富岳風穴
「富岳風穴」は山梨県南都留郡富士河口湖町西湖青木ヶ原にある天然記念物の溶岩洞窟です。西暦864年、富士山の側火山長尾山の大爆発で溶岩流が流れ出したてできた溶岩洞穴です。総延長201m、高さ8.7mの横穴で、平均気温3℃です。洞窟内では溶岩棚や溶岩鍾乳石を観察する事ができ、観光所要時間は約15分です。洞窟の壁は声を吸収する玄武岩でできている為、叫んでも声が反響しません。
洞窟内は年間を通して0~3℃に保たれているので、かつては天然の冷蔵庫として利用されていました。江戸時代には風穴に保存されていた氷を江戸の徳川将軍まで献上したこともあるといいます。昭和30年頃までは蚕の卵や種子を保存する貯蔵庫として利用されていました。冷蔵庫がある現在は貯蔵庫は資料として展示されているだけですが、真夏でも氷が溶けないほど冷えているので涼を求める観光客で賑わっています。
富岳風穴には2012年4月に売店「森の駅風穴」がオープンしました。地元山梨や静岡のお土産を販売しており、さらにフードコーナーでは吉田のうどんや富士宮やきそばなども食べる事ができます。
鳴沢氷穴
一方、「鳴沢氷穴」は山梨県南都留郡鳴沢村にある天然記念物の堅穴型溶岩洞窟です。富岳風穴とならぶ富士山周辺の代表的な洞窟で、風穴と同じく年平均気温は3℃程度に保たれています。総延長153m、高さ1~3.6mほどで風穴ほど広くはありませんが、同じように種子の貯蔵庫があります。
氷穴の手前には売店があり、地元のお土産を購入する事もできます。中でも信玄餅とソフトクリームを組み合わせた「信玄パフェ」が人気があり、信玄餅のきな粉、黒蜜とお餅がソフトクリームと絶妙にマッチしておいしくなっています。
また、鳴沢氷穴の2階には富士山写真家として有名な大山行男氏の「富士山ギャラリー」があり、氏の自信作の富士山写真を拝見する事ができます。
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