- 第1節|桔梗信玄餅とは?概要と人気の理由
- 第2節|誕生の背景と名前の由来(歴史ストーリー)
- 第3節|おいしさの秘密(素材・製法・味の設計)
- 第4節|ラインナップと派生商品(定番〜上位版・限定・コラボ)
- 第5節|桔梗信玄餅工場テーマパーク(詰め放題&工場見学)
- 第6節|どこで買える?(山梨県内・首都圏・通販)
- 第7節|賞味期限・保存方法・持ち運び(季節別の注意)
- 第8節|正しい食べ方&アレンジ(こぼさないコツ)
- 第9節|金精軒の「信玄餅」との違い(比較ガイド)
- 第10節|観光と信玄餅(地域文化・モデルプラン)
- 第11節|よくある質問(FAQ)
- 第12節|基本情報(住所・アクセス・営業時間ほか)
- 第12節|基本情報(住所・アクセス・営業時間ほか)
- 第13節|まとめ――「味・体験・地域」がそろった山梨の定番銘菓
- 参考情報一覧
- 桔梗屋信玄餅の関連動画
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第1節|桔梗信玄餅とは?概要と人気の理由
桔梗信玄餅(ききょうしんげんもち)は、山梨県・桔梗屋が1968年に生み出した“きな粉×黒蜜×求肥”の王道を、可愛らしい小花柄の風呂敷に包んだ代表銘菓です。発売当初からその素朴で上品な味わいとユニークな見た目が話題を呼び、いまや「山梨といえば桔梗信玄餅」と言われるほどの存在に。県内の土産店・SA/PA・駅・百貨店催事などで広く見かける、知名度抜群の定番土産です。
味の核は“やわらかな求肥+香ばしいきな粉+濃厚で切れの良い黒蜜”。別添の黒蜜を自分でかける“ひと手間”が、香り立つきな粉と一緒に五感を呼び起こし、食べる行為そのものを小さな体験に変えてくれます。「包みを開く→黒蜜を注ぐ→頬張る」という流れ自体が楽しさを生み、リピーターを増やしてきました。

風呂敷包みはブランドの象徴。実は「機械化が進む前、手包みから始まった」ことがきっかけで定着したと言われ、いまも職人が素早く丁寧に包む工程が続いています。見た目の可憐さに加え、きな粉がこぼれても受け止めやすい“機能美”も兼ね備えており、桔梗信玄餅の世界観を形づくる重要な要素です。
評価面でも実績十分。第19回「全国菓子大博覧会」(昭和52年)では最高位の「名誉総裁賞」を受賞。山梨土産の定番としての地位を確かなものにしました。
要するに——桔梗信玄餅は、素朴で上質な味わい、自分で仕上げる体験性、風呂敷のブランド表現が三位一体となって愛されてきた“山梨の顔”と言えるお菓子です。
第2節|誕生の背景と名前の由来(歴史ストーリー)
2-1 発売の経緯:1968年、山梨から“新・土産菓子”を
桔梗信玄餅は、山梨県笛吹市の老舗・桔梗屋が1968年(昭和43年)に発売。洋菓子ブームで土産業界が伸び悩む中、「県を代表する菓子を」と三代目・中丸幸三が開発を進め、お盆に食す“安倍川餅(餅+きな粉+黒蜜)”という地域風習を、通年の小型個包装菓子へと再設計したのが出発点でした。
2-2 風呂敷包みは“必然のデザイン”から始まった
発売当初は包装機が買えず、従業員が1個ずつ風呂敷状に手包み。ところがこの工夫が評判を呼び、小花柄の風呂敷包み=ブランドの象徴として定着しました。きな粉の“受け皿”にもなる機能美を備え、現在も高速の手包み工程が受け継がれています。
2-3 名称の由来:武田信玄と“甲州ブランド”
商品名の「信玄」は甲斐の戦国大名・武田信玄にちなむもの。史実的な直接関係はないものの、“山梨を象徴する存在名”を冠すことで県を代表する菓子にという意図が込められ、結果的に“甲州ブランド”の象徴として高い認知を獲得しました。
また、“戦に携える糧のような力強さ”をイメージした近代和菓子という位置づけも共有されています。
2-4 金精軒の「信玄餅」との関係・商標と共存
その後、北杜市の金精軒が1972年に「信玄餅」を発売。両者は似た構成ゆえに商標上の齟齬が生じ、桔梗屋は「桔梗信玄餅」へ名称を改める一方、金精軒は「信玄餅」を商標登録。今日では味・販売網・日持ちなどの個性の違いを活かして共存しています(一般に桔梗屋=甘め・やわらかめ・流通広い/金精軒=香ばしさ・上品・限定性高いという評価)。
地域風習の現代化(安倍川餅→個包装和菓子)、必然から生まれた風呂敷デザイン、“信玄”という象徴名の採用、そして他ブランドとの共存――これらが“山梨の定番”へ成長した核でした。
第3節|おいしさの秘密(素材・製法・味の設計)

3-1 三位一体の“設計”――餅・きな粉・黒蜜
桔梗信玄餅の核は、やわらかな餅にまとう香ばしいきな粉、そして濃厚で切れの良い黒蜜。この三要素が口中で順にほどけ、最後に黒蜜のコクが全体をまとめます。特に“別添の黒蜜を自分で注ぐ”ことで、きな粉がふわりと立ち、香りのピークを食べる直前に引き出せるのがポイントです。
3-2 “自分で仕上げる”体験価値
包みを解いて、黒蜜をかけ、好みのバランスで頬張る――この小さな手順が“食べる前から楽しい”体験を生みます。味だけでなく体験がセットになって記憶に残ることが、定番土産としての強さにつながっています。
3-3 風呂敷包みの“機能美”
小花柄の風呂敷包みはブランドの象徴であると同時に、きな粉がこぼれても受け止めやすい実用性を備えます。可憐な見た目と食べやすさの両立が、“上品だけど気取らない”桔梗信玄餅らしさを形づくっています。
3-4 後味の設計――“甘さのキレ”
黒蜜はしっかりと甘いのに後味は重くなりすぎない——その理由は、香り高いきな粉が油脂感を残さずに香りの余韻で締めるから。食後にもう一つ手が伸びる“軽さ”が、幅広い年代に受け入れられる秘訣です。
味(設計)×体験(手順)×道具(風呂敷)が一体となり、“おいしい記憶”を作る仕組みが桔梗信玄餅の魅力です。次章では、その魅力を広げるラインナップと派生スイーツを整理します。
第4節|ラインナップと派生商品(定番〜上位版・限定・コラボ)
4-1 定番「桔梗信玄餅」
求肥餅に香ばしいきな粉、別添の黒蜜――“基本のかたち”として最も広く流通する定番。小花柄の風呂敷包みで個包装、手土産から配りものまで幅広く使いやすいのが特徴です。
4-2 上位版「プレミアム桔梗信玄餅 吟造り」
2001年発売のこだわり版。きな粉に丹波種の黒大豆、黒蜜にアカシア蜂蜜を加えるなど原料設計を高め、上質でまろやかな後味に。牡丹色の風呂敷や黒文字(竹製楊枝)など装いも贈答向き。金賞受賞歴のある人気上位モデルです。
4-3 季節・限定の上位シリーズ
- 桔梗信玄餅 極(きわみ):食べられる最中生地容器で“器まで一体”の体験を提案。環境配慮と食感の新しさを両立した高級ライン。
- 桔梗信玄餅 吟造り 極:吟造りの更なる上位。流通は限定的で、出会えたら“買い”の一本。
*上位品は販売期間・販路が限られる場合があります。見かけたら早めの確保がおすすめです。
4-4 派生スイーツの定番

“信玄餅の味要素(きな粉×黒蜜×餅要素)”を異なるフォーマットに展開。バラエティで選ぶ楽しさが拡大しました。
- 信玄餅アイス(カップ/最中/バーなど)
- 信玄餅プリン(洋菓子テイスト融合)
- 信玄餅ビスキュイ(焼き菓子)・生ロール・どら焼き/最中/キャラメルほか多数。
- 桔梗信玄ソフト(テイクアウト向けの人気ソフトクリーム)
販売形態の目安:アイス・プリンはSA/道の駅/催事/一部コンビニ等で入手機会が多く、要冷蔵・要冷凍の取り扱いに注意。
4-5 コラボ商品(期間限定)
喫茶・カフェチェーンや量販スイーツ、菓子ブランドとの期間限定コラボも多数。
- コメダ「シロノワール 桔梗信玄餅」など季節限定の看板企画。例年、冬期~初春にかけての実施例が多い。
- サンマルクカフェ、ローソンほかで“信玄餅風味”のパン・スイーツを展開する年も。実施や期日は年により変動。
- 菓子メーカー(キットカット、カントリーマアム等)とのコラボ銘菓も登場。
*コラボは地域・時期限定が基本。最新情報は公式・各社告知を確認しましょう。
小括
定番の「桔梗信玄餅」を中心に、吟造り/極といった上位ライン、アイス・プリン・ビスキュイ・生ロールなどの派生スイーツ、さらに喫茶・量販スイーツ・菓子ブランドとのコラボまで、ブランドは多層に進化。“味の記号(きな粉×黒蜜×餅)”を多様な器で再解釈する設計が、世代・シーンを超えて支持を広げています。
第5節|桔梗信玄餅工場テーマパーク(詰め放題&工場見学)
5-1 基本情報(場所・料金・所要時間の目安)
- 場所:桔梗屋 本社工場内「桔梗信玄餅工場テーマパーク」(笛吹市一宮町)。詰め放題は場内の「グリーンアウトレット1/2」で実施されます。
- 入場料:工場見学・テーマパークの入場は無料。
- 詰め放題の料金:1袋 220円(税込)。
- 所要時間の目安:配布〜参加までの待ち時間を含めると、混雑日は1〜2時間程度見込むと安心です(整理券配布→集合→詰め込み→会計までの流れ)。
5-2 参加方法と“整理券”のリアル
- 整理券は必須。平日でも7:30〜8:00頃、土日祝は6時台で配布終了する例があるほどの人気です。配布・開始時刻は日によって変わるため、早朝到着+当日の案内確認が鉄則です。
- 予約不可。当日配布の整理券方式です。
- 流れ:到着→整理券受け取り→指定時間に集合→1回勝負の詰め込み→計量・会計。
5-3 「最高記録」を狙う!詰め方のコツ
- 袋の底を平らにして形を作る。
- 重ねず“敷き詰める”イメージで、隙間を最小化。
- 最後に口が結べる余裕を残す(ここで破れると無効)。
- 平均は15〜20個前後。コツ次第で20個超も。
5-4 工場見学・アウトレット・スイーツ
- 工場見学:製造の様子を見学可能(無料)。工程を見てから食べると満足度アップ。
- アウトレット:テーマパーク内でお得な菓子類を購入可。詰め放題会場は「グリーンアウトレット1/2」。
- カフェ&限定スイーツ:場内・関連施設で「桔梗信玄ソフト」など“信玄餅アレンジ”が楽しめます。
5-5 混雑回避と実践アドバイス
- 到着はできれば早朝(特に土日祝)。配布終了のリスクを避けるには開場前行動がベター。
- 天候・団体ツアーで需要が急増することあり。駐車や動線を含め、係員の指示に従うのがスムーズ。
- 持ち物:両手が使える小さなバッグ、汚れ対策のウェットティッシュ、夏場は保冷剤があると安心。
整理券の“早朝勝負”と袋づくり→敷き詰めのセオリーさえ掴めば、満足度の高い体験に。工場見学やアウトレットも合わせれば、半日コースとして十分楽しめます。
第6節|どこで買える?(山梨県内・首都圏・通販)
6-1 山梨県内(直営・観光拠点・交通結節点)
- 直営・本社工場エリア:桔梗屋本社工場直売店/桔梗信玄餅工場テーマパーク(アウトレット併設・体験と合わせて購入可)。
- 道の駅:とよとみ、こぶちさわ、南きよさと など(在庫・取扱は各施設で変動)。
- 高速道路SA/PA(中央道):談合坂SA、双葉SA、甲府昭和IC周辺のSAほか。
- 空港:一部の地方空港で取り扱い例あり(例:中部国際空港/富士山静岡空港)。
6-2 首都圏・近県(常設+催事)
- 東京駅周辺の土産店(グランスタ等)/都内百貨店の催事:不定期・期間限定の取り扱い。
- 山梨県アンテナショップ(東京):富士の国やまなし館/Cave de ワイン県やまなし 等での不定期販売。
- 関東近県・関西圏:神奈川・静岡・長野・千葉・埼玉の百貨店催事や大型スーパー、一部コンビニ、阪急うめだ本店地下などでの不定期販売例。
メモ:最新の催事情報は公式や各店SNSを確認するのが確実です。
6-3 オンライン・通販
- 桔梗屋公式オンラインショップ(ギフト対応・ラインナップ充実)。
- 主要ECモール(楽天/Amazon/Yahoo!ショッピング 等)。
- ふるさと納税返礼品としての取り扱いもあり(自治体・年により変動)。
信玄餅の通信販売
6-4 “その場で味わう”派生スイーツの入手先
- 桔梗信玄ソフト:工場テーマパーク内や道の駅とよとみ・富士川などで提供。
- 信玄餅アイス/プリン:SA・道の駅・一部コンビニやお土産店で展開(冷蔵・冷凍の温度帯に注意)。
6-5 都内で探すときのコツ
- 東京駅土産エリア+アンテナショップの同時チェックが効率的。
- 催事は季節限定が中心。百貨店のイベントカレンダーや公式SNSで直前確認を。
6-6 Q&A(抜粋)
- Q:どこで買える?
A:山梨県内の直営店・道の駅・SAのほか、東京駅周辺や都内アンテナショップ、百貨店催事、公式通販・主要ECで入手可能です。 - Q:その場で“生系”は?(参考)
A:極短い消費期限の水信玄餅(金精軒)は現地限定。桔梗屋の生信玄餅も販売店が限られ、SA等での限定販売例あり。
山梨=最も選択肢が広い/都内=アンテナショップ+催事/オンライン=確実な在庫という住み分け。旅の行程か、贈答のタイミングかで“買い方”を選ぶのがコツです。
第7節|賞味期限・保存方法・持ち運び(季節別の注意)
7-1 賞味期限の目安(通常品・生タイプ・上位品)
- 通常の桔梗信玄餅:おおむね10〜12日程度が一般的な日持ちの目安。購入時の個別表示(賞味期限)を最優先に。
- 生タイプ(例:生信玄餅/極上生 など):消費期限が約3日と短め。要冷蔵の取り扱い・早めの喫食が基本。
- 水信玄餅(参考:金精軒):賞味期限30分という超短命スイーツ。現地でその場食べきりが前提。
メモ:製造ロットや季節で日持ちが前後します。箱・個包装の表示を必ず確認してください。
7-2 保存方法(常温/冷蔵/冷凍の可否)
- 常温保管が基本:直射日光・高温多湿を避け、涼しい場所で保管。夏場の室温が高い環境では品質劣化が早まります。
- 冷蔵:通常品は冷やし過ぎると餅が硬く感じることがあります。夏場の一時的な温度管理として“持ち運び時の保冷”は有効ですが、食べる前に常温へ戻すと口当たりが良くなります。
- 冷凍:長期保存目的の冷凍は推奨されません(解凍後に食感の劣化が出やすい)。やむを得ず冷凍した場合は、冷蔵解凍→常温に戻す順で風味の戻りを確認してください。
7-3 持ち運びのコツ(お土産・発送・高温期)
- 高温期は“温度対策”が肝心:車移動や屋外観光を挟む場合は、保冷剤・保冷バッグを併用。直射日光を避け、クーラーの効いた車内/室内で管理を。
- 発送/宅配:到着日・受け取り時間を合わせ、不在保管を避けると安心。到着後はすぐに表示条件どおりに保管を。
- 持ち歩き中の扱い:箱ごと水平を保ち、押しつぶしや振動を最小に。黒蜜・楊枝など小物の紛失にも注意。
7-4 食べる直前の“おいしい整え方”
- 室温に少し戻す:冷えて硬く感じる時は、常温で10〜20分ほど様子を見てから。きな粉の香りが立ちやすく、黒蜜ののびも良くなります。
- こぼさない基本手順:風呂敷包みを受け皿代わりに広げ、黒蜜は少量ずつ。まずは半量で味を見て、好みで追加するとバランスよく仕上がります。
7-5 よくある質問(抜粋)
- Q:賞味期限を少し過ぎたら?
A:風味・食感が落ちやすく、衛生面のリスクもあるため表示内での喫食が原則です。迷ったら無理をしないでください。 - Q:旅行で1〜2日持ち歩く予定。どうすれば?
A:直射日光回避+保冷+ホテルのエアコン下での保管が基本。到着地での早めの配布・喫食を。
ポイントは「表示どおりに、涼しく、早めに」。夏場や長距離移動では保冷と直射日光回避をセットにし、食べる直前に常温へ軽く戻して香りと食感を引き出しましょう。
第8節|正しい食べ方&アレンジ(こぼさないコツ)
8-1 基本の食べ方(手順)
- 風呂敷包みを広げる:小花柄の風呂敷を“受け皿”代わりに。きな粉がこぼれても受け止めやすく、後片付けも楽です。
- 黒蜜は少量から:まずは半量ほど回しかけ、味を見てから追加。好みの甘さに調整できます。
- 一口サイズで:楊枝で切り分けるようにして一口ずつ。風呂敷の上で作業すれば、粉や蜜が散りにくく食べやすいです。
8-2 こぼさないコツ
- “四隅を少し立てる”:風呂敷の角を気持ち立ち上げると、黒蜜が外へ流れにくくなります。
- 蜜は中央から外へ:最初は中央に落としてから周囲へ。流路をコントロールすると手や卓上を汚しにくい。
- 冷えすぎ注意:冷やしすぎると餅が硬く感じやすいので、食べる前に常温へ少し戻すと口当たりが良くなります。
8-3 好みで“味を整える”
- 香りを立てる:常温に少し戻してから黒蜜をかけると、きな粉の香りがふわりと立ちやすくなります。
- 甘さのキレ:黒蜜のコクはしっかりしつつ後味は重くなりにくいのが持ち味。少量ずつ足して“自分の最適点”を探すのがコツです。
8-4 家庭アレンジ3選
- 和パフェ風:角切りにしてアイスの上にON。信玄餅アイスの定番性が示すとおり、冷菓との相性は抜群。仕上げに黒蜜を追加してデザート感を強調。
- トースト×バター:薄くカットした餅を温かいトーストにのせ、黒蜜ときな粉をひとふり。甘香ばしい“和ブレックファスト”に。
- プリン合わせ:一口大にしてプリンにトッピング。プリン系の派生商品があるように、卵系デザートとも好相性です。
8-5 “あるある”失敗とリカバリー
- 手や服に蜜が…:風呂敷を必ず“受け皿”に。四隅を少し立て、蜜は中央に落とすと被害が最小化します。
- 餅が硬い:冷やしすぎ。常温に10〜20分おいてから黒蜜をかけると戻りが良くなります。
風呂敷=受け皿/黒蜜は少量から/常温戻しで香りUP。この3点を押さえるだけで、きれいに・おいしく・楽しく食べられます。
第9節|金精軒の「信玄餅」との違い(比較ガイド)
9-1 まず押さえるポイント
山梨には桔梗屋「桔梗信玄餅」と、金精軒「信玄餅」の2系統があります。どちらも“きな粉×黒蜜×餅”の組み立ては共通ですが、味の方向性・食感・流通・日持ち・パッケージなどに個性があります。
9-2 早見表:桔梗屋 vs 金精軒
| 比較項目 | 桔梗屋「桔梗信玄餅」 | 金精軒「信玄餅」 |
|---|---|---|
| 味・食感の傾向 | やわらかめ・甘みしっかり。黒蜜とからみやすい | きな粉感が濃く上品。ややしっかりめの食感 |
| きな粉の印象 | 粒が細かめで淡い色合い | 粗めで香ばしさが強い |
| 黒蜜 | 甘味はっきり・キレ良い | コク深く濃厚 |
| 風呂敷・包み | 小花柄の風呂敷包みが象徴 | きな粉と餅を上品にまとめた紙箱中心 |
| 流通 | 県内外に広く流通(SA・百貨店催事ほか) | 現地中心。台ケ原など直営が軸 |
| 賞味期限の目安 | 約12日前後(目安) | 約10日前後(目安) |
| 特色商品 | 吟造り・極・派生スイーツ多数 | 水信玄餅(賞味30分)/極上生信玄餅(短命) |
| こんな人に | 甘党/“どこでも買いやすい”重視 | 素材感/希少性・現地体験を楽しみたい人 |
出典要旨:味・質感・流通・日持ちの傾向や、“水信玄餅”などの現地限定性に関する整理。
9-3 名前と歴史の整理
- 呼称:桔梗屋は「桔梗信玄餅」、金精軒は「信玄餅」。どちらも武田信玄ゆかりの“甲州”イメージを背負う銘菓です。
- 経緯の概略:1960年代に金精軒が「信玄餅」を、1968年に桔梗屋が「桔梗信玄餅」を発売。商標をめぐる争いを経て、現在は両者が名称を分けて共存しています。
9-4 味の作りと体験の差
- 桔梗屋:やわらかい餅とよく絡む黒蜜で、甘さの満足感と“風呂敷×自分で蜜をかける”体験が記憶に残る設計。広い販路で“手に取りやすい”のも強み。
- 金精軒:香ばしいきな粉感と上品な後味が持ち味。添加物不使用を掲げる姿勢や、現地でしか味わえない短命スイーツ(水信玄餅・極上生)など、“わざわざ行く価値”が魅力です。
9-5 日持ち・買いやすさ・価格の目安
- 日持ち:桔梗屋は約12日、金精軒は約10日が一般的な目安(いずれも箱表示優先)。詰め放題品は当日〜翌日と短いので注意。
- 買いやすさ:桔梗屋はSA・百貨店催事・ECなど入手機会が多い一方、金精軒は現地主体で希少性が魅力。
- 価格感:資料例では2個入で桔梗屋≒363円、金精軒≒432円と、後者がやや高めのレンジ。
9-6 “どっちが美味しい?”の答え
最終的には好み次第。
- 桔梗屋派:やわらか食感・甘党・どこでも買える手軽さ。
- 金精軒派:素材感・香ばしさ・現地限定の希少体験。
桔梗屋=“体験と入手性の強さ”、金精軒=“素材感と現地希少性”。旅程・贈答相手・甘さの好みで選べば、“山梨らしさ”に必ず出会えます。
第10節|観光と信玄餅(地域文化・モデルプラン)
10-1 甲州文化と“信玄”ブランド
桔梗信玄餅は、甲斐の武将・武田信玄の名を冠した“山梨らしさ”の象徴。甲州文化と結びついた名称・意匠(風呂敷包み)・体験性が、観光の文脈でも強い吸引力を生んでいます。
10-2 半日モデル(工場テーマパーク発)
出発地:桔梗信玄餅工場テーマパーク(笛吹市一宮町)
- 朝いち到着 → 詰め放題の整理券を確保(混雑日は早朝で終了することも)
- 工場見学&アウトレットでお買い物
- 近隣でランチ(“ほうとう”など郷土の味)
- テーマパークや直売所で桔梗信玄ソフトをデザートに
- 帰路のSA/道の駅で信玄餅アイス/プリンなど冷菓もチェック
— 体験と買い物が1カ所で完結する“王道の半日”です。
10-3 1日モデル(“信玄餅+周遊”)
午前:工場テーマパーク(見学/アウトレット/詰め放題)
昼:郷土食(ほうとう・鳥もつなど)
午後:温泉・果樹園・周辺観光を組み合わせ → 帰路のSA/道の駅で追加のお土産
“工場テーマパークを起点に、食・温泉・直売所をつなぐ”流れは、家族・カップルともに満足度が高い定番ルートです。
10-4 富士山エリアと絡めるときのヒント
- 道の駅 とよとみ/富士川などでは、テイクアウトの桔梗信玄ソフトが楽しめるスポットがあります。富士山観光の前後に“ご当地甘味”を差し込むと旅が締まります。
- 高温期の車旅では、保冷剤・保冷バッグを用意。お土産は直射日光を避け、涼所保管が鉄則です。
10-5 贈答・配りものの選び方
- 定番の桔梗信玄餅:配りやすく、幅広い年代に安心。
- ワンランク上(吟造り):贈答向け。丹波黒大豆きな粉/蜂蜜入り黒蜜など素材を高めた上質版。
- 見かけたら即確保(極/吟造り 極 など限定):流通が限られるため、出会いは一期一会。
- 派生スイーツ(アイス・プリン・ビスキュイ等):冷蔵・冷凍や賞味期限に注意して選定。配送・持ち運び条件を事前確認。
10-6 旅のTIPS(失敗しないコツ)
- 詰め放題は“朝勝ち”:整理券の配布終了が早い日もあるので、朝いち来場+当日案内の確認を。
- 温度管理:購入後は涼しい場所で保管。移動が長い日は保冷を。
- 帰宅後:冷えすぎて固いときは常温で少し戻し、きな粉の香りが立つ状態で黒蜜を。
「工場テーマパークを起点」+「甘味&郷土食」+「直売所・道の駅」の三点セットが、信玄餅旅の鉄板。体験→味わう→持ち帰るまで一気通貫で楽しめます。
第11節|よくある質問(FAQ)
Q1. 桔梗信玄餅は日持ちしますか?
A. 通常品は約10〜12日が目安(箱の表示優先)。生タイプ(生信玄餅/極上生など)は約3日、金精軒の水信玄餅は“30分”と極短。詰め放題品は無包装のため当日〜翌日推奨です。
Q2. 保存方法は? 冷蔵・冷凍はできますか?
A. 基本は常温で涼しい場所。冷蔵は餅が硬くなりやすいので、食べる前に常温へ戻すのがコツ。冷凍は可能ですが食感が落ちやすく、自然解凍が推奨です。
Q3. カロリーはどのくらい?
A. 1個あたり約150〜160kcalが目安(商品差あり。パッケージ表記を確認)。
Q4. 価格の目安は?(箱入り)
A. 2個入 約360円、6個入 約1,000〜1,200円、10個入 約2,000〜2,200円が目安。時期・店舗で変動します。
Q5. どこで買えますか? 都内でも?
A. 山梨県内の直営店・道の駅・SAほか、東京駅周辺の土産店や都内の山梨アンテナショップ、百貨店催事、公式オンライン/大手ECでも入手可能です。
Q6. 山梨でしか買えない“限定系”は?
A. 金精軒の水信玄餅(賞味30分・夏期土日限定)や極上生信玄餅(消費3日)が代表格。桔梗屋の生信玄餅も販路が限られます。
Q7. 詰め放題の料金・参加方法は?
A. 1袋220円(税込)。予約不可の整理券制で、早朝に配布終了する日も。会場は本社工場内「グリーンアウトレット1/2」。
Q8. 何個くらい詰められますか? コツは?
A. 平均16〜20個が目安。袋の底を平らに整え、楊枝を外して敷き詰め、最後に口をしっかり結ぶのがセオリー。袋が破れた場合は無効(再挑戦可の例あり)。
Q9. 工場見学は有料ですか? 滞在時間は?
A. 入場・見学は無料。ライン見学やアウトレット買い物まで含めると30分〜1時間+αが目安です。
Q10. “桔梗屋”と“金精軒”は何が違う?どっちが先?
A. 味・食感・流通・日持ちに個性あり。桔梗屋=甘さと入手性の強さ/金精軒=香ばしさと希少性という整理が定番。歴史は文献により整理の仕方が異なるため本文比較章を参照。
Q11. テーマパークの最寄りIC・アクセスは?
A. 中央道「一宮御坂IC」から車で約5分、JR石和温泉駅からタクシー約10分。大型無料駐車場あり。
Q12. シロノワールなどコラボの販売期間は?
A. 期間限定が基本。過去の例ではシロノワールは1月中旬頃までの実施が多く、年により変動するため公式告知で要確認。
Q13. 都内で“今”買えるかを確実に知る方法は?
A. 山梨アンテナショップ/百貨店の催事カレンダー/公式SNSを直前に確認するのが確実です。
迷ったら「箱の表示」「当日案内」「公式・店舗SNS」の3点確認。常温管理・早めに食べる・早朝行動が満足度アップの鉄則です。
第12節|基本情報(住所・アクセス・営業時間ほか)
12-1 桔梗信玄餅工場テーマパーク(本社工場)
- 所在地:山梨県笛吹市一宮町坪井1928。
- アクセス:中央自動車道一宮御坂ICから車で約5分/JR石和温泉駅からタクシー約10分。
- 内容:工場見学・アウトレット販売・詰め放題・レストラン併設。入場無料。
- 営業時間:9:00〜17:00(詰め放題の整理券は早朝配布)。
- 駐車場:大型無料駐車場あり。
12-2 代表スポット(園内・隣接)
- グリーンアウトレット1/2(詰め放題会場・アウトレット販売)。
- 工場見学通路(無料/所要30分〜1時間の目安)。
- カフェ・レストラン(信玄餅ソフト/パフェ等の提供)。
12-3 行き方クイックガイド
- 車:中央道「一宮御坂IC」から一般道で約5分。混雑日(連休・週末)は入庫に時間を要する場合あり。
- 電車+タクシー:JR石和温泉駅からタクシー約10分。駅前発の路線バス便は本数変動があるため、現地案内を要確認。
- 滞在目安:見学・アウトレットのみなら30分〜1時間+α、詰め放題参加日は整理券受け取り〜会計までで1〜2時間見込むと安心。
12-4 近隣・関連スポット(購入・スイーツ体験)
- 本社工場直売店/テーマパーク内売場:アウトレットや限定品の購入が可能。
- 道の駅 とよとみ/富士川:桔梗信玄ソフトなどテイクアウトの“信玄餅系”スイーツを提供。
12-5 最新案内のチェック
- 詰め放題の整理券配布時間や催事・営業時間は日によって変動があります。公式サイト/園内インフォメーション/各SNSの当日案内を必ず確認してください。
第12節|基本情報(住所・アクセス・営業時間ほか)
12-1 桔梗信玄餅工場テーマパーク(本社工場)
- 所在地:山梨県笛吹市一宮町坪井1928。
- アクセス:中央自動車道一宮御坂ICから車で約5分/JR石和温泉駅からタクシー約10分。
- 内容:工場見学・アウトレット販売・詰め放題・レストラン併設。入場無料。
- 営業時間:9:00〜17:00(詰め放題の整理券は早朝配布)。
- 駐車場:大型無料駐車場あり。
12-2 代表スポット(園内・隣接)
- グリーンアウトレット1/2(詰め放題会場・アウトレット販売)。
- 工場見学通路(無料/所要30分〜1時間の目安)。
- カフェ・レストラン(信玄餅ソフト/パフェ等の提供)。
12-3 行き方クイックガイド
- 車:中央道「一宮御坂IC」から一般道で約5分。混雑日(連休・週末)は入庫に時間を要する場合あり。
- 電車+タクシー:JR石和温泉駅からタクシー約10分。駅前発の路線バス便は本数変動があるため、現地案内を要確認。
- 滞在目安:見学・アウトレットのみなら30分〜1時間+α、詰め放題参加日は整理券受け取り〜会計までで1〜2時間見込むと安心。
12-4 近隣・関連スポット(購入・スイーツ体験)
- 本社工場直売店/テーマパーク内売場:アウトレットや限定品の購入が可能。
- 道の駅 とよとみ/富士川:桔梗信玄ソフトなどテイクアウトの“信玄餅系”スイーツを提供。
12-5 最新案内のチェック
- 詰め放題の整理券配布時間や催事・営業時間は日によって変動があります。公式サイト/園内インフォメーション/各SNSの当日案内を必ず確認してください。
第13節|まとめ――「味・体験・地域」がそろった山梨の定番銘菓
- 桔梗信玄餅は、やわらかな餅×香ばしいきな粉×切れの良い黒蜜に、“自分で仕上げる”体験と風呂敷包みの機能美が重なることで、記憶に残るご当地スイーツになりました。
- ラインナップは定番から「吟造り」「極」などの上位版、アイス・プリン等の派生スイーツ、カフェや菓子ブランドとの期間限定コラボまで広がり、贈答・配布・自分用それぞれに選びやすい構成です。
- 体験拠点となる本社工場の「工場テーマパーク」では、詰め放題(整理券制)や工場見学、アウトレット購入ができ、半日~1日の観光プランに組み込みやすいのが魅力です。
- 買える場所は、山梨県内(直営・道の駅・SA)を中心に、都内アンテナショップや百貨店催事、公式オンライン/ECまで幅広く、手に取りやすさも強みです。
- 保存と食べ方のコツは、「表示期限内に」「涼しい場所で」「食べる前に常温へ少し戻し」「黒蜜は少量から」。これだけで香り・食感のピークを引き出せます。
旅でも日常でも——
“味(設計)×体験(手順)×地域(物語)”がそろった桔梗信玄餅は、山梨を語るうえで外せない一品。初めてなら定番、贈るなら吟造り、出会えたら限定品、時間があれば詰め放題+見学。あなたに合う楽しみ方が必ず見つかります。
参考情報一覧
公式(桔梗屋)
- 桔梗屋 公式サイト|https://www.kikyouya.co.jp/
- 桔梗信玄餅 製品ページ|https://honkan.kikyouya.co.jp/products/%E6%A1%94%E6%A2%97%E4%BF%A1%E7%8E%84%E9%A4%85/
- 桔梗信玄餅(製品情報トップ)|http://www.kikyoushingenmochi.com/
- 桔梗信玄餅工場テーマパーク(案内・最新情報)|https://themepark.kikyouya.co.jp/info/
- 直売・ショップ案内(本社工場ほか)|https://honkan.kikyouya.co.jp/shopinfo/
- 【参考】工場テーマパーク リニューアル告知(桔梗屋公式お知らせ)|https://kikyouya.co.jp/2025/03/14/%E3%80%90%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B%E3%80%91%E6%A1%94%E6%A2%97%E5%B1%8B%E4%BF%A1%E7%8E%84%E9%A4%85%E5%B7%A5%E5%A0%B4%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AF-%E3%83%AA%E3%83%8B/
公式(比較参照)
- 金精軒 公式サイト(信玄餅/水信玄餅ほか)|https://kinseiken.co.jp/contents/popular-yamanashifamousconfection-shingenmochi/
買える場所・店舗・周辺スポット(抜粋)
- (山梨)直売・ショップ一覧|https://honkan.kikyouya.co.jp/shopinfo/
- (都内)山梨アンテナショップ・販売情報例|https://honkan.kikyouya.co.jp/othershop/
体験・詰め放題(ガイド・レポート)
- 工場テーマパークの楽しみ方まとめ(外部レポート)|https://yamanashi-mama.net/kikyouya-outlet/ / https://odekake.teketekemylife.com/entry/kikyouyakoujyou
- 行楽メディア(イベント情報ほか)|https://spring.walkerplus.com/gw/detail/ar0419s04465/ / https://plus.rurubu.jp/article/383171736
- 公式Instagram(詰め放題・最新の雰囲気)|https://www.instagram.com/p/DJgy8KayYMd/
EC・通販
- 桔梗屋公式オンラインショップ(総合)
- 楽天市場/Amazon/Yahoo!ショッピング(取扱あり)|(各モールの取扱いを総称して記載)
参考(比較・系譜・関連スポット)
- 甲州夢小路(きなこ亭 など周辺菓子スポット例)|https://koshuyumekouji.com/shop/kinakotei/
- 参考記事(レビュー/まとめ)|https://note.com/doko_ane/n/n9d03d76f6f69 / https://monsoleil.jp/blogs/review/44868