?

21-7 高地での体調管理

  • こまめに水分(寒くても喉が渇きます)
  • 深く吐いて整える(息切れ対策)
  • 体が冷えたら早めに一枚着る
  • 子ども・高齢者は休憩回数を多め

21-8 写真・夜間鑑賞の注意

  • 三脚は人の導線を塞がない場所に短時間で設置
  • ライトは手元・足元中心、他人に向けない
  • 帰路の凍結・濃霧に備えて早めに下山

21-9 トイレ・飲料・ゴミ

  • 水ヶ塚公園/五合目のトイレの場所と時間を事前確認
  • 飲み物は多めに持参(売店停止に備える)
  • ゴミはすべて持ち帰り(車内に袋を常備)

第22節:記事全体のまとめ

富士山スカイラインは、横に走る「周遊区間」と、上へ登る「登山区間(富士宮口五合目)」でできた山岳道路です。
水ヶ塚公園を起点」に考えると、迷わず快適に回れます。


1. 基本の押さえどころ

  • 通行料は無料。ただし夏の規制期は水ヶ塚駐車場が有料になることあり。
  • 標高差が大きいため、季節・時間で路面と気温が大きく変わります。
  • 目的別のねらい目
    • 雲海・ご来光:夜明け前〜朝
    • 夕景・赤富士:夕方
    • 星景:夏〜初秋の夜(防寒必須)
    • 紅葉・黄葉:10〜11月

2. 年間の規制と見方

  • 冬期閉鎖(晩秋〜春先):高所は通行止め・夜間止めが入ることあり。
  • 夏季マイカー規制(登山期):水ヶ塚で乗換(シャトル/タクシー)が基本。
  • 荒天/雨量規制:台風・大雨・濃霧・降雪で臨時規制あり。
  • コツ計画時+出発直前の2回、最新情報を確認。

3. アクセスとナビ

  • 東からは御殿場IC、西からは新富士ICが便利。
  • ナビは「水ヶ塚公園」→「富士宮口五合目」の順に設定すると迷いにくい。
  • 所要時間の目安:
    • 周遊区間:40〜50分(寄り道で1h+)
    • 水ヶ塚 → 五合目:約30分(規制期は乗換含め40〜60分

4. 駐車と拠点

  • 水ヶ塚公園:駐車・トイレ・売店・展望・情報収集の拠点。
  • 五合目:台数少なめ。規制期は一般車NG。短時間でも高地装備を。

5. 安全運転のポイント

  • 下りはエンジンブレーキ主体、カーブは一定速で。
  • 濡れた白線・落ち葉・砂利に注意。朝夕は再凍結が起きやすい。
  • 停車・撮影は必ず駐車場/待避所で。路肩停車は危険。

6. 乗り物別のコツ

  • バイク:風・気温差・路面変化を前提に、防寒+レイン装備。
  • 自転車11〜12km/900〜1,000m↑の本格登り。ワイドギア・ライト・防寒必須。
  • いずれも規制期の扱い(可否・時間)は当年の案内で確認。

7. 楽しみ方のヒント

  • 定番スポット:五合目の大パノラマ/水ヶ塚公園の全景。
  • 周辺観光:白糸の滝・田貫湖・朝霧高原などと組み合わせると満足度UP。
  • モデルコース:半日=「五合目+滝」/1日=「五合目+湖+高原+滝」。

8. 直前チェック(要点だけ)

  • 通行・規制・運行(最終便)
  • 天気・風・気温/ライブカメラ
  • 防寒・雨具・飲料・ライト
  • 燃料・タイヤ・チェーン(季節次第)
  • プランB(湖・滝・高原)

まとめ一行

「水ヶ塚を起点」に、季節と天候に合わせて柔軟に計画。
安全最優先の装備と時間配分で、富士山の絶景を思いきり楽しみましょう。

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